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頭の中のひとりごと「チャッターchatter」との付き合い方について(マインドセット)

イーサン・クロス著『chatter チャッター「頭の中のひとりごと」』がかなり参考になったので、まとめました。


皆さんは、頭の中でひとりごとを言いますか?自分に対して励ましたり、批判したり、反省したり、誰でも思考する時にチャッターが発動しています。

最高の支援者にも、最悪の批判者にもなりうる頭の中のひとりごと(チャッター)

人生の中で最も多くの時間を伴にする自分自身の「思考」は天使と悪魔の両面があります。
チャッターを上手くコントロールすることで、自分自身を最高の支援者、コーチに育てることができます。
まず、

なぜチャッターが最悪の批判者になるの?

①基本的に内省(自分自身の思考や感情へ積極的に注意を向けること)は、賢明で有益で、前向きな感情や選択をもたらします。

しかし、うまく対処できるか分からない状況(失職、人間関係の衝突、引っ越し、重要な仕事、健康不安、死別、離婚、知らない場所に行く等々)、精神的な苦痛を感じているときや脅威や重圧を感じているときに 内省を行うことは有害であることが明らかになっています。
苦痛を感じている状況のチャッターは「循環するネガティブな思考と感情」=呪いの言葉であり、判断力や人間関係、体調、メンタル悪化のリスクを高めます。
悪いチャッターの作用は、生物的にはストレス反応で説明できます。

・脅威を感じる
→脳内の視床下部から脅威のシグナルを出す。
→血流にアドレナリンを出す。ストレスホルモンであるコルチゾール放出(これにより体内のエネルギーレベルを維持する。ガソリンのようなもの。)
→同時に差し迫って必要ではない消化器系や生殖器系などを抑制する。(食欲や性欲が湧かなくなる)
直面しているストレス要因に素早く対処する能力を高めるため。しかもこれらは、単に想像している場合でも(程度の差はあるが)発動する。

つまり、チャッターは脅威を理解し、予想し、脅威に集中し(視野を狭くしている)、対処できる能力を高めようと適応進化的反応をしているのです。ある意味、自分自身を応援し、助けようとしているとも言えます。

しかし、物事は程度問題で、チャッターを正しくコントロールしないと、ネガティブな感情の悪循環にはまることになります。

次に、困難な状況でチャッターを味方にする具体的な方法をまとめました↓


チャッターを最高の支援者にする方法

基本的に視野を広げ、穏やかで客観的な見方を行うことが大事です。

①自分の名前や「あなた」を使う。


→チャッターでは「私」を使わない。視野が狭くなる。客観的な視点から考えるため、主語を「私」から「自分の名前」や「あなた」に変える。自分を俯瞰して見るイメージです。これを使うことで客観的な視点からみることが可能。しかも短時間で可能なテクニック。

②視野を広げる。


→この悩みは自分だけが体験していることだろうか?人生の中で考えるとどういう位置づけだろうか?尊敬する人物ならどう対応するか。

③経験を「脅威」ではなく、「試練・挑戦」と捉え直す。


→克服できる挑戦と捉える。過去に同様の状況で上手く乗り切ったことを思い出そう。

④チャッターは生物的な身体反応と解釈する。


→前述したとおり、身体の妨害ではなく応援であると言い聞かせよう。

⑤心のタイムトラベルをする。


→今から1ヶ月後、1年後、10年後の自分がどう感じるか考えてみる。後から考えればちっぽけな悩みと思えるはず。いまの感情的状態が永久に続くわけではない。

⑥イメージの視点を変えよう。


→自分の後ろの壁の上部に止まるハエから見る視点をイメージする。俯瞰的な視点から自分の分身をながめて考えてみる。客観的な出来事の再解釈と洞察、全体像の把握を冷静に行う。

⑦思ったことを書き出す。


→誰に読ませるわけでもないので、思ったことをそのまま、雑にぐちゃぐちゃに書き出す。書き出した後、語り手の視点からその経験から距離をとることができる。なぜその感情を抱いたかがわかり気分が和らぐ。

⑧お守りを持つ。


→プラセボ効果。実は馬鹿にできない。脳の予測力が実際に効果を発揮する。チャッターには有効で、脳の治癒力を理解するだけで驚く効果を持つ。自己暗示。

⑨自分なりの儀式を行う。


→自分独自のルーティーンを持つことで、秩序とコントロール感覚を与えてくれる。黙祷や瞑想、呼吸でもいい。チャッターを鎮める効果がある。


長くなりましたが、以上です。これをメモ代わりに使っていきたいと思いました。また、他にも「他者に支援を与える方法」や、「他者から支援を受ける方法」、「環境から効果を得る方法」など様々な方法があるので、時間があればそれらもまとめたいと思います。
ありがとうございました☺️


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