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ヤムーの大冒険 第1章 第28話 地獄のチームヤムー合宿の宴〜29日目〜

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チャッピーとラリーが地蔵キャンプ地下広場に飲み物や食べ物を用意していた。
赤い木の実、小松菜、イチゴ、小魚、ブロッコリー、ニンジン、酒、水などあらゆるご馳走が並んだ。
エリザベスとメリーにも沢山のイチゴと小松菜を渡した。

とにかく地蔵キャンプ地下での宴会は盛り上がりに盛り上がった。

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朝チャッピーが歌った♬ツナグをみんなで合唱した。
ディッチも密かに持参していたギターで伴奏を披露した。ディッチ自身もギターの弾き語りをみんなに聴かせた。
チャッピーとディッチのデュエットはそれはそれはみんながうっとりするようなハーモニーだった。
ディッチの少し枯れた芯のある声と透き通るようなチャッピーの声は見事なシンクロを魅せていた。

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一方で、マットとボッツはひたすらに、身体の鍛え方について自論を交わし合い打ち解け合っていた。

またヤムーとリッキーはガブライズ族との戦い方について様々な戦略論を交わし合った。
お互いに意見が一致したのは、短期勝負に持ち込むということだった。
人数では絶対に勝てないことはわかっているので、とにかくガブライズをピンポイントで落とすしかないのだ。

この宴は地蔵キャンプ地下広場で朝まで続いた。
みんな地獄の合宿を頑張ったからこそ、この宴が盛り上がったのだろう。
みんなの目は自信に満ちていた。あのジャック・グロウ事件でみんなが全ての自信を失っていたことを考えると、チームヤムー復活の日といってもおかしくないかもしれない。

とにかく、チームヤムーは強固なベクトルを手にした。

みんなが起きたのは夕方くらいだった。
せっかくの一日オフは寝て終わってしまった。
訓練と宴の疲れをとるための本当のオフとなった。

明日朝、日の出とともにビッグストーンタウンに向け出発が決まった。
遂に最後の戦いに向けた旅の出発だ。

ヤムーは夜川辺に座りひとり風に吹かれていた。
死んだお母さんに最後の戦いの旅に出ることを報告した。
何故か自分で選んだ修羅の道に胸を震わせていた。
「母さん、オレ頑張るよ!」
ヤムーはひとり呟いた。

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東京の空は珍しく星が綺麗に輝いていた。

ヤムーは地下広場に戻り、みんなと眠りについた。

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