坊主の雑念トイレ

しがない坊主による、書き散らしです。

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最近の記事

見つめる竹は煮えない

見つめる鍋は煮えない。 知の哲人、外山滋比古氏が著書『思考の整理学』で使われた言葉です。 鍋だけ見ていると、沸騰したかな?と逐一確認たり気になって、なかなか煮えないものです。 でも、沸かしている間に、 皆さんは、小石が竹に当たった音で悟った禅僧をご存じでしょうか? 彼の名は香厳智閑(きょうげんちかん)。 唐の時代の禅僧です。 彼は幼少期から一を言えば十を理解するほど、とても賢かったそうです。そして青年になり、禅の道を志すようになり、その当時、禅の第一人者だった百丈懐海(ひゃ

    • 無意識の意識〜『正法眼蔵』摩訶般若波羅蜜②〜

      皆さんこんにちは。 本記事は、 ゆるく仏教哲学をご紹介する企画です。 本文を引用するとき以外は、 多くの方にとって読みやすいように 専門用語を使わずに書いてみたいと思います。 今回も『正法眼蔵』摩訶般若波羅蜜の巻です。鎌倉時代に生きた禅僧・道元が著した、 日本最高の宗教書とも呼び声の高い名著です。 この巻は、引用が多くなっていて、 道元による、古来からある仏教の考え方の紹介になります。 なぜこれを引用したのか、というところが重要です。 この記事は、②となっておりますので

      • 心とはどこにある?〜『正法眼蔵』摩訶般若波羅蜜の巻

        皆さんは「般若心経」をご存知ですか? 写経をしたことがある方、 仏壇のまえで読んでる!という方もたまに聞きます。 般若心経は実は略語で、 正式には、摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみったしんぎょう)といいます。 その中で、摩訶般若波羅蜜というのは、 偉大な智慧の完成と言われます。 偉大な智慧とは、 苦しい修行や瞑想などの経験に基づく、 お釈迦様の気づきであり、それを体得することが仏教徒の願いであります。 それを得ることで、この苦しいことばっかりの現実世界を穏やかに生

        • 企業に安心はあるか?

          昨今は、ブラック企業という言葉も定着して、 YouTubeなどのSNSで、 「うちはこんなにアットホームな会社だよ」 とアピールする企業もかなり増えてきました。 その上、 転職したり、 フリーランスになったり、 起業するなどの選択肢も増えて、 終身雇用制度は風前の灯になっています。 その選択肢の広がりによって、 優秀な方が日の目を見やすくなりました。 先に結論を言うと、 人材流出するのは当然、ということです。 かつては終身雇用制度が機能していました。 そもそも、私は終

        見つめる竹は煮えない

          私とあなたの向こう側は私〜『正法眼蔵』現成公案の巻②〜

          たどり着いた方、ようこそ。 『正法眼蔵』現成公案巻(超訳)の 自分なりの備忘録です。 日本宗教史上最高(難易度)の哲学書との声も多い本書ですが、なるべく伝わりやすいものにしようと努めたものです。興味が出てきた方は、ぜひ本書や解説書を手に取って頂ければと思います。 この記事だけ読んでも大丈夫ですが、 もしお時間ある時に、 前回、前々回の記事を読んで頂けると、 理解が早いですので、 ぜひご参照ください。 本文は太字で、 私の注釈は細字にしてあります。 ではいよいよ内容に

          私とあなたの向こう側は私〜『正法眼蔵』現成公案の巻②〜

          人類みな脱落せよ①

          物騒なタイトルをつけてしまいましたが、 これから『正法眼蔵』の紹介をしたいと思います。 本作品は、テーマに沿って、 章立てて構成されていますので、 それに則っていきたいと思います。 人類みな脱落せよなんてどういうこと? と思った方は、ぜひ最後までお付き合いください。 第一回目、最初の章は「現成公案」です。 現成公案というのは、 今あなたの目の前に現れていること、 それが問題だ、ということです。 さらにわかりやすくいえば、 「今、お前はなにをする?」です。 私たちが

          人類みな脱落せよ①

          『信じられる仏教』への誘い 〜道元略史〜

          皆さん初めまして。EKです。 私は曹洞宗の僧侶です。 これから『正法眼蔵』を一章ずつ できる限りわかりやすく、ゆるく紹介します。 特に事前知識はいりません。ご安心を。 そのままだと、 とっつきづらくて、難解ですが、 中身を知れば、 今までにない気付きがあったり、 皆さんにとって役に立つ人生訓が きっと見つかります。 その前に、どう言う経緯からこの作品が生まれたのかをご説明します。 皆さん『正法眼蔵』って知っていますか? 高校で日本史Bを取った人なら、 存在自体は知っ

          『信じられる仏教』への誘い 〜道元略史〜

          無神論者と無心論者

          あなたは神の存在を信じますか? 昨今、「無宗教」を掲げる人がかなり増えてきました。 もし神が存在するなら、 世界中で起こっている紛争や飢餓 東日本大震災などの天災 それらを無視するはずがありません。 神は全てを救済する、というクリシェは 日本では風前の灯火となりつつあります。 姿形は見えませんが、 神とは絶対的なもので、 世界は神が創造した、とある人は語ります。 同じように、 姿形が見えませんが、 多くの人が絶対的なものとして信じているものがあります。 それは「心」で

          無神論者と無心論者

          冷静と情熱のあいだ(ネタバレ有)

          1999年 ノストラダムスの予言に世間がどよめく中、 一つの小説がこの世に生を受けた。 『冷静と情熱のあいだ』 江國香織氏と辻仁成氏による恋愛小説である。 「10年後の30歳の誕生日に、 フィレンツェのドゥオモで会おうね。」 と、二人は約束するが、 10年もの月日を隔てて、 当然忘れ去られる、と思っていた…。 振り返ってみると、 私の恋は盲目であった。 冷静さなど持ち合わせていなかった。 そんなもの、私には必要なかった。 私は餃子が苦手である。 だが、 目の前で美

          冷静と情熱のあいだ(ネタバレ有)

          神仏は本当にあなたを救うか?

          皆さんは、 神社仏閣にお参りに行くことがありますか? ・恋愛がうまくいきますように。 ・運が巡ってきますように。 ・仕事がうまくいきますように。 さまざまな願掛けをすると思います。 はたまた、 苦しいことがあったときや、 自分の思うようにいかなかったりすると、 「神も仏もあるもんか!」 「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」 そんな言葉が 脳裏をよぎることもあるのではないでしょうか? 人間万事塞翁が馬という言葉があります。 目下のことだけでは、 最終的な評価はわからないことの

          神仏は本当にあなたを救うか?

          ありのままに生きる

          ありのままに生きる 自分らしく生きる 好きなことで生きる 昨今はこれがよく取り沙汰されています。 私個人としては、そうは思いません。 そこで、 わたしが思う楽な生き方をご紹介したいと思います。 先に結論を言います。 「常に先を見て過ごすこと」です。ありのままって辛くないですか? できれば仕事したくないし、 家賃収入で飯を食いたい。 それなのに、自分の限りある時間を削って しゃかりきに働かないといけません。 なんでこんなことしてるんだろう。 これが自分の望んだ人生なの

          ありのままに生きる

          自然って不自然だよなぁ

          自然が好きな方は多いですよね。 開放的で気分がよくなるし、 自然の織りなす綺麗な景色を見ると、 自ずと笑顔になりますよね。 でもそういう自然って、 自然じゃないと思いませんか?皆さんが楽しんでいる自然は ある程度剪定や草むしり、肥料を与えたり されているからこそ綺麗な状態を保っています。 花だって勝手に咲くわけではなく、 誰かが手を掛けて育てています。 放っておいたら大変ですよ。 草木は伸び放題で、足の踏み場もありません。 色んな虫や動物が跳梁跋扈しており、 危険がいっぱ

          自然って不自然だよなぁ

          女性の時代なんていらない

          女性の時代なんて必要ありません。 時代錯誤も甚だしいと感じます。 時代は令和。 昭和平成の価値観をもう捨てましょう。 なぜ筆者がそう考えるのか、 書いてみようと思います。 確かに、 ・女性というだけで給料が低い、 ・不当な扱いを受ける このようなことが罷り通った時代も ありましたし、現代に至っても 未だにそういう扱いを受けて 悩んでいる女性もよく見かけます。 だからこそ、 女性の時代なんていらないと、私は思います。 男性だとか女性だとか、 肩書きに囚われずに

          女性の時代なんていらない

          死んで「無」になるような生き方をするな

          自分が死んだ後って、どうなると考えますか? ・なにもなくなる ・冥土の旅に出る ・自然に還る 色々な考え方があると思います。 現在では、海洋散骨や樹木葬など、 故人や遺族の死生観により、 様々な埋葬の仕方を選べるようになりました。 しかしながら、私は声を大にして言いたい。 それで本当にいいのですか、と。 自分の人生なんだし、好きなようにさせてくれ それも一つの考え方です。 しかし、 あなたが意識せずとも、 家族だったり友人だったり同僚だったり、 多くの人に影響を

          死んで「無」になるような生き方をするな

          一歩を踏み出せない人へのエール

          私は、 新しいことを始めようととすると、 二の足を踏んでしまうことが多々ありました。 皆さんも一度や二度、経験があるのではないでしょうか? ・初期費用が高い ・続くか不安 ・意識高いみたいに思われそう 色々アタマの中で考えて、 結局、「やめとこ」というオチ。 しかし、 以下のことを思い描くようにしたら、 「挑戦してみよう!」という気になりました。 そのマインドセットを ぜひ皆さんにも共有したいと思います。 人類みなヒトどんなにすごい人でも、 ・「食べる」 ・「寝

          一歩を踏み出せない人へのエール

          太っている人がモテない理由

          結論から言います。 「将来性」を感じにくいからです。 なぜそう考えるのか。 それをこれから説明したいと思います。 まず初めに断っておきます。 モテるかどうかを決めるのは顔ではありません。 いや、顔だろ! いや、お金だろ! そう言いたい気持ちはわかります。 私も以前はそう考えていました。 どうか、 その手に持っているナイフを置いてください。 人を惹きつけるのは、 他ならぬ「将来性」なのです。 その「将来性」とはどういうことなの? それは、自分と一緒に過ごすことで、

          太っている人がモテない理由