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鏡越しの自分
ここ数日、風前の灯ながら大事に守ってきた自信だったり自己肯定感が吹き消される出来事が重なった。
良い出来事も悪い出来事も、なぜこうも連続して起こるのだろうと常々思う。
6月8日木曜日。
この日はカウンセリング2回目。
「不安に思った状況やその時の身体的反応・感情などを可視化するワークシート」に書いた内容をさらに掘り下げ、そこから自身の思考のクセを修正するワークをした。
ちなみにこのワークで、僕は「サークルの試合で不安になった」ことをテーマに挙げた。
「うつ病になったのをきっかけに変われたと思ってたのに、俺って全然変わってないんじゃん。」
その現実を突きつけられ、めちゃくちゃ落ち込んだ。
引退したと思っていたメッキ塗り人生、まだまだ現役だった。
「必要とされることで自分の価値を測りがち」
「他人に頼るという選択肢がない(頼り方が分からない)」
「必要とされるには、自分と関わることにメリットがないといけない」
「失敗して、バカにされる訳にはいかない」
「『拒絶されるくらいなら自分から離れる』というスタンス」
僕が自分を追い詰めてしまう原因であり、自身の"制空権"を広めに設ける理由でもある。
これを仮に他人から全く同じ相談をされたときには
「もっと自分のために生きていいんだよ」
「意外と世の中悪い人ばっかじゃないんだよね」
「あなたはメリット・デメリットで友達を選んでるの?そうじゃないでしょ?」
「完璧な人間より、抜けてるとこや欠点がある人の方が人間らしいし、魅力的だと思うよ」
「離れていく人を気にするよりも、一緒にいてくれる人を大事にしたらいいと思うよ」
と、きっと言うだろうし、実際にこう思っている自分もいる。
ただ救いだったのは、カウンセラーの方が
「これは中々ディープで検討しがいがありそうですね。一緒に頑張りましょう!」
と、笑いながら言ってくれたこと。
よかった。まだ今からでも全然変われるかも。
6月10日土曜日。
親友2人と
カラオケ→サウナ→焼き肉という教科書のお手本のような休日を過ごした。
前回体調不良を起こしてからサウナ断ちをしていたが、久しぶりに短めに入ってみた。
やっぱり気分がいい。入ってみてよかった。
焼肉を食べている時、軽い発作が起きた。
元々胃の調子が少し良くなかったのもあるが、「あ、ちょっと気持ち悪いかも」と思ってから呼吸がかなり浅くなった。当然2人の会話は頭に入ってこない。
しかしそれは5分くらいで落ち着いた。
食事を終え帰り道、長いこと潜んでいたASDが顔を出した。
昔から失言や余計な一言が多いのは自覚があったため
診断を受けて以降、コミュニケーションには細心の注意を払っていたのだが
久しぶりに気が緩んだ。
幸い2人は気付いておらず、特に揉め事にもならなかったが
余計なひと言を言ってしまい、解散後に1人反省会を開く。
こんな日に、せめて一つでも成功体験を積もうと思い
約3か月ぶりの電車に挑戦する。
改札を通り、エスカレーターで地下に行き、ホームに立つ。
あれ、怖い。
さっきまで平気だったのに。
乗れない。どうしよう。
結果、この日は乗れなかった。
そのまま家に帰る気になれず、近所の公園のベンチに腰掛ける。
一人暮らししていた時の事を思い出していた。
週5で働けて、病気もすっかり完治して、彼女もいて、友達とも今より好きな場所に予定通り出掛けることができていた、あの時間。
(詳しくは僕の回想録であるマガジン「轍」を読んでいただけると嬉しいです)
もう、戻れないのかな。
手放さないといけないのかな。
いや、戻るんじゃなくて変わらないといけないのか。
でも変わなかったんだもんな俺。
そういえば最近、他人(=自分)を許せてないな。
うつ病になって気づいたことがある。
「他人を許すことは、自分を許すことである」のではないかと。
うつ病になるまで、僕は常にコンプレックスを燃料に
人より上に立ちたくて生きてきた。
(しかも完璧主義で、負けず嫌いというアビリティ付きで)
そのため、自分に厳しいのはもちろんのこと
自分より劣っている欠点を持った他人が許せなかった。
その悪い癖が、再び出始めていることを自覚した。
「なんで気が利かないのかな、周りを見ろよ。」
「下手な運転するなよ危ないな。」
「この人テニスの調子悪いな、今日だったら勝てるぞ。」
(書きながら思うけど、我ながら嫌な性格をしている。お前はなんぼのもんじゃい。笑)
このように他人に向けた矛は、自分に返ってくる。
「今の気が利かなかったな。何やってるんだ俺は。」
「なんでこんなこともできないんだ。」
「試合に負けて、こいつ弱えなって思われたらどうしよう。」
今まさに、その最中である。
これからまた色々、認知や思考のゆがみを矯正したりしないといけないのだろうけど
まずその一歩目として「他人(=自分)を許す」ことをしてみようかな。
こんなことを考え続け、気付けば2時間ほどそこにいた。
明日が来る。帰ろう。
6月11日日曜日。
珍しく予定のない、まっさらな休日。
サウナの疲労もあってか、10時間ほど寝ていた。
そうだ、もう一回電車に乗ろう。
朝食を済ませ、2時間ほどたち
消化がし終わった頃を見計らい、最寄りの駅へ向かう。
あれ、今日は大丈夫だ。
たぶんいけるな。
見事、3か月ぶりの電車に乗ることが出来た。
嬉しかった。
諦めなくてよかった。
今後の対策
・他人(=自分)を許してみる
・電車に最低週1回は必ず乗る練習をする(薬を使ってもいいから)
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