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敬語の撤廃と上下関係の解除

英語圏には敬語と上下関係がほぼ存在しない。

するのかもしれないが、日本から来た私には存在しないも同然に見える。

上司と部下、スタッフと客、先輩と後輩、大人と子どものような関係は存在するが、上司だから上、客だから上、先輩だから上、大人だから上みたいな天秤は存在せず、おもしろいくらいフラットなのである。

先日、路面電車が急停止して動かなくなった。

乗客のおじいさんは運転手さんに「はよ運転再開せんかぁーファッ*ュー!!」と物申しに来た。

それに対して運転手さんは「うるせぇわ!黙れぇッ!動かんもんは動かんのじゃぁーっ」と応戦。

その後無事路面電車の扉が開き出られたのだが…

そんなことはザラなので、文句を言いに来た客に対してノイズキャンセリングイヤホンをつけているかのように無反応な運転手もいる。

いつも通っているカフェでは、マネージャーとスタッフがいつも熱心に意見交換をしている。

大事なことは全部上の者が決めるというよりかは「我々はチームなんだからやり方に物申して当然」かのようにスタッフもどんどん意見を言う。

意見を言うのが当たり前すぎて、我慢という概念もあまり存在しないように思う。

昔トロントの多国籍なカフェで働いた時、サラというスタッフがマネージャーに「私ジョンのこと嫌いなの。だから月曜日に入れないでちょうだい?」と(サラだけに)サラッと言っていたことがある。

それ以来サラは別のシフトに移動し、ストレスフリーに働いていたらしい。

もちろん彼らも人間だからストレスは溜まる。でも溜め続けている人をあんまり見たことがない。

英語圏で出会った多くの人が、嫌なことがあれば耐え忍ばすに「マネージャーに交渉しよ〜っと」「無理だったら転職しよ〜っと」くらいのノリで生きている気がする。

英語圏にいると、そのフラットな感じに影響される。私には4つ上の友達がいるが、彼女とは出会った瞬間から「メルボルンスタイルで行こう」と敬語を撤廃した。

お互いの名前を◯◯ちゃんと呼び、タメ口で話すことで、私たちは先輩と後輩ではなく友達になることができた。

年下の女の子とお昼ご飯を食べたとき「私には敬語は使わなくていいです!名前も呼び捨てでお願いします!」と言ってきて「じゃあ私にも敬語使わないで!ニックネームはりこぴんで!」と言って、またしても先輩と後輩ではなく友達になることができた。

先輩と後輩という名のウォールマリアを突破してフラットな友達になるには、早い段階でタメ口に切り替えるのが効果的だと思う。

メルボルンスタイルでいくと、年齢関係なくフラットな友達になれたりする。


上下関係と敬語がある方が楽だし秩序が保たれていい。みんながみんな物申してたらまとまらなくなるという人もいるだろう。

でもあなたが上下関係や敬語に窮屈さを感じているとしたら、英語圏のフラットさを楽に感じるかもしれない。

どちらがいいというよりかは、好みや相性なのだと思う。

私はフラットでテキトーな感じが心地よく感じるので、敬語と上下関係が撤廃された場所に来たとき「なんて楽なんだ…」と感動せざるを得ない。


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