2分で読める子育てエッセイ№918『1枚ぺろりと平らげて』

ある日、中1の娘の定期試験がようやく終わった。
半日で学校から帰ってきた娘とお昼ご飯を一緒に食べた後、娘は自分のお腹をクルクル触りながらワタクシにこう言った。
「う～ん。なんだかもう少し足りないような・・・なにか甘い物ない？　ガツンとくるもの」

そんなときのおススメは、チョコトースト！
焼き立てトーストに板チョコをのっけて、余熱でトロリとさせるだけの超簡単レシピ。

娘は満足そうに1枚ぺろりと平らげたくせにこう言った。
「なんだろう、食欲だけはあるんだよね。もう少し足らないような・・・」

うそーん。まだ食べるの？

その晩のこと。みんなが夕飯をご馳走様したと思ったら、娘1人だけこう言った。
「ご飯お代わり！　おかずもまだある？　もう少し足らないような・・・」

ひょーっ！
そこで一句。

「暑いけど　食欲の秋だけ　やってきた」

夏の暑さそのままだけど、娘の胃袋が「もう秋だ」と季節の移り変わりを告げる。

同時に育ち盛りの娘の「もう少し足らないような・・・」のセリフが増え、わが家の懐事情がピンポイントで冬。

とほほ。