😱【人はなぜ怠けるのか】思春期の困難高生徒から学んだ自己コントロールに大切ないくつかの『仕掛』　①事例編

🔴はじめに　

皆さん、こんな悩みはありますか？

• 資格を取ろうと持ったけど、すぐに辞めてしまった
• 早起きができない
• youtubeや本で刺激を受けた！だが、3日後にはもう辞めている・・・

ですよね。ありますよね。わかりみが深い。
面白いことに、この現象には”Procrastination”という正式な英名がついており、心理学研究の対象にもなっているようです。

（私が受験したセンター試験の英語長文は、まさしくこのProcrastination（怠け、先送り）が話題となっていたのを記憶しています。）

本記事では、学習意欲ゼロの高校生と向き合った筆者の経験を分析し、【人が行動しないメカニズム】を明らかにします。

最後まで読んでいただき、もし有用だと思われた方は、「フォロー」と「スキ」を是非お願い致します。

⭐️本記事の目指す場所
・【人が行動しないメカニズム】を新しい切り口で説明
・子育て、教育における重要な視点の提供
・ノーコストで直ぐに取り組める自分をコントロールするノウハウの提供
・自分や周囲の人を行動に駆り立てるノウハウを導き出す【考え方】を紹介

🔴実際の事例と成果

私は、教育困難校に勤務し、学習意欲ゼロの生徒と向き合ってきた。

担当は英語だが、授業中に立ち歩く、飛び出す、お化粧をすると言った現状だった。（なお、さまざまな生育環境やこれまでの大人との関わりが背景にあるため、彼らを責めるつもりは全くない）

英語の学力で言えば、高校2年生段階で”library” “hospital”といった基礎的英単語や「現在進行形 be ~ing」なども使えない。

音読やペア活動などは成立するはずもない。文法問題の演習時に、自ら取り組む生徒は6/40人だった。

ちなみに、こうした状態が形成されてしまう背景にある心理メカニズムについては、以前にこちらの記事に書いた。フォロワーが10名しかいなかった頃に、なぜか、 22スキがついた本noteで一番人気の記事みたいだ（笑）

リンク：高校生から学ぶ人間心理① ~人間関係で悩む根本的理由　高校生にはできても、大人は●●をしない~

話は戻って、このようになかなかひどい状態のクラスだったが、私はある仮説に基づき、あることを実践した結果、つぎのような結果が起きた。

・音読/ペア活動が定着した
・クラス平均点が、他の2クラスと比較して9.3ポイント上昇
・20人以上が、自ら問題を解くようになった。
・解答後、自主的にフィードバックを求めるようになった。

無論、まだまだ学習意欲がゼロの生徒もいる。しかし、それも各クラスに2〜3人ほどに減少した。

それまで、教え方をめちゃくちゃ工夫したり、言葉を選び、伝え方も勉強しまくったのに何も刺さらなかった。けれど、ちょっとした仕組みづくりで、こんなに変わるものかと思った。

このような結果が得られた仮説とそれに基づいた「打ち手」について以下で紹介したい。

🔴仮説と打ち手

私が立てた仮説とそれを思いついた事例を紹介しよう。

⭐️仮説①人は、追い込まれなければ動かない。

経験があるだろうが、テスト前になると生徒は必死になる。授業に筆記用具を持ってくるようになり、びっくりするくらいの勢いで提出物を完成させる。話を聞くと、グループ通話で励ましながら、徹夜で勉強するものもいる。なぜかといえば、提出物を出さないと、『赤点＝落第』が決定的になるからだ。シンプルに「追い込まれないと行動しない」という仮説が立つ。

いやいや、荒れた生徒と一緒にするなよ・・・という声が聞こえてきそうだ。本校にもいわゆる「優等生」が存在する。彼らの場合は、早めから計画を立てて学習に取り組んでいる。一見「追い込まれなくても行動できる人」に見える。しかし、ここで私は次の仮説を立ててみた。

⭐️仮説②いわゆる優等生は、【追い込まれ感受性】が高い。

というのも、いわゆる優等生を見ていると、ほとんど100％が以上に心配性だからだ。異様に追い込まれ感受性が高いことがわかる『彼ら/彼女らの言葉』を引用しよう。

「先生、〇〇を忘れてしまいました。明日出すので、単位を落とさないでください・・・😭」

「先生、授業を欠席したら成績『5』はとれませんか？明日病院で早退するんですけど、もしそうなら予約を変えます」

正直、「まじか」と思った。提出物が一つでないくらいで、落第はない。欠席1回増えたからといってめちゃくちゃ成績に響くかといえばそうではない。けれど、優等生タイプは、相当に心配性。つまり「追い込まれ感受性」が高いのだ。

【常に追い込まれている状況を】からこそ、【自ら作り出せる】のだ。

いわゆる「他律的自立」といってもいいかもしれない。

ということで、2つの仮説に加えて、第3の仮説を立ててみた。

　仮説①人は、追い込まれなければ動かない。
　仮説②いわゆる優等生は、【追い込まれ感受性】が高い。

⭐️仮説③「追い込まれた状態」を当たり前にすれば、怠け者も行動に向かうのではないか？

実は、これまでの本noteの記事の多くも、この仮説に基づいて書いたものである。

もしも気になる記事があれば除いていただければと思う。
・確実な習慣づくり①
・確実な習慣づくり②
・確実な習慣づくり③
・確実な習慣づくり④ 👈仮説③と密接に関連

さて、次回は仮説③を実証することができた事例とノウハウである。
『人間がなぜサボるのか？』　『どうしたら行動に向かうのか？』という視点で、【メカニズム】と【ノウハウ】を誰でも実践できる形で書いていきたいと思う。

次回以降の予告（予定）
・私のクラスでの結果
・私自身の行動の変化
・友人を巻き込んだ事例

この記事が少しでも皆さんのお役に立てたら幸いです😼
最後までお読みいただきありがとうございました‼️