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好きを貫き通す中で、大切な存在に出会える。 〜「ラウリ・クースクを探して」を読みました〜

宮内悠介さんの「ラウリ・クースクを探して」を読みました。

プログラミングに異常な才能を持つ二人の少年を描く伝記的な物語。
戦争などの運命に翻弄される姿がリアルで苦しくもなりますが、最後は希望の光が差し込む好きな終わり方でした。

本書を読んで強く感じたのは、「やりたいことをやっていくしかないよな」という潔い諦めです。
人生などどうなっていくかわからないのだし、考え方によっては既にどうなるか決まっているとも思える。
コントロールできない以上、今の自分の心に耳を傾けながら、やりたいようにやるのが一番の得策で、後悔の少ない生き方のように思える。

好きなことを狂ったように継続していくと、そこに仲間が集まる。
上辺だけの人間関係なんて馬鹿らしい。
去る者は追わず。自分の好きを貫いて、貫いて。その上でなお自分の側にいてくれる人だけを大切にすればいい。

好きなことをやろう。
今、やりたいと思うことをやろう。
誰かに合わせる必要はないし、社会に同調する義理もない。
どうせなるようにしかならない人生だ。
どうせなら、やりたいようにやって、アホだったよなといつかの未来に笑えたらいい。

フィクションだが伝記的な記述になっている本書。
もし自分が伝記を書くなら、どんな感じになるかなと夢想する。(実際に書いてもみたい)

素晴らしい未来に向けた、伏線だと思い込めたらいい。
こうして本を読み、感想を綴り、会ったこともない同じく本を愛する人たちに発信してみる。それをみた誰かとの繋がりが、人生を豊かに、色濃くしてくれましたとさ。
そんな物語であったら素敵だなと思う。

何はともあれ、好きに生きていこう。
シンプルだけど大切なことを改めて感じさせてくれた、素敵な一冊でした。

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