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#書評
書評 世界から猫が消えたなら 川村 元気 悪魔との契約で、等価交換として1日の寿命につき、1つのものを世界から消すことになるのだが・・・
悪魔と契約する話しは、欧米の小説では、よくあるのですが・・・ 1日の寿命の対価として、1つのものを世界から消すというのは珍しい。 悪魔が消そうとした電話、映画、時計、猫・・・ これらの物は、人を幸福に導くものである。 病死した母親の言葉がよく出てくる。 主人公は、少しマザコンである。 何かを得るためには、何かを失わなくてはならない この考えが作者の中に根づいているようである。 電話が消えるパートで、こんな文章がある。 携帯は、その登場からたった20年で、なくて
書評 東京貧困女子。―彼女たちはなぜ躓いたのか 中村 淳彦 女子の貧困のフィールドワークなのであるが、読んでて暗い気分になった。この闇はそうとう深い。
しんどい読書になった。 正直に言うと吐き気がする。 これはreportageであるから、真実の言葉だ。物語だ。 しかし、あまりにも悲惨で読むのが辛い。ページをめくる度に頭痛がした。 私は「貧困」とは自己責任であると思っていた。 しかし、女子に関しては考えを変えざるおえないようである。 風俗やパパ活に落ちる女子学生がいる。 安易にお金が手に入るからだが、それだけではない。 本書を読むと、東京で女子大生をするには、家賃から何から大変だとわかる。 奨学金は、将来の借金だし・