見出し画像

手漉き和紙×金の箔押し こだわり名刺をつくってみた

こんにちは、デザイナー のyurikoです。この度、開業から使っていた名刺を4年半ぶりに新調することにしました。

理由は結婚して名前が変わったことが1番の理由。その他、はじめましての場が増えてきたこと。コロナが蔓延してからもう3年近く。おさまるというよりかは共存の道を辿りつつも、また以前のように、人と直接あってお話しする機会は増えてきました。
変化する世界情勢の波を漂いながら、再スタートの気持ちも込めて新調した名刺。かなりこだわった仕様の名刺となり、見た目のインパクトもすごいので、こだわりの名刺をもつ利点なども合わせてレポートしていきます。

ずっとつくりたかった特殊加工の名刺

紙をあつかうデザイナーなら一度は使ってみたいと思う印刷の特殊加工。普通の印刷よりも金額は跳ね上がるものの、名刺はサイズが小さいので他の営業ツールに比べて比較的安く、作り手としてもチャレンジしやすい。
名刺を交換する機会が増えるたび、特殊加工の名刺を作ることへの憧れが強まっていきました。

デザインメイキング
手漉き和紙×金の箔押し こだわり名刺をつくってみた

そんな想いでやっとこの度、新調しました名刺をご紹介。
それがこちら

手漉きコットン紙の紹介


今回の名刺はあさだ屋さんにて作っていただきました。
使われている手漉きコットン紙はあさだ屋さんのHPでこんなふうに紹介されています。

ふんわりとやさしい雰囲気の、耳付きの手漉き和紙です。ざくざくとした紙の表情と、やわらかでふんわりとした表情を合わせ持ち、その表情が非常に美しいです。 紙の端が緩やかにふっくらとした丸みを帯びているので、その細やかなニュアンスが、ふんわりとした印象を引き立てます。 手すきで、和紙職人の手をひとつひとつ渡ってきたというストーリーを持っている手漉きコットン紙は、奥深さと存在感を持っています。

原料/ヨーロッパでは高級紙といわれるコットンが主原料。 柔らかい質感でありながらコシの強さを考慮しながら漉いています。 箔押し印刷との相性が非常に良く、 綺麗に凹みながら高級感のある仕上がりとなっています。

紙漉き技法/1枚1枚が障子の格子のような道具で漉かれています。 紙の耳(紙の四法が不揃い)がついており、 1枚1枚カタチが違い同じものはありません。 箔押し印刷する際も、耳がない名刺であれば同じ場所に加工されますが、 耳がついていることによって、箔加工する場所も若干ことなります。 それすらも味となって楽しみいただけるのが耳付きコットン名刺となります。

https://haku-asadaya.com/products/detail/36

こんな記事を見ると工場見学してる気分になってワクワクしてしまい、この素材でいつか絶対この名刺が作りたい!と思うように。

実際に届いた名刺がこちら


耳がついているということは1枚1枚違うということ。
どれどれ…(._. )パカっ!

うおおおおおおおお…(n・o・n@)
これが噂の耳…耳…おもったよりとっても自由!!!!笑

ふわふわしたところもあれば
ちょっと厚めな耳も
飛び出したところがあれば
凹んでるところも

エッジの甘いフワッとした素材に、
ムラなくパリッとした箔をガン!!!!!キラッっと光る輝き!!!

質感としても両極端な二つが合わさってコントラストも強め。
万人受けするかはさておき、私のテンションは爆上がり。
作ってよかった。大正解!!

名刺交換をしたお客さんのリアルな反応

名刺が届いたあと、打ち合わせがあり、
新しいこの名刺をもっていざ出陣!!
インスタにも早々にアップしていたのでお客様もわくわくしてくださっていたご様子。なにそれ、うれしい!

名刺をお渡しした際、自由な耳のお話しもしたところ…
お客様から一言、「あの…かわいい耳を選んでもいいですか?」と笑

確実にものづくりに対するワクワクする気持ちは伝わっていると実感しながら、「ぜひぜひ選んでください」と名刺入れから数枚だして、選んでもらうことに。そのお客様は、最高に耳の断面がふわふわしたものを選ばれていました。^^*
名刺交換で、名刺を選ぶという、新しい時間が生まれた瞬間でした^^*
打ち合わせの会場は過去最高に和みました。ありがとう、耳…!!


こだわりの名刺を持ち歩く3つの理由

ただつくりたいだと、ただの印刷オタクなので
ここで名刺にこだわる理由と名刺がもたらす効果についてお話しします!
こだわりの名刺を持ち歩く理由は、3つあります。

1.ものづくりへのこだわりや楽しさを感じて欲しい

デザインというのは本当にとっつきにくく、苦手意識を持っているお客様も多いもの。
名刺やチラシの発注が初めてで、「何をどうしたらいいかわからない」という声をよく聞きます。
特に事業を始めたばかりだったり、急に販促物の担当者になってしまった!!というような方は初対面の場では少し不安そうな印象も。
初めて会った人に、自分の商品やお店のPRを任せるのですから不安なのは当たり前ですよね!

デザインの最終目標はお客様の問題解決。
とは言っても、ものづくりは本来とても楽しいこと。
お話を聞きながら、組み立て、形になってくると「もっとこうしたい」「こんなことも伝えたい!」とお客様から考えや想いがまとまり、溢れ出すのがわかります。まとまらないから、「何をどうしたらいいかわからない」だけなんです。
そんな気持ちを払拭するためにも、私はまず、デザインのこだわりや楽しさを感じて欲しい!そのためにはデザインをデザイナーが一番楽しまなくては!と思い、その関係性を作るためにも、私の好きを詰め込んで最高に楽しんだ、「こだわりの名刺」を持ち歩いていたいのです。

2.初めましての場で話の種になる


以前の名刺は特殊紙である「スタードリーム モーヴ」という、用紙に光を当てることでグリーンからピンクへと変化し、キラキラとパールのように光る名刺を持ち歩いていました。

この名刺も初めましての場では大変好評で、女性のお客さまには特に人気!「可愛い!私の名刺もこの紙にしてほしい」と言われたことが何度もあり、名刺交換後3分くらいは話の種に。デザイナーとしては嬉しい反応ですし、何より場が和むのでお仕事の話にも入りやすいです。
その後、制作実績を見ていただきながら今まで作ったデザインが、どのようなご依頼で、どんなふうにできたのかというお話などもしています。
どうしてそのようなデザインになったのか…デザインには必ず理由があるのでそこも踏まえてお話しすることも。
実際に、同じ仕様での名刺の依頼も数件あるという予想外の反応もあり、その時に名刺をこだわってつくって本当によかったと思いました。

3.刺激強めのデザインでリマインド性を高める

そもそも名刺は、リマインド性の高い営業ツールです。
チラシやリーフレットに比べて捨てられにくく、ファイルに保管している人も多いことからも、相手が事業をされている方なら確実に相手の手元には残るもの。あとは思い出してもらえるように、「いかに記憶に残るか」が重要なのですが…。

たまに名刺の小さな紙にぎっしりと文字が敷き詰められた名刺をもらうことがあります。名刺をもらった後、その名刺を人は何秒みるだろうか。
きっとそこにどんなにたくさんの言葉を書いても、その人にかなりの関心がない限り、きっと読まれないし、刺さらない。もったいない。

名刺のデザインにとって最も大事なことは、交換してから何か困ったことがあったときに一番に思い出してもらえるか。
「そういえばあんな人いたな…」と思い出してもらい、連絡をもらうためには、限られた時間の中で記憶に残る有力な営業ツールとして用意しておくことが重要なのです。

まとめ

営業ツールを変えるということはこれからの営業スタイルを考えるということ。その中でいかに自分らしく、相手にも伝わりやすくアピールするか。
いかにそこに世界観を詰め込めるか。すぐにはお仕事に直結しなかったり、機会がなくても、困った時や重要なタイミングで思い出してもらえるかが鍵になります。ぜひこの機会に営業ツールを見直してみてはいかがでしょう。
それでは!

この記事が参加している募集

#つくってみた

19,394件

#仕事について話そう

110,083件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?