ピアノとるーさん③

こんにちは!
ジョイのるーさんです。

夏の雲は、わたあめのようでずっと見てられるくらい可愛いと思っています。
#なんの話


前回のお話を読んでいない方は、こちらからお読みください(^^)



音大付属音楽教室に入室して入ってまもないのに、約半年後に「公開試験」があるという事実を知りました。
(この公開試験制度、実は武蔵野音楽大学の大学生が行う試験と同じスタイル)


衝撃すぎたのか、
私は「試験」というワードをどっか外に置いてきてしまい、

「いつもやっていた発表会みたいなもんかなー」

と思っていると

ピアノの先生から

「このコンサートの成績優秀者には、ベートーベンホールやモーツァルトホールで演奏することができるのよ」
※当時の江古田校舎にあったホール。今は校舎建て替えが行われたので、すっかり綺麗になっています。

と言われ。


なんだか、その時いた場の空気が「緊張感」漂いました。


やらないといけない、
成績を残さないといけない
上手に演奏しなければならない
間違えちゃいけない


そんな思考になっていて、
わたしは自分で自分の首を締めていたのかもしれませんが、
小学4年生が背負えるようなプレッシャー量じゃない「プレッシャー」を感じていて
今にも逃げ出したくなっていました。


ですが、
もうこの「音楽教室」という舞台でのゲームに参加してしまった以上
自分もそこで「勝ち」にいかなきゃいけない。


腹をくくって、
わたしはめっちゃくちゃ練習しました。

柄にもなく
本当にめちゃくちゃ練習しました。
どんなに両親がそんなに練習していないと言おうが、
私の中ではめちゃくちゃ練習していました。


小学校から帰ってきては練習。
夜はピアノが弾けないので、
平日は学校から帰ってきて習い事行くまでの時間、
土日は出来る限り日中と午後
そんな日々でした。


途中、もうピアノいやだーーーって何回もなりましたが
いつも両親からは

「やめたきゃ、いつでも辞めてくれていいんだよ」
「自分がやりたいってやっていることなんじゃないの?」

と言われ、

なんか自分がやりたいと思ってやっている部分と、私という存在が「音楽」で価値を見いだされているから、
ここで諦めて投げ捨てるということをしていいのかな・・と
いろんな感情をもちながら、
根性と気合で練習し続けました。



そして、きたる試験の日。

そのコンサートは「グループコンサート」という通称「グルコン」と言われる公開試験でした。

これは、試験会場にやや後方よりに講師陣が散らばって採点をしていて、
その他に空いている席には、聴きにきているお客さん(いわゆる、演奏する人の家族やお友達)が無料で入ることができます。

私は、小学4年生だったので
大体同じくらいの年代の人たちが集い、最後の方には中学生もいた気がします(記憶が曖昧だったらごめんなさい)

採点方法は、間違えていないか、表現力が伴っているか、技術力そんな部分を見ていたとピアノの先生が確か言っていた気がします。

今回初めての試験で弾く曲は、中田喜直さん作曲
『小さな手のための曲集』より 木曜日のソナチネ 

という曲です。

この木曜日のソナチネは、数曲から成り立つ構成をしています。
グルコンは1人あたり演奏していい時間が決められているため、いくつか抜粋して弾くことになりました。

この曲がどえらい難しくて・・
私は、手が小さいのですが、
それにしても音がオクターブ以上飛ぶ音があったり、
16分音譜の連続でリズム練習しないと弾けない・・
なんて箇所がたくさんあります。


でも、私は
この日のためにめちゃくちゃ頑張ってきましたから!
もうあとは、やるだけです。


いよいよ順番も指し迫り、
そして
名前をよばれ、いざ出陣!!!


なんてことでしょう。
どえらい「緊張」をしてしまったのです。

心を込めるとか、
なにかイメージして弾くとか

そんなことは一切なく

間違いなくオートマティックに弾く

ということは
できたような演奏でした。


だから、私にとって
初めての「大失敗」だったんです。


私はあんなに練習して
一体なにを表現したかったんだろう

なんでこんなにピアノを頑張っても
自分が弾きたいように弾けないんだろう・・


しまいに、
聴きに来てくれていた両親からも

「あの場所、間違えたね。聞いてて直ぐわかった」


と言われる始末。

本来演奏って、
間違えたとしても
それを凌駕出来るくらいの表現力がともなえば、だれもそんなことに気にも止めません。
ですが、今回の演奏は
それが一切なかったからより「間違い」と捉えて言われたんだと思います。


このときからか、
わたしは
「自由に楽しくピアノを弾いちゃいけないのかなー」
「なんでピアノを学ぶ方法がクラシックだけなんだろ」
「でも自分1人で何かするには、お金もないし、どうやっていいのかもわからないし・・」


そんなことを悶々と考える日々が続きました。



後日
やっぱり、あんな演奏だったので
成績優秀者には選ばれませんでした。

それを両親に伝えると、
「勉強ができないんだから、音楽をもっと頑張らないと」


この言葉が後々
私の疑問をたくさん生み出すきっかけになりました。


そうして、
私は小学生時代を悶々としながらも
ピアノと塾に行く日々を過ごし

そして、中学は中井駅が最寄りの私立中学(当時は女子校)へ進学することになります。


中学生になった私は
より一層、悶々とすることを「行動」に移し始めていくのです。



ちょっと長くなったけれど、
小学生編はおしまい!
明日は、中学生編をお届けします。


おしまい。




いつもありがとうございます(*^-^*) 次なるコンテンツの本に使います♪