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「音楽マーケティング」について、考える。 2/3 -キッカケと沼編- 其の参

記事を開いてくださった方、いつも読んでくださっている方、ありがとうございます!音楽マーケティングについてのnoteを書いている、宮本浩志(Twitterはコチラ)と申します。

このnoteは「音楽マーケティング連載第四段」です。
はじめて読んでくださる方は、第一弾からお読みいただくと分かりやすいと思います!

勿論、このnoteから読んで頂いても大丈夫ですので、タイミングがいい時に第一弾もお読みいただければと🖖

👇音楽マーケティング連載noteはこちら👇
第一弾コンセプトメイクから、戦略づくり。音楽マーケティングの根本

第二段:知ってもらうキッカケづくり。その中でもコンテンツ

第三弾:コンテンツの届き方とは?

今回はこれまでの反省を活かし、できるだけコンパクトにまとめてみました!とはいえ少し長いので、お時間のある時にぜひお読みくださると嬉しいです。

それでは、早速はじめていきまーーす!

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 「届き方」とは

「届け方」が前回のテーマでしたが、今回は「届き方」がテーマです。下記の図解で言うと、主に右側の部分です。

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「届け方」は①アーティスト型の1タイプですが、「届き方」には②ヒト型、③レコメンド型、④メディア型の3タイプがあって、それぞれプラットフォームを経由したり、直接届いたりします。

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「届け方」と「届き方」の一番大きな違いは、コントロールできないことです。

届き方は基本的にアンコントローラブルになりますので、我々ができることは「インサイトを理解して、コミュニケーション設計。あとは全て任せる!」しかありません。

この「最終どーなるかわかんねぇ!」という前提の元、②ヒト型、③レコメンド型、④メディア型について一つ一つ考えていきます。

まずは、②ヒト型での「届き方」から。
※①アーティスト型の「届け方」は前回のnoteをご覧ください。

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②ヒト型での「届き方」

ヒト型には大きく3種類あると考えています。

ヒト型「届き方」の3タイプ

1. ファンタイプ
ファンが応援してくれて、自主的に広げてくれる

2. 見っけタイプ(アーリーアダプター)

世に気づかれてないアーティストを見つけたときに、広げてくれる

3. トレンドタイプ(アーリーマジョリティ)
世の中的なトレンドだから、広げてくれる

これら3タイプです。

まずは、一番大切な「1. ファンタイプ」から考えていきましょう。

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ヒト型 - 1. ファンタイプ

ファンの存在はめっちゃくちゃ大事ですよね!
ファンはアーティストのことを友達に勧めてくれる貴重な、貴重な存在です。ファンが「より多くの機会」に、「より多くの友達」に届けやすい環境はどうすれば提供できるか?

ここを考えていきます!

手段で考えると、大きくこのように分類されます。

ヒト型 - 1. ファンタイプ
1. オンライン
   -  レコメンド
   -  UGC
   -  コミュニティ

2. オフライン
   -  口コミ
   -  イベント

この一つ一つを深ぼっていくのですが、その前に。重要なポイントに立ち返ります!

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ファンからの広がりを考えるときに、「SNSのシェア」や「UGC」という手法論(HOW)から入っちゃいがちですが、一度そもそも論(WHY)から考えたいと思います。

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「好きだから?」
「ファンだから?」

ファンのアーティストに対する熱量は前提条件として、他に重要なことはなにか?

ポイントは「◯◯だから!ポイント」を増やすことだと思います。

「◯◯だから!ポイント」

いい曲だから、聴いてほしい」
夏の海に合う曲だから、聴いてほしい」
歌詞がエモすぎるから、聴いてほしい」
今話題の曲だから、聴いてほしい」
関ジャムで蔦谷好位置さんが絶賛してたから、聴いてほしい」

ファンが広げてくれるときに、理由・言い訳になる「◯◯だから!ポイント」を、様々な切り口でファンに持ってもらえるか否か!

この「◯◯だから!ポイント」は、多ければ多いほうがより多くの人に届きやすくなりますし、より深ければ深いほど特定の人に深く届きやすくなります。

それもそのはず、

「だから!ポイント」が多い = 共感する人の数が多い
「だから!ポイント」が深い = 共感する人に、深く刺さる

自分に当てはめてみると当たり前ですが、意外と忘れがちなポイントです。図解して考えるとこんな感じ。

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この「◯◯だから!」が生まれて、内部環境(伝えたい、伝えるのが恥ずかしくないなどの心情)、 外部環境(伝える機会や手段の有無などの環境)の壁を突破した時に初めてファンは、受取手にアーティストやコンテンツを届けてくれて、届いてくれます。

そして、お気づきのとおり「◯◯だから!」は、受取手にも作用します。

仲のいいAさんに勧めてもらったから、聴こうかな。」
趣味が近いBさんが勧めてくれたから、聴こうかな。」
今、トレンドらしいから、聴きゃなかなぁ。」

といった感じです。
自分に置き換えてみると分かりやすいですよね!

この前提を大切にした上で、「1. ファンタイプ」を具体的に掘り下げていきます。

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ファンタイプの、レコメンドとUGC

ヒト型 - 1. ファンタイプ
1. オンライン
   -  レコメンド 👈
   -  UGC 👈
   -  コミュニティ

2. オフライン
   -  口コミ
   -  イベント

まずは、レコメンドとUGCから。

昨今、レコメンドとUGCの境界線って曖昧ですので、このnoteでは下記に定義します。

レコメンド:
アーティスト・コンテンツを、他者に勧める行為

UGC:
ユーザーがつくったコンテンツ(動画、画像、文章、音楽等)

実は気になってることがあります...

UGC(User Generated Contents)のUserって誰やねん!と。気になりません?笑 

そこでUGCを、このように分類してみました。

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User Generated Content(UGC):
(アーティストファンだけではない)ユーザーによってつくられたコンテンツ。ワンピースキャラクター診断みたいな企画からの投稿等。TikTokのミーム参加もこちら。
Fan/Follower Generated Contents(FGC):
ファンがつくってくれたコンテンツ。ファンアートやビデオ、TikTokでの楽曲利用や、noteの記事、プレイリストも含む。
Creator Generated Contents(CGC):
歌い手さんやYouTuberさん、TikTokerさん、インフルエンサーさんのようなクリエイターさんがつくってくれたコンテンツ。
Pro Creator Generated Contents(PCGC):
プロとして世間に認知されている、影響力を持った著名クリエイターさんがつくってくれたコンテンツ。

こう分類して考えると、誰からどんなUGCが生まれてくるか?分かってくる気がします。

さらにもう一段階掘り下げるべく、その行動がLightか?Heavyか?という視点を掛け合わせて分類してみたのがコチラ。

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※何かをつくる行為は、決してLightではありません。ここでは制作に関わる時間を軸とさせていただきました。ご理解、ご容赦頂けますと幸いです。
※ファンの世代やジャンル等の要因で、Light / Heavyは変わります。

掛け合わせた時に、レコメンドとUGCがどう分かれるかというと、このように分かれるかな?と考えています。

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クリエイターさんにつくってもらうためのモチベーション形成が必要ですが、クリアすれば、クリエイターさんから多くのUGCが生まれやすいことが分かります。

逆に、ファンからUGCを多く生み出す必要があれば比較的ライトなインスタのミュージックスタンプや、TikTokで裾野広く投稿してもらうのがいいですし、ワンピース診断のようなシェアしやすい画像を生成する企画も必要かもしれません。

「誰にレコメンしてもらえるか?」「誰に何をつくってもらえるか?」という視点で、レコメンドとUGCをどう増やしていけるか?考えると、糸口が掴めそうな気がします。

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ファンタイプの、レコメンド

レコメンドとUGCのポイントについてまとめます。まずはレコメンドから!

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ファンダム文化のK-POPカルチャーでは、大量のコンテンツをファンに届け、ファンから大量の反応(レコメンド)が生まれ、その反応(レコメンド)が広がることで、ファンダムが大きくなっていくという、ファンダムスパイラルとも言える強さがあります。

この大量のコンテンツが重要なポイントです。YouTubeでアーティストのヒーローコンテンツ(ヒットソングのMVとか)に出会うと、これら大量のコンテンツがレコメンされるので、どんどん沼にはまっていっちゃいます。

このK-POPカルチャーやRIZINを参考にさせて頂き、SSS戦略という形でまとめてみました。(GoogleのHHH戦略をアレンジしています)

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SSS戦略
新規リスナーをファン化させるためのコンテンツ戦略。SUPERコンテンツで興味を喚起。SYNERGYコンテンツで曲とアーティスト間を結びつけ、STORYコンテンツで曲からアーティストへ深い興味形成。新規リスナーをファンへ誘っていく。

SUPER CONTENTS

SYNERGY CONTENTS ⇄ 他Artists・Contents

STORY CONTENTS

追記(5/2):「3S戦略」のnote書きました。


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SUPER CONTENTSが生まれたときに、ver.違いを作って効果を最大化するのが重要です!日本ではAwesome City Clubさんが「勿忘」のヒット後、LIVE ver. 、Accoustic sessionとver.違いを次々に公開されてました!流石です!!

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話がそれちゃってすみません...
K-POPカルチャーに話を戻させていただきます!


「YG宝石箱」からデビュー、先日、日本1stアルバム『THE FIRST STEP:TREASURE EFFECT』がオリコン・Billboard共に1位を獲得した👏 TREASUREさんは、既に、YouTubeに226本、VLIVEには491本のビデオがあります!すごい!!👏(21年4月8日時点です。一つ一つ数えたので、数え間違いがあったら誠に申し訳ございません。)


日本では、JO1さんが見事にファンダム文化を形成しながら成長されていますよね!JO1さんも2作連続でのオリコン1位や、ALがBillboard1位の実績を持たれてます!19年12月11日に開設された、YouTubeチャンネルを見てみると、既に160本の動画がアップされています。単純計算3日に1本のペースは驚愕ですね👏(21年4月8日時点のデータです)

K-POPカルチャーは本当にファンと仲間・友達になっていく文化が素敵ですよね!メンバーの方々がファンに語りかける様子や、ファンの方々との距離感は素敵でしかないので、J-POPカルチャーでもぜひ取りられる部分を取り入れていきましょう!

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ファンタイプの、UGC

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クリエイターさんは、何故UGCをつくってくれるのでしょう?「そのアーティスト・曲が好きだから!」というケースと、「多くの人に見てもらえて、多くの反応が得られそうだから!」という二つの動機タイプがあると思います。

純粋な強さで言うと「アーティスト・曲が好きだから!」というケースでしょう。例えば14時間かけてこんなかっこいい動画作ってくれたり!(この動画でBLACK PINKさんめちゃ好きになりました!)


イラストレーターさんや漫画家さんで、ファンアートを描いてくださる方もいらっしゃいますよね!

WIREDで連載されてる北村みなみ先生の読み切りマンガは、毎号ほんとに最高!コミックスがいよいよ発売されます!(北村先生がピンドラ好きかは存じあげませんが、きっとお好きなはず!映画化決定の翌日に公開されてますし!)(ピンドラもめちゃ最高!ヒプマイの木村昴さんが主演です。)


ただし、「好きだから!」というのはなかなか狙えるものではないので、結果論ではあります...

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どちらかというと、もう一つの動機である「見てくれそうだから」が、大事です!。ここで重要なポイントは何か?それは「可視化」だと思います。

クリエイターさんによるUGCは、可視化から生まれる。

Billboard JAPANさんがUGCチャートを作ったことによって、UGC人気の可視化が生まれました。「ランキング上位曲 = 多くの注目を集める」というシンプルな構図により、UGC人気曲が一極化していく可能性もあります。(というか、してますよね...)

このUGCチャートはクリエイターさん目線で見ると「この曲なら間違いない!」の太鼓判でもあります。

こう考えると、for クリエイターでは下記の要素が大事ですね!

歌ってみたUGCを生まれやすくするポイント
1. 多くの反応が得られるように、サポートする
2. ハードルをできるだけ、取り除く
3. 仲間と共に盛り上げる


1. 多くの反応が得られるように、サポートする

クリエイターさんが一番嬉しいのは、多くのポジティブな反応が自身のクリエイティブに対して返ってくることです。そのためには、アーティスト公式アカウントや、ご本人アカウントでのレコメンドはとても重要な要素だと思います。

ずっと真夜中でいいのに。さんの、UGC紹介SNSはとても素敵な形です!音楽系の演奏隊アカウントと、イラスト系の絵描き隊アカウント。隊員になりたくなりますし、説明文がまた素敵!

”ACAねとすたっふでRTしたりリンク共有したりします”
(プロフィールより抜粋)

ご本人に見てもらえる喜びは、とても大きな喜びだと思います!



2. ハードルをできるだけ、取り除く

つくるためのハードルをできるだけ取り除くのも一つのポイントです。インスト公開は一つの手であり、最も効果的なのは間違いありませんよね。

Dropboxでオケを公開するところとか、めちゃいけてます!(実際のクリエイターさん同士もDropboxで送ることが多いので、リアル!)Eveさんはガイドラインを2017年時点から公開されていますね。ほんとすんごいす...


3. 仲間と共に盛り上げる

Eveさんと事務所仲間であり、コラボアルバムもリリースされているSouさんは前述Eveさんの流れから、バレンタインデーに「心予報」のカバーを公開されています。

Eveさんからは「平行線」が再び投稿され、Souさんからは「心予報」が公開された今年のバレンタインデー。私がロッテさんのガーナチョコレート担当だったら、2週間は小躍りし続けますねw

仲間がいることでUGCの輪はどんどん大きくなっていきます。少年ジャンプ的な世界といってもいいかもしれません。SNSや各サービスによってアーティスト・クリエイターがエンパワメントされているこの時代、より一層仲間の重要性が高まっているのは間違いありません。

 東堂葵的に言うと「親友(マイベストフレンド)」ですし、幽遊白書的に言えば、 幽助と黄泉対談時「最悪の場合 黄泉と幽助どちらにつく?」の、あのシーンです!!

この積み重ねで、目指せUGCチャートイン!!

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ファンタイプの、コミュニティ

ヒト型 - ファンタイプ
1. オンライン
- レコメンド
- UGC 
- コミュニティ 👈

2. オフライン
- 口コミ
- イベント

お次は、コミュニティです。
先にお伝えしておくと、コミュニティに対して出来ることってそんなにありません!出来ることは、あくまで球(コンテンツ)を投げることと、その球が転がる方向を補助する釘を適切な場所に配置し、効果を最大化する状態を作ること(導線・コミュニケーション設計であり、自分のイメージではパチンコが一番近い)です。

ファンに委ねばいけないし、委ねるべき。これがコミュニティの鉄則、コミュニケーションデザインの鉄則だと思います。

このコミュニケーション設計をする時に一番大切なのは、コミュニティに飛び込み、コミュニティの絶妙なバランスを肌感でつかむことです。肌感できっちり掴めてさえいれば、全てを言語化する必要はありません。言語化ってめちゃくちゃ難しい領域ですので。(勿論、できるに越したことはありません!)

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コミュニティへの飛び込み方も、色々ありますよね!

新しくSNSアカウント作ってファンの中に飛び込むのも一つの手ですし、目標となるアーティストや類似アーティストのコミュニティにも飛び込んでおくのも一つの手です。ファンと同じ目線・視野で体感するということは、本当に大切なことですし、マストです!

話は少しそれちゃいますが、面白いな!と思ったツイートを一つ。音楽系だとSHE'Sの「ふたりで聴くSHE'S」などを手掛けられてるCreative Director・明円卓さんのツイート。

わかりみが深い...
コミュニティを理解していれば、この1コメがどういう風につきそうかわかってくるはずです。1コメのアルゴリズムとかわからない部分はありますが、1コメ理論の続報が気になるばかりっす。

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ファンクラブも、コミュニティ?

ファンクラブにも少し触れさせてください。日本のファンクラブビジネスは世界を見てもかなり進んでいると思ってます。Patreonがコロナ禍にアメリカで注目されていますが、日本に進出できないのはFanplusさんやSKIYAKIさんを筆頭とした日本のファンクラブビジネス事業が確固たるポジションを形成しているからだと思います。

Faniconを運営されているTHE COOさんが去年リリースで出されたカオスマップを見ても、こんなにプレイヤーがいることが分かります。

スクリーンショット 2021-04-05 19.42.18

お隣韓国ですと、何より注目はBig HitさんのWeverse×V LIVEですね。次の展開もとても楽しみです!

話を戻して、現状のファンクラブを考えていきます。
ファンクラブビジネスは基本的に「権利」を中心としたビジネスモデルです。「チケット購入権」や「グッズ購入権」といった権利ですね。

コロナによって「権利を使う機会」が減ってしまった為、ファンクラブ継続率が下がる可能性は高まってますし、ahamo・povo・LINEMOへの乗り換えで気づかないうちの解約が進んでしまうケースも多々出てくると思います。

となると、ファンクラブのアップデートは急務ですし、ファンクラブアップデートはこの1、2年の大きなテーマだと思います。私もまだ正解はわかっていません。ぜひ、みなさんと一緒に考えていきたいです!

現状の個人的な考えは、2つのアプローチです。

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1. 権利の幅を増やす

一番最初に思いつくやつですね!
一言で言うと「ファンクラブサービスの拡充」です。重要なのは「コンテンツパワー × 頻度」で考えることだと思います。

毎月や年会費でお金を支払ってもらうので、365日中ファンを満足させられるかが重要で、そうなると「コンテンツ頻度」がポイントになってきます。

「コンテンツパワー軸 × 頻度軸」で分類すると、左上のゾーンです。(図に記載している例はあくまで一例)

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ファンにとってコンテンツパワーが大きく、頻度が多いコンテンツは、ファンクラブ継続という観点で必須になると思います。大変ではありますが...

髭男さんの「大輔さん、ご本人が弾いてみた」って、見てみたいですよね!ファンがアーティストのどの側面に惹かれているか?を軸に何を提供していくか考えるのがオススメです。


2014、5年頃の話になりますが、origami PRODUCTIONSさんがOshiteという「音楽配信×メディア」を運営されてました。そこでは「Monthly Tracks」という形で所属アーティストのみなさんが楽曲を公開されていて、それはもう最高なメディアでした...


ファンクラブ視点より、「コンテンツへのアクセス権を買ってもらっている視点」のほうが考えやすいかもしれませんね!コンテンツが毎月ストックされれば、月を重ねるごとに価値も高まっていきますし、いいことずくめ!


2. Secret Community

あともう一つ、ファンクラブの新しい概念に「Secret Community」を組み込むのはどうだろう?と考えています。

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☝️こういう組織のイメージです。

Secret Community
・ファンによる、フリーメイソン的友愛組織
・アーティストを応援することを目的とし、アーティストも組織の活動を最大限応援する
・匿名性であり、メンバーであることは公言してはいけない
・メンバーの任期は1年
・ファンとアーティストの架け橋となる

現代のフリーメイソンは謎の組織ではないので、あくまでニュアンスとして捉えてくださると幸いです。断固として、ステマ集団というわけでは全くございません!

フリーメイソン -世界的秘密結社の謎に迫る- | Netflix

既にファンクラブを運営中の方で、このコンセプトに興味のある方ぜひぜひTwitterのDMまでご連絡くださいw(Twitter

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オンラインサロンとコミュニティの違いって?

オンラインサロンの話にも少し触れておきます。
先日、B2B業界でコミュニティマーケをされている小島英揮さんが運営なさってるCMC_Meetupのfacebookで面白い記事をシェアされてました。

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「オンラインサロンと、コミュニティって何が違うの?」という問いに対する返答で、オンラインサロンは<率いる>タイプで、コミュニティは<導く>タイプとのことです。

じゃあ、アーティストならどーなんだ?という点で考えると、<率いる>と<導く>をMIXする必要があると思います。何故ならアーティストが好きで仲間になってくれるからです。両方のいい要素を吸収・フュージョンさせたビジョナリーであり一緒に行こうよ!的なスタンスのアーティストが一番最高だな。と!

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ファンタイプの、口コミ

ヒト型 - 1. ファンタイプ
1. オンライン
- レコメンド
- UGC 
- コミュニティ

2. オフライン
- 口コミ 👈
- イベント

お次はオフラインです。
オフラインでの広がりは、コロナ禍でなかなか厳しいことが想定されますね...

ただ「口コミ数が減ったか?」というと、そうでも無いはず。ご存知の通り、コロナ禍においてSNS・LINEの利用時間は伸びています。つまり「口コミ」の機会が爆発的に減ったか?というと、減ったと一概に言い切れない状況なんです。

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ただ、オンライン上だとちょっとした小話が難しいですよね... 仕事環境がオンラインに移行した方は特に感じると思うのですが、ちょっとした話をLINEやslack、zoom、メール等で行うのはとてもストレスフルです...

となると、前のお話に戻りますが上記のような外部環境を突破するための「◯◯だから!ポイント」が重要になってきます。

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※再掲

そして、この口コミ機会を生み出すためにも、コンテンツが重要です!何より大切なのは「◯◯だから!」を誘発できる、素敵で強いコンテンツであり、そのコンテンツにアーティストへの導線を結び付けておくこと。

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LinktreeLit.Linkで各コンテンツへの導線を設定しおくのもオススメ

そして「これ見ればわかるよ!」的コンテンツも、とても重要です。アーティスト認知度が低い時には、ファンが友達に説明できるコンテンツがあると、より広がる可能性は高まります。

Awesome City Clubさんのこちらも素敵でした!


他にも、Tom Mischさんの「real good shit」みたいに自分の好きな曲をまとめたプレイリストを作っておくのもオススメです!友だちがTom Mischに興味なくても「めっちゃいいプレイリストあるよ!それ作ってるのがTom Mischっていうアーティストでね...」という会話も生まれるはず!

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ファンタイプの、イベント

ヒト型 - 1. ファンタイプ
1. オンライン
- レコメンド
- UGC 
- コミュニティ

2. オフライン
- 口コミ
- イベント 👈

イベント・ライブ系ですとフェスが最も大きな機会ですよね!フェスであれば友だちにアーティストをオススメしやすいので。

今年、フェスが開催されることを心から祈って、フェス出演時にしておくべき準備をまとめておきます。

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1. フェス用プレイリスト(事前・事後)

実施されているアーティストさんも多いと思います。フェスセットリストのプレイリスト化ですね!

ももクロさんはこれまでのライブやフェスのセトリをきっちり作られてて本当に素敵です。

セトリのプレイリスト化に加えて、フェス前に予習プレイリストを公開しておくのもオススメです!

「友だちと一緒にフェスにいく時、おすすめ曲をシェアする」こんなシチュエーションは結構ありますよね!

こんな時用にも、パフォーマンスする可能性がある曲を集めたプレイリストを作っておくのもいいと思います。(まさに今、LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL JAPANの予習プレイリスト作ってる最中ですw)

勿論、前後共にアーティストご本人からのツイートでのお知らせはマストです!

2. キーワードターゲティングAD

場所を活用したジオターゲティングのADもありますが、精度がどこまでいいのか正直謎ではありますので、キーワードターゲティングでフェス名のキーワードターゲティングADを行うのも一つの手です。(母数が少ない可能性はありますが...)

通常Twitterのキーワードターゲティングは7日後からしかできなかったのですが、電通デジタルさんが最短数十分以内でのキーワードターゲティングを発表されてました。

一定予算無いと発注できないとは思いますが、一定予算があれば問い合わせてみるのも一つの手だと思います!フェスだけでなく、MUSIC STATION等の音楽番組と相性がものすごくいいと思いますので。

補足:オンラインライブ、その後に。

音楽ジャーナリストの柴 那典さんが、YOASOBIさんのオンラインライブ後、Clubhouseをライブ後の溜まり場的に使われてました。

めちゃくちゃ素敵な使い方ですよね!間も無くTwitterのSpacesがはじまりますし、つながっているファン同士でSpacesを活用した溜まり場がたくさんできると本当に幸せだなーと思った次第です。アーティストサイドから誘導してみてもいいかもしれませんね!
Twitterによる買収報道も出てきましたね!要注目。

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ヒト型 - 1. ファンタイプのまとめ

毎回、ほんとーーに長文でよくないのですが、いよいよまとめに入ります!あともう少しだけお付き合いください!

レコメンドは「◯◯だから!ポイント」をたくさん持ってもらうことを、意識する
UGCは「誰に、どうして、どうやって」つくってもらえるか、意識する
UGCの作り手さんは「ユーザー」、「ファン・フォロワー」、「クリエイター」、「プロクリエイター」に分かれている
UGCが生まれる環境をサポートする
1. 多くの反応が得られるように、サポート
2. ハードルをできるだけ、取り除く
3. 仲間と共に盛り上げる
4. UGCチャートインを狙う
コミュニティはファンに委ねばいけないし、委ねるべき
コミュニティに飛び込み、コミュニティの絶妙なバランスを肌感でつかむこと
ファンクラブのアップデート
「権利の幅を増やす」
・コンテンツパワー軸 × 頻度で考える
・コンテンツへのアクセス権を買ってもらっていると考える
口コミも「◯◯だから!ポイント」が重要
何より、素敵なコンテンツとコンテンツの導線設計が重要
イベントは、前後のコミュニケーション設計を意識する

またもや1万字を超えてしまっていますので、「ヒト型 - 2. 見っけタイプ」、「ヒト型 - 3. トレンドタイプ」、「レコメンド型」、「メディア型」は次回で書かせていただきます🙇‍♂️

あまりに連載が終わらなくて、脳内がワニとシャンプー... 「声優アーティストさんの音楽マーケティング」とか、「2020年エンタメレポート」とか色々書きたい内容があるのに...🥺

終わらないwww

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最後に

お読みいただいて、ありがとうございます!
コロナ終息の気配が見えず、各業界で様々なな変化がとめどなく起こり続けている不安な現在ではありますが、このnoteが少しでも皆さんの役に立っていれば嬉しいです!一緒に乗り越えていきましょう!

より多くの方に届き、より多くの方に役に立つと嬉しいので、noteのシェアをよろしければ、ぜひお願いします🙏 引き続き、音楽シーンをみなさんで盛り上げていきましょう!


2021. 04. 09
宮本浩志
twitter:Miyamoto164

Panpee.Skirt. サイコー


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