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自分で書きながら泣いてしまうのです

今、最後の手直しをしている最新巻『ユーノの右目』なんですけど、その中のワンシーンが、なんとも困るんですよね。

その部分を、何度読み返しても、書き直している時も、泣いちゃうんです。
もうどうにもウルウル (T_T)

感情が揺さぶられてしまうので、作業がなかなか進まない。

☆彡

よく、言われることですが、作家は、自分の書くものの第一の読者なんですよね。逆に言うと、自分が求める読書体験を自分で生み出しているということ。

問題のシーンがわたしの感情にヒットしてしまうのは、そういう理由なんだろうなと思います。

人が書くものを読むのはとても楽しいし、もちろん、ウルっとなったり、大きく心を動かされたりすることがあります。
だけど、やはりそれはどこか「外の世界の出来事」です。
つまり疑似体験を味わっている感覚。

でも、自分が書くものの場合は「内側の世界の出来事」になる。

☆彡

それは、自分のリアルな体験をネタにして、それを描いているということでは決してありません。
何かしらの感情的体験をベースにして、そこを土台にして想像的体験を創り出しています。

心の琴線に触れるものって、つまりそういうことです。
表面的な出来事ではなく、それによって引き起こされた感覚的・感情的・心的体験が、なにかしらの外的刺激に反応する。
そんな仕組みでしょうかね。

出来事そのものは違っていても、同じような心の動きが引き起こされる。
そう言うことが起きているんだろうと思われます。

☆彡

で、問題の、今取り組んでいるシーン。
それの原体験的な出来事がいったいなんなのか?
これが本人にもわからない謎なのです。

だから、何度読んでも泣いてしまうのかもしれない。

思い出せないほど小さい頃の出来事なのか。
あるいは、表面的な形がまったく異なるために、その記憶と結びつかないのか。

この謎、いつかは解けるのかな?

謎は謎のままでも、いいような気もしますが、なんであれ、早く書き上げねば~(笑)


【PS】
おかげさまで無事、出せました \(^^)/

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