②準備で50%が決まる!? 本質を見極めた効果的なレッスンの受け方

前回の記事↓↓の続きです

先生の選び方がわかったら、
次はどうやってレッスンの時間を最大限活用するか!

今回は、
・レッスンを受ける際の大前提
・準備段階で50%決まる!?まずはコレを準備しておこう!
・レッスンの効果を最大化する3つの「聞く技術」

について書いていきます!

レッスンを受ける際の大前提

効果的なレッスンを受けるために、
それ以外でもあらゆるケースで役に立つ考え方をご紹介します。

◆逆算思考のすゝめ


それはズバリ「逆算思考」です。


「逆算思考」とは何か、
またその反対の「積み上げ思考」について定義していきます。

・逆算思考
ゴール(目標)を先に想定して、そこに到達するために「今やるべきことは何か」「どのように進めて行くか」を逆算しながら実行手段を考える思考方法
達成するにはどのようなやり方、感覚、考え方を取り入れていくかを逆算していく考え方

・積み上げ思考
達成すべき目標をイメージすることなく、現在にフォーカスして進行しながら実際に積み上がったものが成果となる思考方法
今の状態、今の感覚、今までのやり方、考え方、それらをベースにして、積み上げていく考え方


ゴール(目標)が自分の延長上にあるのであれば、積み上げ思考は有用です。
しかし、そもそもやるべきことが自分の観点、価値観、基準とかけ離れてしまっている場合には、遠回りしてしまうことになります。

具体的な例をあげると……
どこぞの良い大学に受かるために、とりあえず目に入った問題集を解こうとするのが積み上げ思考。
目標の大学に特化した問題集や予備校に通って、実際に受かっている人を輩出している媒体や人から学ぼうとするのが逆算思考です。


こんな感じで自分が今やるべきことを見極めるために、
既にゴール(目標)を達成している人にレッスンを受けることが、
逆算思考のポイントになってきます。


以下の話も「逆算思考」をベースに書いていくので、
ここは大前提として、ぜひ理解しておいていただきたいです。


準備段階で50%決まる!?

逆算思考を活用するのに絶対必要なものがあります。
それは「ゴール(目標)」です。

ゴールにも種類があります。
便宜上、3つに分けてみます。

・大ゴール
・中ゴール
・小ゴール

あなたには大きな夢があって(大ゴール)、
それを叶えるためにはどんなことが必要で(中ゴール)、
そのためにどんな技術を身につけるか(小ゴール)。

このようにゴールそのものが上位の達成手段となる場合があります。
できる限り大きな夢から逆算できると良いですが、
大きなゴールを突き詰めていくと壮大になりすぎて取り止めがつかなくなってしまいます。

なので、ここでの最適なゴールの判別方法は、
「自分が肚(はら)の底からしっくりくる目標か?」
くらいで決めたら良いと思います。

◆多くの日本人に不足している「自己認識」

多くの人が「上手くなりたい」と思っているはずですが、
では「上手」とはどういうこと?と聞くと、

「ミスがない」
「音色がきれい」
「すべての音程が正確」
「タンギングがきれい」
「メロディーによどみがなく、バランスが最適」

といったような答えが多い印象です。

これは大きなゴールというよりも、
目標を達成するための手段(技術ゴール)じゃないでしょうか?


実は日本人は、大きなゴール(目標)を設定するのが苦手な人が多い。
それは教科書通りに回答できて、ミスしないことで評価される学校教育に、
大きく影響を受けていると思われます。

そもそも、なんのために学ぶのかが曖昧ですし、
さらに本当に大事な自分の目標を考えさせるような、
自己認識の機会が非常に少ないのです。

◆自己認識で50%の準備が完了する!?

これから逆算思考でレッスンを受けていくわけですが、
この自己認識の解像度を上げるだけで、
目標の半分を達成したようなもの。

それくらい重要なことなのです。

ゴール(目標)が曖昧ということは、
目的地がなく、ただ「北西」「南東」といった
”方角”にただただ進むようなものです。

解像度の高い目標を持っている生徒とそうでない生徒では、
先生としても教え方、つまり基準の伝え方に大きな差が生じます。


自己認識の例としては、
・何を成し遂げたいのか? (どんな世界を作りたいのか?)
・どうなりたいのか? (どのような存在でありたいのか?)
・自分はどういう特徴が強いのか 
・どんなことが好きでずっと続けてきたのか 

といった、未来のことだけでなく現在や今までの自分についての理解も必要です。

この自己認識については、
ワシが尊敬してやまない”森岡毅さん”が一番上の娘に向けて書いた、
「苦しかった時の話をしようか」
という本から非常に影響を受けました。

働くことの本質、自分の強みをどう知るか、
自分の弱さとどう向き合うか等、
大学を卒業して社会に羽ばたこうとしている愛娘に向けて書かれた、
一人の父親の愛のこもった一冊です。

USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の経営再建を仕掛けた、
日本で最高クラスのマーケターです。

エンターテイメント業界を盛り上げて、
日本をもっと元気にしていくという大きな野望を持っている、
同じ業界の心強い味方として、とても尊敬している方です。


逆算思考が大事だと最初にお伝えしましたが、
この「自己認識」がなければそもそも逆算思考ができません。

自己認識の方法について詳しくは上の本を読んでいただくか、
また別の記事で詳しく書いていこうかと思いますが、

ひとまずは
「あなたの夢(どんな世界を作りたいか)」
「なりたいもの(どんな存在か)」
「自分の中で強く出てくる特徴(※他者との比較でなく自分の中で)」

ここらへんを目を輝かせて語れるくらいにしておけばいいと思います!


レッスンの効果を最大化する3つの「聞く技術」

「逆算思考」と「自己認識」
あなたは2つの強力な武器を手に入れました。

この2つは自分に向けた”内向き”の武器ですが、
あと1つ手に入れなければいけない”外向き”の武器があります。

それは、
先生へどんなことを聞けばレッスンの効果を上げられるか。
言い換えると先生から生きた金言を引き出す力、
「質問力」を手に入れる必要があります。

実は先生自身が普段は自覚していないところにこそ、
金脈が埋まっていたりするので、
それを掘り起こすという技術を身につけることは、
音楽以外でも一生役に立つスキルを身につけられるということです!

◆質問力 ~3つの聞く技術~

ここではどんな質問をしたら良いのか、
理由を交えて書いていきます。

  1. 基準を聞く

  2. 意図・価値観を聞く

  3. 自分の状況・意図・仮説を交えて訊く

質問例も書いていきますが、
失礼にならないように各自もっと丁寧な言葉に変換してくださいね!

1.基準を聞く

これは逆算思考で取り組むために必要な質問です。

例えるなら、モンハンやマインクラフトで、
〇〇を作るのにどんな材料や素材がどれだけ必要か、
完成系のイメージに近づくのに何をどのくらい用意したらいいのか。
それを具体的に聞いてしまおうということです。


質問例:
・今の点数(達成度)は?
・点数を上げるのに一番大事なポイントは?
・何が足りない?
・今の進捗状況(スピード感)はどうか?
・動画などのUP本数、頻度、長さは?(数字が明確にわかる場合の質問)


2.意図・価値観を聞く

先生が言ったことを、ただただ実行したり準備する。
それではいつまで経っても「先生の言葉」がなければ、
何が正解か判断がつかない状態のままです。

あなたはレッスンを受けることによって、
”先生のように成果を出せる状態”を目指さないといけません。

それには、言われたことをそのままやるだけでなく、
先生の抽象的な感覚を引き出して、
意図や価値観そのものをコピーして
自分の強みと統合いく必要があります。

内容によっては「なんでこんな質問をしてくるんだ?」
と思わせてしまうかもしれませんが、
先生の感覚や価値観を学びたいということをお伝えしたら
少しは理解してもらえそうな気がします。


質問例:
・どういう意図か?
・なぜワシにこれが必要なのか?
・先生が今のワシだったら、何から取り組むか?
・前回から具体的にどこが良くなった(良くなっていない)と思うか?
・先生はどういう感覚でそれをしているか?

3.自分の状況・意図・仮説を交えて聞く

基準や価値観を聞けるだけでも、
得られるものはかなり大きいです。

しかし、最終的に自分の強みや文脈と統合していくときに、
絶対に必要になってくるものがあります。

それは、
現在の自分の基準(価値観)です。


自分の現在位置がわからなければ、
どれくらいのギャップがあるかが分かりません。

レッスンの効果を最大限に活かすということは、
先生の基準に自分の基準を近づけていくということです。


自分の状況で、
自分が足りないと思っていることと、
先生が(生徒=自分)に足りないと思っていることに、
どのような差があるのかを知らなければなりません。

そして、
先生の尺度と自分の尺度を近づけていき、
成果の出る基準や価値観が先生に近づくほど、
個人練習でも効果の高い練習ができるようになります。


「自己認識」の話のところで、
”自分の特徴や強く出てくる部分を知るということ”を書きました。

これは目標から逆算思考をするというだけでなく、
最終的に先生との基準・価値観のギャップを埋めて、
本来自分の持っている特徴に統合していくことにもつながります。


質問例:
・それは〇〇ということで合っているか?
・自分では△△点くらいと感じましたが、先生はどうか?
・〇〇という仮説で取り組んだが、どう聞こえたか?
・こうなってしまうのだが、何が一番の原因だと思うか?


まとめ

レッスンを最大限効果的にするには、

◆逆算思考という考え方を取り入れる
◆自己認識が目標の半分を決定づける
◆先生の基準を聞き出す「聞く技術」を身に着ける

この3つが大事!という話を書きました。


長い文章になりましたが、
最後まで読んでくださってありがとうございました!
またの!






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