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むるめ辞典

■同僚

[読]どうりょう

同じ僚

[例文]
伸び伸びとしたところは子供時代に置き忘れてきたみたいにいつもオドオドしていてどんな質問にもうまく答えられない同僚がいた。

彼女らしさという彼女の世界について、誰もその扉を見たことがないので、そんなものはないものだとほとんど全員が思っていた。

見つめていると影が薄くなって消えていくんじゃないかと思うほど居心地が悪そうだったので、なんでいつまでもここにいるのか聞いてみたら「一緒に仕事したいと思える人がいて、その人と働くまでは辞めないつもりなの」と彼女は言った。

そこから言葉は続かなかった。彼女の曲がった背中をシャキッと伸ばしてみたい欲望に駆られたけど、余計なお世話だろうからやめておいた。

今日も彼女は物陰の猫のように自分の姿を隠して過ごしている。

サポートしていただいたお金で、書斎を手に入れます。それからネコを飼って、コタツを用意するつもりです。蜜柑も食べます。