きものの日
公開日は2017年11月15日。2019年8月5日に株式会社サニーデイサービス コーポレートサイトより移設し、写真は個人情報保護の観点からモザイク処理済み。
本日11月15日はきものの日ということで、和装関連業者の組合が主催した様々なイベントが行われているようです。着物&浴衣レンタルOne河原町店にも、その関連で団体のお客様にご来店いただきました。↑みなさん素敵な着姿ですよね。
最近では東京でも、きものサローネや東京江戸ウィークなど、着物に関連したイベントが増えてきました。この手のイベントが行われる際、又は行われた後に、個人的には急激に過疎化が進んでいると感じるFacebookのタイムライン上で論争が起きているのを目にすることがあります。良いことだからやるべき、内輪の自己満足レベルならやらない方が良い、あのテイストはOK、あの着方はNG、などなど。その他の話題では和装(きもの文化)のユネスコ無形文化遺産への登録、2020年の東京オリンピックに向けた様々な働きかけなどのアクションに対して意見が衝突しがちです。
それぞれの方の立場や考え方、どういうスタンスで着物に触れてきたのかということもあるので、なかなか意見がまとまるものではないと思います。ですが、そもそもの前提として一般消費者の方々にとっての和装とは、通過儀礼で着用する式服か、夏祭りや花火大会に来ていく浴衣という認識が大半ではないでしょうか。この1~2年で観光や街歩きに着物レンタルを利用するというブームが起こりましたが、それもまだまだ限定的な事象と言えるでしょう。
何故こんなことを書いているのかと言うと、今年の3月~5月にサニーデイサービスの子会社キモノラボへ出資を募るために個人投資家の方やファンドを周った際のやり取りが頭に残っているからなのです。「確かに今、着物はちょっと風が吹いていると思う。買うのは難しくともレンタルなら気軽に利用出来るし、物販よりもレンタルの収益性が高いことも分かる。だけど、私たちが出資している他の事業と成長性を比べた時に、そもそも日本の人口は減るし、あらゆる式事は簡素化が進んでいるため、室木さんが運営しているサービスや会社の成長の余地はそれほど大きくないと言わざるを得ない。」という主旨の意見をいただいた際に、やっとこさ着物がメジャーになってきたと思っているのは自分だけで、まだまだニッチなものだという前提を忘れてはいけないのだと痛感したわけです。ちなみにその出資を募る動きが製造卸業の事業譲渡に繋がったわけですが、それはまた別の話として。
なので、アレコレ論争する前に一人でも多くの方に着物を着ていただく取り組み、一人でも多くの着物の着姿を街に増やす取り組みをすべきではないでしょうか。富士山のように裾野が広がることで頂上が高くなるという例え話のように、現状のニッチなアイテムのままでは、和装産業は産業ではなく博物館に並ぶ工芸になってしまいます(工芸品的な着物が必要無いという話ではありません、念のため)。
ハロウィンも今では一大イベントになりましたが、何だかんだ啓蒙活動という意味ではかなり時間をかけて浸透してきたイベントであり、各事業者が途中で止めずに地道に続けてきた結果だと思います。やらないよりは、やった方が良い。着姿について論評する前に、まず着物を着てもらう、それに勝る和装振興は無いのではないでしょうか。
ということで、いよいよ京都の紅葉シーズンがやってきます。着物&浴衣レンタルOneではリーズナブルなプランから、伊勢木綿やウール、カジュアル袴スタイルなど、Oneにしかないレンタルプランを各種ご用意してお待ちしております。メンズは不肖私が仕入れ担当なのですが、リーズナブルなお値段でもお洒落に着ていただけるように精一杯努力した仕入れを行なっておりますので、是非一度ご利用を!
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