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【34日目】神さまは『映画監督』だ(セカイのトリセツ)


※ご注意※
 『モトの話』の最終奥義として【神さま】の話をしています。
 ですがこれは

  • 特定の宗教への勧誘

  • 創作した宗教団体への勧誘

  • モトの話への信仰の要求

を目的としたものではありません。


◆『モトの話』総括

 これまで長いこと『モトの話』にお付き合いくださってありがとうございました。入門編で「ココロには材料と【量】があるよ」とお伝えしてから五冊目にして、やっとその理由をお話しできました。とても難しい話だったのではないかと思いますが、エキスパート編と題して遠慮なく書かせていただきました。
 特に【神さま】という存在について宇宙空間の構造から類推する、という試みは史上初なんじゃないかと自分で思っています。
 もちろん、これまでフィクションやスピリチュアルや宗教研究でこういった【神さま】についての考察はたくさん行われてきましたが、僕たちが毎日を営んでいる「現実」という側面でここまでしっかりとした考察をしたものはなかなかないのではないかと自負しています。

 なにせ、たった一人で30年も考えてきましたのでね……。

 最後にもう一度繰り返しますが、ジンセイの正解は

『効率のいいモトあつめをすること』

この一点に絞られます。そのための理論とテクニックを、これまで五冊かけてじっくり説明してきました。

 入門編では『ニンゲンのトリセツ』と題して

  • モトという「ココロの材料」があるよ

  • モトあつめ、という概念があるよ

  • ココロには【好き嫌いゲージ】がついているよ

  • ニンゲンは【三つのパーツ】に分かれているよ

  • モトは素粒子だよ

 初級編では『カンジョウのトリセツ』と題して

  • カンジョウが出るのはモトが「やり取り」されるからだよ

  • カンジョウが出るときには【好き嫌いゲージ】が関係するよ

  • カンジョウには「メカニズム」があるよ

  • 「メカニズム」を知ると、カンジョウとの付き合いが楽になるよ

 中級編では『レンアイのトリセツ・オカネのトリセツ』と題して

  • 恋と愛は違うよ

  • 恋は「カラダ」から出る気持ちだよ

  • 恋は「アタマ」でコントロールできないよ

  • 一方で愛は「アタマ」を通して出るよ

  • 愛は【モトの量】だよ

  • オカネはモトの劣化コピーだよ

  • オカネを集めても幸せになるわけではないよ

  • 一方モトは集めると「必ず」幸せになるよ

  • それがココロの「メカニズム」だからだよ

 そして上級編で『ジンセイのトリセツ』として

  • ジンセイには「意味」がちゃんとあるよ

  • 生き死にに【大いなる矛盾】という仕組みがあるよ

  • だからこの世は【地獄】だよ

  • 死んだら【天国】に行くよ

  • 【天国】は【両手じゃんけんのセカイ】だから【地獄】に来るよ

  • 時間は「流れていない」よ、終わりまですでに全部あるよ

  • 僕らは人生のシナリオを『体験する』ために生まれてくるよ

  • 命は本当は「一個」しかないよ

  • その命が枝分かれした先っちょが君の命だよ【うにのトゲ理論】

  • 相手は自分自身だよ、あなたはわたしだよ

  • こういう構造だから、究極のモトあつめは『許すこと』だよ

  • 許すためには「所作(しょさ)」があるよ

  • 許せるものが多ければ多いほど人生は楽だよ

  • まず自分自身を許すと楽だよ【自分ファースト】

 こういうことを書いてきました。そしてこのエキスパート編ではこれらにまつわる「なぜそうなの?」全部に答えてきましたよね。


◆神さまは『映画監督』だ

 こういう構造のセカイを「見守っている」のが、自ら設計をした【神さま】なんです。神さまは僕たちを常に見守っているんです……そして、ちょいちょい僕たちの手助けをしてくれています(時間の修正についても、お話しましたよね)。

 もしあなたの人生がとてもツラいものなんだとしたら(僕の人生もおおかたそうでした……生きていることが本当に苦痛でした)、その苦しみには絶対に何らかの【関わりの網目】が絡んでいます。その苦しい人生にも意味がある、ということです。もしかしたら、今の【関わりの網目】だけでなく、あなたが将来体験する未来の【関わりの網目】の布石や準備だったりするのかもしれません。
 僕の人生……リアルに血を吐きながら『うまい棒』だけ食ってひとりぼっちで過ごした若き日々も、今この『モトの話』をするための布石だったのだと今なら分かります。それに、僕の父親は絵に書いたようなダメ人間でしたが、そういう人生も僕がこの『モトの話』を考察するための「反面教師」になっています。父親のことは大嫌いですが(今でも)、愛してもいます。嫌いと愛は共存できるんでしたね(中級編)。

 こういう個々の「シナリオ」(=【個別のドラマ】)を常に監視して、ちゃんと『宇宙の終わり』につながるようにするのが【神さま】の仕事なんです。だから神さまは多分

映画監督

のような存在なんです。
 言いかえると、このセカイの「シナリオ」には『監督』がちゃんとついている、ということです。だから安心して僕たち「役者」はシナリオ通りにやればいいということになります(シェイクスピアも「地球は舞台、我々は役者」という言葉を残しています。まさにそのとおりなんです、文字通りに)。

 だけど……僕たちはこれからやってくるシナリオを「知らない」ので、他人はあくまで「自分ではコントロールできない存在」としか認識できないんでしたね。だから、上級編では

「他人がすることは、自分がするかもしれないこと」

上級編【32日目】他人がしてくることは、自分がするかもしれないこと

と考えましょう、と書きました。
 結局、これは構造上「そのとおり」なんです。なぜなら、僕たちという存在は全員が「神さまが演っている」ものに過ぎないからなんです。天国の神さまから見ると、僕たちは「両方とも自分の指」にしか見えないんです(上級編参照)。
 一方で、地獄の僕たちにとってはやっぱり「他人は他人」だという風に見えるんです。それこそ【神さま】そのものですら……。
 『モト理論』から分かる通り、あなた自身は【神さま】自身でもあるのですが、この「あなたは神さまです」という事実も感覚的には「受け入れづらい」のではないかと思います。前にも似たようなことを書いたのですが、その感覚はむしろ「正しい」はずです。あなたが神さま自身であることを感覚的に納得していたら、それは「システム」が上手く働いていないことを意味していることになります。なぜなら、神さまが設計したこの【地獄世界】というシステムは「自分以外は全部他者」という認識になるように設計されているからです。ですから、神さまですら「自分ではないもの=他者」という認識になっているほうがシステム的に「正しく動作している」ことになります。

 本当は自分=他者なのだが、感覚的には「自分以外は、全てが他者」である……これ、とても良くできた「システム」だと思いませんか?

 だから、これから先誰かの「イヤな面」を見たら、『他人』っていうのはよくできたシステムだなぁ、と考えて「この人がしていることは、自分がいつか別の人にすることかもしれないな」と、自分の人生の参考にしてみてください。そうすると「この他人」が「自分自身を傷つけている」ことがなんだか気の毒になってきます。

「他人がすることは、自分がするかもしれないこと」

 誰かにイヤな目にあわされたと感じたら、これをよく思い出してくださいね。


◆モトあつめをしよう!!

 ではこれでこの『モトの話』シリーズはおしまいです。本当に長い間お付き合いくださってありがとうございました。

 シリーズは一旦シメますが、筆者の僕は『モトおじさん』なので、これからもこの『モトの話』をどこかでやるつもりでいます。電子書籍を紙の本にする作業も進めていますし、動画作成にもチャレンジしていきたいです。ご興味があればぜひ探してみてください。

 最後に……

 『二番目のモトあつめ』は、たくさんの人がいっぺんにやればやるほど、増えるモトの【量】が多くなります。コンサート会場の熱気の話を思い出してください(初級編)。世界全体が常にああいう環境になれば、僕たち人類は全員が「幸せ」を目指しやすくなるんじゃないかと考えています(だからできるだけたくさんの人にこの話を届けたいんです……僕自身を幸せにするために、です)。
 もちろんいわゆる「全体主義」に走るのは良くないですし(モトが増えづらいから)、そこはおのおのが【アタマ】を使う必要があるだろうと思っています。ゆえに、人類に今一番必要なのは

【アタマ】のトレーニング

のような気がしています。
 この小難しい『モトの話』を読むこと、それそのものがいい【アタマ】のトレーニングになるでしょうし、その結果が『二番目のモトあつめ』につながるならこれほど素晴らしいことはないと思っています。

 どうか、みなさんにモトがたくさんありますように!

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「ニンゲンのトリセツ」著者、リリジャス・クリエイター。京都でちまちま生きているぶよんぶよんのオジサンです。新作の原稿を転載中、長編小説連載中。みんなの投げ銭まってるぜ!(笑)