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【村山社長インタビュー①】中小企業マルチブックがグローバル展開を行うまで

こんにちは。マルチブックnote編集部のMikiです。

 日本企業の海外進出を支援しているマルチブックは、7ヵ国に海外拠点を持っています。決して規模が大きいわけではなかったマルチブックはどのようにグローバルに事業を展開できたのでしょうか?中小企業でありながら海外展開を進めてきたマルチブックの村山社長に伺ってみました!

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株式会社マルチブック 代表取締役CEO 村山 忠昭(むらやま ただあき)
1968年 山口県宇部市生まれ
1987年 山口県立宇部高等学校卒業
1991年 横浜国立大学 経済学部卒業
1991年-1996年 ユニリーバ・ジャパン・経理部入社。日本初のSAP R/3導入プロジェクトに参画。
1996年-1998年 日本IBM・コンサルティング事業部入社。
1998年-2000年 フィリップモリスジャパン・ファイナンス部入社。
2000年-現在  株式会社マルチブックを創業、代表取締役就任。

海外進出に至った経緯は?

 外資系企業の経理部での経験やITコンサルタントとしての経験等から培ってきたIT×会計×英語の強みを活かしてマルチブックを創業しました。創業から5年経ってみて、社員はたった3人で正直「今後どうしよう...。」という感じでしたね(笑)。

 私は海外→日本のインバウンド案件を10年ほど行っていたこともあって今後はその経験を活かしてアウトバウンドに攻めようという思いがありました。そこで、まずはアメリカのアナハイムで行われたSAP社のユーザー会に出展してみたんです。そこではプロジェクトを取ることができなかったものの、海外マーケットの大きさを自分の肌で感じることができたことでマルチブックの海外進出を加速させる1つの大きなきっかけになりました。

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 その後、自動車メーカーやカメラメーカーのヨーロッパやアジアへの進出支援の仕事を獲得し、2007年には「オフショアで行える開発拠点を作りたい」という想いから会社をつくる練習も兼ねて、香港支社を設立しました。海外進出に至るまでは、銀行や海外現地の会計事務所、法律事務所等から情報収集を行い、支援を受けながら海外に進出していきました。

海外進出するにあたって大変だったことは何ですか?

 国によって異なるあらゆる規制や参入障壁への対応です。
 例えば、オランダでは、銀行口座を開く際に大企業のように取引金額の大きいわけではないマルチブックが口座を開くのは困難だったり、タイでは資本規制や労働許可の問題に直面したり...。大変なことは沢山ありましたが、多くの方々のサポートをいただき、なんとか乗り切りました。

海外拠点とのコミュニケーションはどのように行われているのですか?

 中小企業にとって、インターネット革命による実質ゼロに近いコミュニケーションコストの低下があったからこそ、メールやWEB会議ツールを活用することで、海外展開を行うことが出来ました。一方、コロナ前まではネットでのコミュニケーションロスを補完する為、社内外問わずFace to Face のコミュニケーションを大切にして現地にもできる限り出向くようにしていました。コンサルティングビジネスでは特に、クライアント先に常駐で作業することもあり、リモートワークだとクライアントや社員同士との接点が少なくなってしまうので。
 現在はコロナの関係でweb上のコミュニケーションが主流です。コロナを経て改めて感じましたが、オンライン上では、「信頼関係が構築しきれていない新規顧客とのコミュニケーション」や「社内でのコミュニケーションの活発化」が課題だと考えています。近年の多様なオンラインツールの拡大や進化には非常に助けられているので、コロナ後もそれらのツールを上手く活用しつつ、対面でのコミュニケーションは大切にし続けていきたいです。

中小企業が海外進出を成功させるために必要なことは何ですか?

 日本の中小企業が海外進出するとなるとコストやノウハウの面で苦労すると思います。駐在員を送り込むとなっても駐在費用が高く資金繰りに困ったり、文化への適応が難しかった場合に代わりの人を見つけるために更なる時間を要したり、海外拠点との決算・会計情報の共有の必要性が出てきたり...。私は極力、現地の方にオペレーションを任せることが大切だと考えています。一方、内部統制の観点から、海外拠点のブラックボックス化は避けたいです。自社の海外拠点管理の目的で開発したmultibookクラウド会計・ERPは、現地の情報を、日本でもリアルタイムに情報共有出来ます。海外7拠点を管理してきたノウハウや苦労している点、海外システムコンサルティングの経験をクラウドソフトに詰め込みましたので、海外展開されている他の中小企業の方々にもご利用いただければと思い、5年前に外販を開始しました。今では200社近いお客様にもmultibookクラウド会計・ERPをご利用いただき、海外進出されているお客様のご意見を取り入れて日々進化しています。現地の方と日本の管理者を繋げる存在としてmultibookを活用いただき、これからも日本企業の海外進出をサポートしていければ幸いです。

Note編集部メモ💡
IT×会計×英語という前職までで培った強みを活かしてマルチブックを創業し、中小企業でありながら海外展開を成功させてきた村山忠昭社長。今回のインタビューを通して感じたのは、村山社長が「人とのつながり」を非常に大切にされている方だということです。様々な人達とのご縁や支援により海外展開を進めてこられただけでなく、社内外問わず人とのコミュニケーションを重視し、「人」を大切にされる村山社長のお人柄が伝わってきました!

最後まで読んでくださりありがとうございました!
【村山社長インタビュー②】では、より会社の内部に迫り、多国籍社員をどのようにしてマネジメントされているのかということから理想とする社長像、会社としての方向性等についてもお伺いしていきます。

企業の海外進出や海外拠点管理をサポートするmultibookの詳しい情報をお知りになりたい方は、こちらをご覧ください。

インタビュー第2弾はこちら!


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