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鬼師とは? 鬼瓦を生み出す仕事について!

そもそも鬼瓦ってなに?

鬼瓦は装飾瓦の総称です。鬼瓦は主に厄除けや飾りとして設置されていますが屋根材に雨水が浸入することを防いでくれる役割なども担っています。
そもそもの起源は古代ギリシャやエトルリアで使用されていた屋根飾りと繋がりがあるともいわれています。海外の聖堂にもガーゴイルなどが設置されていますが、動物の面や頭部の彫像は古来から魔除けに用いられてきた歴史があるそうです。日本の鬼瓦にもその歴史が受け継がれているのかもしれません。現存する日本最古の鬼瓦は蓮の花のデザインでした。 また初期の鬼瓦はツノや牙がある所謂、現在の我々が思い浮かべる鬼の顔とは違う形をしていました。そして時代によって鬼面の表情はさまざまな変化を見せ、とてもユニークなのです! 

日本の瓦の歴史

瓦が日本で使われ始めたのは飛鳥時代と言われています。日本書紀に記され朝鮮から日本に渡ってきた瓦技術者の存在がありました。飛鳥時代といえば、聖徳太子や法隆寺といった存在は連想できるのではないでしょうか。仏教の普及と共に寺院の造営が始まり、そこには今と寺院と同じく屋根には瓦が設置されました。

現代の鬼師

現在は全国に70人程度の鬼師さんがいるそうです。主に鬼瓦を製作する機会は社寺仏閣でこれまで使用されてきた鬼瓦の復元が多いそう。数十年〜数百年前に作られた鬼瓦を復元する仕事は当時の鬼師さんへ想いを馳せる仕事でもあり、とてもロマンを感じますね。また鬼瓦の製作する技術を駆使しながら家庭で使えるプロダクトを生み出したりと、瓦をより身近に感じてもらえるよう試行錯誤の連続のようです。

昔みたいに一軒家ばかりではなくマンションもたくさん建つようになり、瓦のシェアはやはり近年落ちていってるそうです。瓦なきところに鬼瓦は設置しづらいため、連鎖反応は起きてしまいます。しかし瓦の耐久性は素晴らしいものがありますし、何より日本らしい風景を感じさせてくれますよね。
このドキュメンタリー映画を通じて、少しでも瓦の魅力を多くの方に届けたいと思います!