R6.8.30 新松子むしりたがりしかたかりし 人日子 百歳の松の松ぼつくり怖い 広島じょーかーず 薪棚の上に松毬(まついが)冬支度…
『俳句甲子園』 R6.8.16 俳句甲子園机の下の拳かな 麦仙人 マイクが拾ふ俳句甲子園の焦り 高橋寅次 俳句甲子園マイク目配せして渡す …
『納豆造る』 R6.8.2 納豆造る塩とがらせてまろませて 古賀 納豆造るやまとの友として麹 Rⅹ 納豆造る桶の黒きを貴びて …
『ハンモック』 R6.7.19 椰子の樹は海へ傾きハンモック 山内彩月 雲図鑑に載つてない雲ハンモック 古賀 ハンモックの下を子の抜…
『二十三』 R6.7.5 青芝や二十三人目に主審 亀田荒太 面接の二十三人目が甚平 樫の木 二十三までは数えたはず目高 …
『清水』 R6.6.21 波紋のまん真ん中清水の根元見ゆ 梅鶏 みづにみづ磨かれ清水てふ楽器 千夏乃ありあり 山清水飲む喉ぼとけ喉ぼ…
『まじ』 R6.6.7 磯のものしきり匂はし瀬戸のまじ いそこ 真風吹かば釜屋に塩の匂ひ立つ 近江菫花 まじの夜を釘の頭の迫り出して…
R6.5.24 大西日誰のものでもない教室 幸の実 青春や西日が折れる音がした めろめろ 友愛やねじれの位置に射す西日 …
『夏の鴨』 R6.5.10 樹々の気に膨らむ川や夏の鴨 樫の木 葦原を大きな風よ夏の鴨 富山の露玉 川と川混ざらぬ水や夏の鴨 …
R6.4.26 土を嗅ぎアスパラガスはひかり嗅ぐ 城内幸江 アスパラガスみづ溌溂と爆ぜにけり 長谷川水素 みづの選びしアスパラガスと…
R6.4.12 鉛筆の削れぬ丈や啄木忌 もも 小指側芯に汚れて啄木忌 富山の露玉 ペン胼胝の熱のゆゆしき啄木忌 …
R6.3.29 ラジオ局告ぐる花見の混雑度 三休 朝粥にラー油数滴花曇り 国代鶏侍 たらたらと夕焼ちやうだいしてラー油 …
『苗床』 R6.3.15 苗床に篩さらさら土注ぐ どいつ薔芭 苗床に素直な土を入れにけり 那須のお漬物 苗床のよろこび触るる指の腹 …
『獣交む』 R6.3.1 獣交む微かに唸る電気柵 山田はち 獣交む種芋五キロ注文す 花豆 獣交みてタクシーは来なくて …
『早春』 R6.2.16 さりさりと風早春の耳洗ふ 常幸龍BCAD 早春や砂は白濁に膨らみて 雪代雨子 早春の優しき層となる砂礫 …
漢字シリーズ『福』 R6.2.2 福引の列やイオンを二分せり さとけん 飼犬や福引台を嗅ぎ回る 駒村タクト 回されている福引の億劫そ…
麦のパパ
2024年9月6日 12:32
R6.8.30新松子むしりたがりしかたかりし 人日子百歳の松の松ぼつくり怖い 広島じょーかーず薪棚の上に松毬(まついが)冬支度 藍月冬ざれや黒松いたく拗けたり 竹田むべ臥龍松はだへも雪をこぼさざる 彼方ひらく色変へぬ松の正しき曲りかな きさらぎ恋衣松の根を蟻かくかく
2024年8月23日 12:30
『俳句甲子園』R6.8.16俳句甲子園机の下の拳かな 麦仙人マイクが拾ふ俳句甲子園の焦り 高橋寅次俳句甲子園マイク目配せして渡す 鈴白菜実熱弁の助詞「を」の理由俳句甲子園 岸来夢俳句甲子園助詞の飛距離を測りをり 音羽凛俳句甲子園歴史揺るがす助詞一つ 木ぼこやしき俳句甲子園詩を
2024年8月9日 12:30
『納豆造る』R6.8.2納豆造る塩とがらせてまろませて 古賀納豆造るやまとの友として麹 Rⅹ納豆造る桶の黒きを貴びて 彼方ひらく納豆造る木桶の蓋の深縹 駒村タクト納豆造るぐわと塩浮く桶の縁 澤村DAZZA寺じゆうに納豆造る塩にほふ ベス納豆造る塩水は目に痛い
2024年7月26日 12:30
『ハンモック』R6.7.19椰子の樹は海へ傾きハンモック 山内彩月雲図鑑に載つてない雲ハンモック 古賀ハンモックの下を子の抜け犬の抜け 梅鶏父さんをこちょこちょの刑ハンモック 植木彩由ハンモック母を半日棚上げし 西川由野子らは海賊にハンモックは船に 一久恵ハンモッ
2024年7月12日 12:35
『二十三』R6.7.5青芝や二十三人目に主審 亀田荒太面接の二十三人目が甚平 樫の木二十三までは数えたはず目高 にゃん一族の二十三人目や麦茶 日永田陽光23㎝のバービー123㎝のあっぱっぱ 駒水一生冷蔵庫ぶおおん二十三時の蚊 はぐれ杤餅二十三時の悪人面の蜘蛛とゐる
2024年6月28日 12:30
『清水』R6.6.21波紋のまん真ん中清水の根元見ゆ 梅鶏みづにみづ磨かれ清水てふ楽器 千夏乃ありあり山清水飲む喉ぼとけ喉ぼとけ 高尾里甫肘へ来て肘より落つる清水かな 二重格子痺るるほど清水あうらに痛き石 津島野イリスしじら織りめきて清水は朝孵る 鈴白菜実石清水両
2024年6月14日 12:30
『まじ』R6.6.7磯のものしきり匂はし瀬戸のまじ いそこ真風吹かば釜屋に塩の匂ひ立つ 近江菫花まじの夜を釘の頭の迫り出して ろまねす子船着場の台車の錆やまじ強し でんでん琴女まじ吹くや祖父の船なきもやい石 井上れんげまじ止みて千代丸の帆の皺に潮 木ぼこやしき山羊
2024年5月31日 12:33
R6.5.24大西日誰のものでもない教室 幸の実青春や西日が折れる音がした めろめろ友愛やねじれの位置に射す西日 えむさいこめかみに西日配達先は留守 しるこうへばりつくガムの如くに大西日 大黒とむとむ迫害と西日うつくし喫煙所 もりさわラーメンへ西日五グラム加えけり
2024年5月17日 12:30
『夏の鴨』R6.5.10樹々の気に膨らむ川や夏の鴨 樫の木葦原を大きな風よ夏の鴨 富山の露玉川と川混ざらぬ水や夏の鴨 さおきち樋門へと水吸はれゆく夏の鴨 吉野川橋脚の完成間近夏の鴨 たかみたかみ橋桁の格子の影や鴨涼し 穂積天玲大橋の日がな点滅夏の鴨
2024年5月3日 11:42
R6.4.26土を嗅ぎアスパラガスはひかり嗅ぐ 城内幸江アスパラガスみづ溌溂と爆ぜにけり 長谷川水素みづの選びしアスパラガスといふ形 穂積天玲紫の鉤爪がちりアスパラガス 津島野イリス人間に尾骨アスパラガスに筋 眩む凡白日へ白アスパラガス 痛い 島田雪灯鬱屈な太陽おら
2024年4月19日 12:59
R6.4.12鉛筆の削れぬ丈や啄木忌 もも小指側芯に汚れて啄木忌 富山の露玉ペン胼胝の熱のゆゆしき啄木忌 巴里乃嬬砂時計の中に砂山啄木忌 野地垂木砂は城つくらず豊か啄木忌 七瀬ゆきこ砂色の余白のありし啄木忌 でんでん琴女借りたまま遺品となりぬ啄木忌
2024年4月5日 12:30
R6.3.29ラジオ局告ぐる花見の混雑度 三休朝粥にラー油数滴花曇り 国代鶏侍たらたらと夕焼ちやうだいしてラー油 黒子ラーメンと時給同額春遅し 木ぼこやしき春闘勝利ラーメンに何乗せやう 文六麦湯一飲みデモクラシーをいざ説かむ 吉行直人炎天に咽ぶラッキーストライク
2024年3月22日 12:30
『苗床』R6.3.15苗床に篩さらさら土注ぐ どいつ薔芭苗床に素直な土を入れにけり 那須のお漬物苗床のよろこび触るる指の腹 郡山の白圭湯気のぼる苗床あまき土にほふ はぐれ杤餅苗床の土は甘いと父の言ふ 紗羅ささら苗床へ汲み置きの水甘からん 松田てぃ苗床へ甘味のやうな
2024年3月8日 12:31
『獣交む』R6.3.1獣交む微かに唸る電気柵 山田はち獣交む種芋五キロ注文す 花豆獣交みてタクシーは来なくて 北村崇雄獣交むなんてまあるい雲だらう 門前の一草雲の凹凸や獣の交みけり 音羽凛獣交む墓仕舞ふ日の日の匂ひ 南亭骨太獣交む太陽も死ぬんだって
2024年2月23日 12:29
『早春』R6.2.16さりさりと風早春の耳洗ふ 常幸龍BCAD早春や砂は白濁に膨らみて 雪代雨子早春の優しき層となる砂礫 穂積天玲板チョコのぱきつと尖つてゐる早春 黒子早春や彫刻刀のよな朝日 染井つぐみパレットに絵具の丘や春淡し 眩む凡ささやくやうね早春の水彩画
2024年2月9日 12:30
漢字シリーズ『福』R6.2.2福引の列やイオンを二分せり さとけん飼犬や福引台を嗅ぎ回る 駒村タクト回されている福引の億劫そう ツナ好福引の誰も笑つてないテント 大黒とむとむ福引の当り太鼓の照れくさき ひよどりじょうご福引の鐘が鳴りやむまでがながい 古瀬まさあき福