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カタカナシリーズ『ラ』

R6.3.29
ラジオ局告ぐる花見の混雑度
          三休
朝粥にラー油数滴花曇り
          国代鶏侍
たらたらと夕焼ちやうだいしてラー油
          黒子
ラーメンと時給同額春遅し
          木ぼこやしき
春闘勝利ラーメンに何乗せやう
          文六
麦湯一飲みデモクラシーをいざ説かむ
          吉行直人
炎天に咽ぶラッキーストライク
          ペトロア
迎火へ焚べるラークのつよいやつ
          大黒とむとむ
ラブかライクか春キャベツか芽キャベツか
          凪太
ビューラーに巻き込む春の夜の事実
          東田一鮎
マフラーに顎埋めどこからが不倫
          凡鑽
カステラの生地は春愁のかたまり
          はっしー
デコトラのラヂオはジュリー昭和の日
          鈴木麗門
開栓のくすぐつたさうラムネ瓶
          宮井そら
全方位うららかプリンアラモード
          想レベル7
羅でオペラ座アタシ撮られてる
          巴里乃嬬
ラピスラズリ明るき正倉院曝涼
          Rx
R6.4.5
残雪のラッセルみづ音のかすか
          樋口滑瓢
鳥帰る二ヘルツ上のラの響き
          三水低オサム
三月の沖に届かぬクラクション
          熊の谷のまさる
未使用の朝の太陽ライラック
          石手川太郎
青き踏むゴリラ雄々しき素つ裸
          ぞんぬ
でろりんと春のラクダの瘤垂れて
          ゆすらご
ライオンの顎を濡らして春の水
          理酔蓮
ライオンの寂しき腹へ桜東風
          めぐみの樹
藤棚の賑はふ頃のライオン舎
          西条の針屋さん
ごめんいま起きたつちふる日のカラダ
          古瀬まさあき
フラれるかもな静電気のセーター
          彼方ひらく
タラップの春一番へ咆哮す
          ほろよい
もう落葉時ラーメンが二十弗
          新樹番人
お子様ランチ統べたる真緑のゼリー
          いかちゃん
昼寝人轢き行くラジコンの戦車
          銀紙
ラフレシアの愛でる銀蠅の羽音
          そまり
月蝕やシーラカンスは不味いらし
          三月兎
『天』
ヒヤシンス ラットは僕を憶えない
          澤村DAZZA

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