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読んだ本/『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』『裸足で逃げる』

最近副業に興味が出てきてしまったり、遊びに出かけたりして、本を読むのがまばらに……。

でも読書、続けたい。たとえゆっくりでも!
そんな決意のもと、読んだエッセイとルポの2冊です(どんな導入だ)。

『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』   ジェーン・スー

ジェーン・スーさんのことは、書店で見かける「なんだか強めのタイトルのエッセイの方」という印象でしたが、その後ポッドキャスト「OVER THE SUN」を聞いて好きになりました。

この本もとっても良かった!!

スーさんが日頃の感情の動きをスマートに観察して、鮮やかにスパスパと切り分け、分析していくさまがすごい。
熱さと冷静さが両方あって、素敵だな〜と思いました。

軽めというよりは、腰を据えて家でじっくり読みたい感じのエッセイ。
我が身をかえりみて「自分の感情をよく考えないまま、人にぶつけちゃっていなかったか?」と少し反省もしつつ……。

また、私は地方出身者なので「東京生まれ東京育ちが地方出身者から授かる恩恵と浴びる毒」の章が興味深かったです。

以前スーさんが「OVER THE SUN」番組内で、パーソナリティーである秋田県出身の堀井さんに向かって「地方出身者が次々と東京へやってくるので、東京人はまるでネイティブインディアンのような立場」とおっしゃっていたのが印象的で(笑)

この章の中でも、周りの東京の人について「隣の家も裏の家も、相続税が払えずに土地を売る」などなど、さらに突っ込んだお話が色々ありました。

学生の頃は「家から通える大学や職場が選び放題の首都圏の人は得だよなあ〜」と若干ひがんでいましたが、東京の方、確かにそういうのは困るよなあ。

地方では逆に人が減って、山や空き家が放置されて荒れたり崩れたり。もはや住み続けたくても若者は出て行かざるを得なくなり始めています。
(デジタル田園都市も難しいだろうし……地方はディストピア化するだけなのか?)

こちらは2014年刊。時代もなかなか変わったので、スーさんの新しいエッセイももっと読んでみよう。

『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』   上間陽子

著者の『海をあげる』を書店で見て、そういえばずっと気になっていたけど読んでいなかった、と思ってこちらから読みました。

非行少年問題を研究する著者が、幼少期からネグレクトに遭ったり、家族や恋人、客から暴力を振るわれたりしてきた沖縄の若い女性たちに聞き取った記録の本です。

暴力から逃げないことに対して「情報収集や努力をしない自己責任もある」という考え方もあるけれど、本当にどうしようもなく、逃げられない気持ちにさせられてしまうんだよな、と。

数々の暴力が明らかにされる過程で、相談を持ちかけてきたほかならぬそのひとがうちのめされるときがある。子どもを助けたいと思っていたはずのそのひとの口から、この子は変わらない、この家族は怠惰だ、事態が難しいなどの言葉が発せられる。そのときに、暴力を受けるということがもたらすものについて、もう一度話し合う。破壊されているのは、いま、そこにある身体だけではないこと、これまで大事にされた記憶や自分のことを大事だと思う気持ちが壊されていること、投げやりな言動の背後には、深い孤独感や無念さがあることを話し合う。

『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』   上間陽子

読んでいて、登場する女の子たちが皆たくましくて愛想がよいことに、悲しくなってしまう。
十代ならもっとぼんやりしてたり、ムスッとしてたりしても全然いいはずなのに。愛想よく振る舞わなくても、彼女たちが普通に扱われるような社会になってほしい。

こちらも2017年の本なので、今は少し状況が良くなっていればいいのだけど、どうなのだろう。

本筋とは違うのですが、彼女たちの話し言葉をできるだけ生かして載せられているので、読んでいると沖縄の生活や文化をもっと知りたい気持ちにもなりました。
(実際の表現を忘れてしまったのですが)「足になってもらう」というような意味の沖縄言葉が出てきて、それを示す専用の言葉があるということにちょっと驚きました。確かに沖縄は鉄道がなくて、車社会だものな。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ひきつづき、読みたかった本と積読をじわじわ攻略していく予定です。

みなさんもおすすめの本があったら教えてください♪

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