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「もしあと1年で人生が終わるとしたら 著者:小澤竹俊」を読んだ感想

今回は小澤竹俊さんが書かれた「もしあと1年で人生が終わるとしたら」の感想を書いていきます。前回のブログの内容と、似た感じになってしまい、すみません。
本書を読んで知りましたが、令和2年に内閣府が発表した「これまでの人生に満足してますか」というアンケートでは、「満足している、やや満足している」が全体の31%、「どちらとも言えない」が32%、「あまり満足していない、全く満足していない」が37%という結果になったそうです。つまり、100人のうち、69人が普通かそれ以下という結果だったようです。結構な人数だと自分は感じました。人生において正解はありませんが、著者の小澤さんが個人的に「良い人生だった」と思える条件は「自分で自分を否定しない」「いくつになっても新しい一歩を踏み出す」「家族や大切な人に、心から愛情を示すこと」「今日1日を大切に過ごすこと」だと書かれています。忙しい毎日から一旦立ち止まって、自分にとって本当に大切なものは何かを考えさせてくれる本書の中で、特に自分に刺さったポイントをいくつか紹介していきます。

①家族との時間はとれていますか?

もっと家族との時間を大切にすればよかった」。これは、人生の最終段階に関わっていく中で、著者の小澤さんがよく耳にする言葉だそうです。今まで一生懸命働いていた人達が、リタイアして、人生の最後の時が近づくとそれまでの価値観が崩れて、自分にとって本当に大切なものが見えてきたり、ふと虚しさを覚えたりするそうです。また、一人称の幸せには限界があるそうです。仕事人間だった人も、人生の終わりが近づくと、結局は「地位や名誉は死んだら意味がない」と気づくのです。仕事が上手くいっている時や、元気な時は、「目に見える幸せ」「一人称の幸せ」にとらわれがちですが、そんな時こそ、「人の幸せ、喜び」を意識してください。なぜなら、人の幸せや喜びを感じることが出来れば、その喜んでいる、幸せな人の数だけ、自分も幸せになるからです。たとえ自分が苦しくても、人の喜びや幸せを感じることが出来れば、それが心の支えになるのです。

②未来に夢を描けていますか?

何事もそうですが、人生において何かを始めるのに「遅すぎる」ことはないのです。本書では、死を目の前にしても、何かしらの「こうしたい!」「こうなってほしい」といった夢を持つ事で、目を輝かせていた人達の例が書かれています。死という究極の苦しみでさえ、人から未来を夢見る自由を完全に奪うことは出来ないのです。今、元気なら尚更です。皆さんも、やりたいこと、実現させたいことがあるなら、その気持ちを大切にしてください。

③人は苦しみから、必ず何かを学ぶ

人生とは、美しい刺繍を裏から見ているようだ」。フランスの古生物学者のティヤール・ド・シャルダンの言葉です。刺繍は裏から見ると一つ一つの縫い目が何を示しているかわかりませんが、それを表から見るとき、初めて、その意味や美しさを知ります。「なせ自分がこんなに苦しんでいるんだ」と思うときがあっても、時間が経てば、そこから学んだことが多くあるはずです。そして、その苦しみこそ「自分の人生」という世界に一つの織物が作り上げていくのです。苦しみは出来るだけ避けていきたいですが、時には苦しみも必要な時があります。その必要な苦しみと向き合うことで、本当の幸せを知ることができるのです。

④思い通りに生きていないと思い込んでいませんか?

何かを選択する時、自分にとって良くない選択をする人はいません。その時々で、自分にとってベストな選択をしています。つまり、今の人生は、過去の無数の選択から、最善の選択をした結果です。「自分はいつも自由に選択している」と認識すれば、それは自分の人生を肯定することに繋がります。

⑤自分の心の声は聞こえていますか?

本書で、著者が最も大切にしていること、それは「どんな時も自分の気持ちに誠実に、素直に生きること」です。自分の気持ちに素直になれば、自然に自分の進むべき道に進み、自分らしくいきられる場所に辿り着くと本書では書かれています。しかし、そもそも、自分の気持ちがわからないという人もいます。そんな時は、「自分の人生を振り返ってみること」をお勧めします。今までの人生で、何が一番楽しかったか、どんな時が生き生きしていたか、よく思い出してみてください。それらに共通する自分が大切にしている何かがあるはずです。

感想

本書を読んでいて、めちゃくちゃ刺さったポイントを5つ紹介しました。特に①は、そう!と思いました。子供の成長を見守ることの幸せさ、それを家族と共有する幸せさは、仕事では感じることの出来ないものです。前回のブログの内容と併せて、読んでほしい本の一冊でした。


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