2022カタールW杯試合分析 大会14日目
この日から決勝Tがスタート。
ベスト16 オランダvsアメリカ
オランダは3-4-1-2の布陣でアメリカの中盤3枚をマンツーマンで監視。オランダ2FWが相手2CBをマンツーマン(外切り)でアメリカBUのパスコースを中央へ誘導しているので、アメリカはどのように崩していくのかが見もの。
今大会メンバー平均年齢が25歳と参加国で下から2番目に若いアメリカは次大会の自国共同開催へ向け、結果をだしたい。
オランダの誘導に敢えて縦パスで食い付かせて、テンポよく幅を使ってボールを前進させている。
1点が入るまではアメリカペースであったが、オランダは左サイドで相手を寄せ、1タッチを使った3人目の攻撃で右サイドへ展開。
ダンフリースからの1タッチクロス(マイナス)で再び左サイドのブリントがゴールを決めた。
この失点まではアメリカペースだったので、非常にもったいないが、縦を意識するあまり、ペースが速くなってしまった印象はある。
しかしオランダの5バックが並びきる前に、簡単にクロス(アーリー、1タッチなど)を入れきると面白いと感じた。
MVPは上述したダンフリース。運動量豊富に上下動を行い、質の高いクロスを上げ続けた。全ゴールに絡む活躍を見せるが、1vs1の対人守備でも負けていなかった。
ベスト16 アルゼンチンvsオーストラリア
大会再注目にして優勝候補のアルゼンチンにアジアの威信をかけてオーストラリアが立ち向かう。
試合前からの予想通り、ボールを保持して主導権を握るアルゼンチンと、ミドルブロックからカウンターを狙うオーストラリアという構図になった。
オーストラリアがシンプルな442ブロックで構えるのに対し、アルゼンチンは2CB+1アンカーでBU。SBが高い位置をとることで、オーストラリアのSHを押し下げることを狙いにしているが、オーストラリアの守備ブロックが非常にコンパクトで、中央に立ち位置をとるメッシには絶対ボールを入れさせないという意図が感じられた。
なので、ある程度攻防はサイドで行われている。
試合を通してセットプレーがカギになるというところではあるが、フィジカル面ではオーストラリアに分があるか。
ただ、その牙城を崩したのはやはりメッシ。
FKからのこぼれ球を押し込む形で前半に先制。
ただ、オーストラリアとしては1点差は予想範囲内。
闘い方を変えずにブレずにやり続ける。
アルゼンチンは試合の途中でいきなりハイプレス!
それに面食らった形でオーストラリアは2点目を取られてしまう。
そろそろ攻勢にでないといけないオーストラリアは1点を返すものの、タイムアップ。
アルゼンチンが大方の予想通り順当にコマを進めた。
MVPはアルゼンチン24番のフェルナンデス。
前半はBUのピックアップ役として2CB間を自在にプレー。
後半はハイプレスの奪いどころとしてインターセプトでチームに貢献。
攻守ともに完璧な立ち振る舞いを見せた。
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