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#80 自分のやりたいことがない理由を家族のせいにしていないか・後編

3部作の最後です。
前編・中編はこちらからお読みいただけます。

そうこうしているうちにコロナ渦となり、自分を含めた世界中が混沌としてきました。いろんな要素が絡まって仕事をやめようと思っていました。
※このあたりの話は別のこちらのマガジンに書いています。

そんなときに、突然、主人の転勤が決まりました。


さよなら、大阪

環境が変わったらまた続けられるかもと思い、わたしも転勤させてもらったのですが、環境がガラッと変わったおかげで辞める決断ができました。
そして転勤して半年後に退職しました。

家族って母親を中心に回っている気がします。お母さんがごきげんだと旦那さんも子どもも安心するんですよね。

なので、家族がいることを理由にして自分を犠牲にしたくなかったし、家族がいるからこそ、ごきげんな自分でいたかったんです。

やりたいことをして幸せに生きるママ(妻)の背中を見せたいと思いました。

なので、都合のいい解釈かもしれないけれど、家族のためを思うなら歯を食いしばって「違う」仕事をするよりも、やりたいことをして楽しく生きれるほうが家族のためになるのでは?と思いました。


わたしが描いた旦那さんと娘

半年前に引っ越したばかりなので、娘も保育園にやっと馴染んできたところ。
幼稚園への転園も考えましたが、子どものことを思えば、卒園まではこの園にいるのがいいだろうと思いました。

調べるとフリーランスになって開業すれば保育園に預けられるとのこと。このときの希望の光はすごかったです。

「じゃあ何をする!?」と考えたときに、ヨガを10年続けていたのと、ヨガの学校に通い始めたところだったのでヨガインストラクターをやることにしました。

「好きを仕事に」っていう安直な発想だったのですが、保育園に預けつづけるためにはすぐにでも開業届を出さなければならず、そのためには「わたしは〇〇というお仕事をします」と言わないといけないので、わたしも必死でした。

事務職10年から、この年になって、やったことがないジャンルの仕事を、いちから一人で始める…という挑戦はとてもいい経験になりました。

結局、家族のことを考えていたら、自分が好きなことをして働くという結果になったのです。今のわたしの人生は家族がいなかったら選べなかった道でした。


もともとわたしは「自分がやりたいことがわからないから、人がつくった道を整備して歩いていく」って人生を生きてきました

性格はそんなに変わっていないけど「自分のやりたいことをやろう」というのは、今までの人生ではなかった選択肢でした。それが別にいいわけでも、悪いわけではなく、この変化はまぎれもなく家族がいたからでした。

開業直後、会社員から個人事業主になるために、まずはマインドを変えなければならないと思い、いろいろな講座で自分の人生の棚卸をはじめました。

自分の過去・価値観・強み・弱みを掘り下げていくと自分が癒されていくのを感じました。今まで自分と向き合うことから逃げてたのかも知れません。そうやって自分の過去を棚卸すると、親への想いも変わってきました。
感謝の気もちがたくさん湧いてきて、自分が自分でよかったと思えることが増えました。

開業して1年たった今、月の売上は5万~30万くらいを行ったりきたり。このジェットコースター感に少し疲れてきているところもあります……。

わたしは会社員としての転職が難しいと判断して起業の道を選びましたが、会社員って安心感が格段にちがうとおもいます。

お金の安定もそうなのですが、仕事量の安定感、全体のなかに所属している安心感が大きいです。

フリーランスだとヒマな時間が多すぎるときがあり、それはそれで精神的にきついもので……。世界に見放されているような気持ちになることも正直言うとあります。

仕事ばかりしてきたので、遊びが苦手なんですよね…。

今は、遊びの勉強もしているところです。

思い立って散歩に出たり

いろいろとトライアルアンドエラーでやっているのですが、ついつい未来をコントロールしようとしはじめるんですよね。

わからない未来に対してコントロールしようとするもんで、体に力が入り、だんだん焦ったり、不安になったり、仕事や数字に執着しはじめて、何がほしいのかなわたし…ってなっちゃうときもありました。

で、ハッとしたんです。

極端ですが、人間の最終的な目的地は死ぬことだと思います。みんないつか死ぬ。

それまでに何をしていくかっていうのが人生なんだろうと思うと、肩に力を入れている自分がバカバカしくなってきます。

会社員もできるしフリーランスもできるということはわかりました。
選択肢はたくさんあるありがたい時代です。こうすればお金が入るのだろうっていうのもわかってきました。フリーランスへの追い風もかんじます。あとは何を選ぶか、です。


てづくりの人生ゲーム

来年、こどもは小学生、夫はまた転勤するだろうということです。わたしは家族に合わせて仕事を変えていくのだろうとおもいます。それがわたしの役割です。その中で自分の楽しいことや、暇つぶしを創意工夫して見つけていきます。

わたしはもともと、やりたいことがありません。それは教育の賜物なのかもしれないし、性格なのかもしれません。

フリーランスになったら夢に向かって猪突猛進できるのかと思っていましたが、正直言うと、いまだに目標はぼんやりしています。

いま思うのは、自分が「こうしたい!」と思うところには限界があって、家族がいるからこそ新しい経験や、こども時代の再経験ができるんだってこと。

「転勤族だからキャリアを築けない」
「子どもがいるから仕事に100%コミットできない」

たしかに、それは1つの事実だと思います。

でも「(この状況下では)やりたいことがない」と家族のせいにするのでは、自分も家族も少し苦しい。

だったら、転勤だって子育てだって、家族がくれた1つのキッカケにしてみる。到底ひとりではみることのできなかった景色が見られることで「自分の可能性がひろがっている」と思えるとちょっぴり嬉しいのかもと思います。

あんまりこだわらなくなった今だから言えることですが(笑)


3部作、さいごまでお読みくださった方がいらしたら、本当にありがとうございます!
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