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  • 名言、格言などを考える

    経営者、学者、作家、芸術家、あるいは、スポーツマンなど、その道で活躍した多くの人たちは、その時々に素晴らしい言葉を残しています。それらは皆に語り継がれて今日に至り、名言や格言として残っています。ここでは、それらがどのような時代背景の下で発信され、また、どのような意味を持って発せられたのかを私なりに解釈してみようと思います。つまり、別の言葉でいえば、名言を通した”自分史”であると考えています。

最近の記事

何でもやってみなはれ、やらなわからしまへんで

鳥井 信次郎 これに類する言葉は、リーダーたちが良く使う表現です。「何事においても、ものおじをせずに、果敢に挑戦しなさい」という姿勢の重要さを表す言葉です。ではなぜ、リーダーや経営者たちは、従業員に挑戦することの重要性を説くのでしょうか。それには2つの要因があると思います。 1つは組織を取り巻く環境です。経済やその他の原因で、企業を取り巻く環境は常に変化しています。この変化を吸収し、組織や会社を前へ進めるためには、それを乗り切る挑戦が必要になります。だから企業経営は常に変化

    • 果報は練って待て

      本田 宗一郎 「果報は寝て待て」というのが本来のことわざで「よい結果は、自分の力で招き寄せるものではないから、向こうからやってくるのを焦らず待っていればよい」とか、「やることをやってしまったら、クヨクヨしたり、無駄な動きをしない」という意味です。 それを宗一郎は「物事を始める場合、より周到に計画を立て、より慎重に実行することが大切だ」と置き換えました。つまり、何事も「準備が大切である」と説いているのでしょう。生前の宗一郎は、しゃべり方や立ち居振る舞いから一見豪快な人物で、何

      • 人を熱烈に動かそうと思ってたら、相手の言い分を熱心に聞かなければならない

        デール・カーネギー ベストセラーでありロングセラーでもある「人を動かす」(1936年)や「道は開ける」(1948年)は、多くの日本人が一度は読んだことのある世界的な名著です。これらが80年以上経ったいまでも書店に並んでいることが、いかに名著であるかの証左といえるでしょう。 デール・カーネギーが一貫して対人関係において主張したのは「他者に対する自己の行動を変えることにより、他者の行動を変えることができる」という考えです。従来の日本における対人関係は「常に、上の人が正しい考えを

        • 「少数精鋭ではなく、精鋭少数です」

          豊田章夫 自動車業界で常にトップを走る”トヨタ”。トヨタというとトヨタ自動車が編み出した独特の生産管理手法である「ジャストインタイム」に代表されるものづくりが思い出されますが、実は、人の管理面でもかなり綿密な取組みが行われているようです。  トヨタのものづくりでは、安易に機械や設備を導入する前に、人間の知恵を重視する考えが古くから定着しています。例えば、ものづくりの基本である限りなくムダを排除して、改善活動を続けていくためには「知恵を限りなく発揮して働く人」を育てる必要があ

        何でもやってみなはれ、やらなわからしまへんで

        • 果報は練って待て

        • 人を熱烈に動かそうと思ってたら、相手の言い分を熱心に聞かなければならない

        • 「少数精鋭ではなく、精鋭少数です」

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        記事

          「『なぜできないか』をいう者はリーダーになってはならない」

          孫正義  「ソフトバンク」は今や日本を代表するIT企業であり、同時に、孫氏が我が国のビジネスリーダーの1人であることはいうまでもないことでしょう。以前、彼を描いた「あんぽん・孫正義伝」(佐野真一著・小学館刊)という本を読んだことがあります。在日朝鮮人として生まれ、苦労しながら努力を重ねて会社を立ち上げ、大成功するまでを描いたノンフィクションの大作です。この他にもネットを初め、孫氏を知るための情報は多く存在します。  以下に、ネットでも見ることのできる梶谷通稔氏の執筆による『

          「『なぜできないか』をいう者はリーダーになってはならない」

          「人間はいかに丸くとも、どこかに角がなければならぬ」

          渋沢栄一  一介の農民から身を立て日本経済の礎を築いた偉人、渋沢栄一。みずほ銀行、東京電力、JR、帝国ホテルにキリンビールなどなど、ありとあらゆる分野の企業500社以上を立ち上げた現代日本の経済の基礎を築いた人です。しかし、その一方で、倒幕派の攘夷志士のはずが徳川家の家臣になったり、明治維新後は敵方だったはずの明治新政府の大物官僚にと次々と「謎の転身」を遂げるなど、当時から変化の激しかった人物でもありました。  それでは「日本資本主義の父・渋沢栄一」はどのような思想の持ち主

          「人間はいかに丸くとも、どこかに角がなければならぬ」

          「毎日、毎日嫌なことばかりだけれども、これは砥石で磨かれているようなもんだなー」

          住友生命元名誉会長 新井正明  名言を残すような人は、一生涯で偉業を成し遂げた人物や一流会社の経営者などが多いので、自らの成功体験などを前向きにとらえて生まれる言葉が多いものです。ところがここに取り上げる新井さんの教訓はそれらとは少し違っていて、珍しく自分のネガティブな体験がベースになっています。それが逆に我々一般人には共鳴するところかもしれません。「砥石で刃物をコツコツと磨く姿」を人間の地道な苦労に照らし合わせて、日常の辛さを乗り切る気持ちの大切さを見事に表している言葉だ

          「毎日、毎日嫌なことばかりだけれども、これは砥石で磨かれているようなもんだなー」

          「出る杭は打たれるが、出過ぎた杭は誰も打たない。出ない杭、出ようとしない杭は、居心地はよいが、そのうち腐る」

          堀場製作所創業者 堀場 雅夫  なるほど、ごもっともな言葉ですね。これを私なりに解釈すれば「何事もやりすぎると色々な反発があるが、かといって、じっとしていて何もしないと誰も評価してくれない。何もせずにのんびりしていれば、波風は立たずのんびり過ごせるが、そのままだと一生いだつが上がらない人生になってしまう」ということになります。別の言葉でいえば「リスクは承知でチャレンジしろ!」といっているのだと思います。ここで大切なことは「挑戦には必ずリスク(危険)が伴っている」ということで

          「出る杭は打たれるが、出過ぎた杭は誰も打たない。出ない杭、出ようとしない杭は、居心地はよいが、そのうち腐る」

          「ハングリーであれ、愚かであれ」

          スティーブ・ジョブズ あの「Apple」を創業したジョブズは、MacやiPod、iPhone、iPadなどを次々に世の中に送り出しました。この世に、ジョブズが登場するまでは、コンピューターは、企業経営で情報を大量のデータ処理する装置でした。ところが、彼は「個人がコンピュータを使うようになることを予見し、新しい世界を最初に創り出した人」なのです。しかも、それまでのやり方であったコンピュータ言語によって入力するのではなく、情報の提示に画像や図形を多用し、基礎的な操作の大半をマウ

          「ハングリーであれ、愚かであれ」

          「悩みがないのは、仕事をしていない証拠だ」

          アサヒビール元社長 樋口廣太郎 シェアひとケタ台時代のアサヒビールにやってきた樋口廣太郎は、「スーパードライ」の開発でアサヒビールを業界トップに導きました。「ライバルメーカーに自社の欠点を聞きに行く」「製造から3ヵ月たった商品は残らず処分する」「最高の原料を手に入れるためなら経費は惜しまない」など、一見、奇行(?)と思われるような行動でビール業界のタブーに次々と体当たりで挑んだ経営者でもありました。  では、このような強い個性を持った経営者を従業員たちはどう見ていたのでしょ

          「悩みがないのは、仕事をしていない証拠だ」

          「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」

          リクルート創業者 江副浩正 あのリクルート事件後、すっかり姿を消してしまった江副さんですが、立派な経営者であったと同時に、もう一つ残した功績は、リクルートという会社が派出している数々の人材ではないでしょうか。今更ながら同社出身の経営者や起業家が多いのに驚かされます。 江副氏は「社員は皆、経営者である」といい続けてきました。また社訓には「自ら機会を創り出し、自らを変えよ」という言葉があり、それは今でも根付いていると言います。同時に、「PC制」、「new-RING」がこの社風を

          「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」

          「勝つというより、負けない」

          プロ棋士・作家 桜井章一 囲碁は少々たしなむ小生ですが、将棋は子供の頃に父親と指した程度でしょうか。 そこそこ将棋を指す友人に聞いたところによると、将棋とチェスの一番の違うところは「取った駒を使えるかどうか」だそうです。つまり、将棋は「使え」一方チェスは「使えない」という違いがあるとのこと。 将棋では持ち駒はいきなり敵陣にうちこんで攻めることもできるので盤上においてある駒より持ち駒の方が強いことが多いそうです。この敵から奪った駒が使えるかどうかというルールの違いで、この二つ

          「勝つというより、負けない」