✓真昼なのに昏い部屋／江國香織
▽あらすじ
軍艦のように広い家に夫・浩さんと暮らす美弥子さんは、
「きちんとしていると思えることが好き。」な主婦。
アメリカ人のジョーンズさんは、
純粋に彼女に惹かれ、近所の散歩に誘う。
気づくと美弥子さんはジョーンズさんの事ばかり考えていた。
▽印象に残った文章
「ほら、やっぱり私は世界の外に出てしまった。」
でも、人妻は物を感じちゃいけない、なんて法があるかしら。」
▽あらすじ
読んでいくうちに、なぜか美弥子さんの想い、
つまりジョーンズさんへの想いが不倫であるのにもかかわらず、
彼女の中で正当化されていってしまう。
その描写がすごく繊細に訴えかけるように書かれている。
不倫や浮気は許せないと思う私ですら
すっと心の中に入り込んで読んでしまう。
ジョーンズさんの性格としては
きっと新しい女の人が好きなのかな。
こういう人の心情は私にはわかりません笑
でもきっとこのあと世間知らずの美弥子さんは
捨てられてしまう。
そうなってしまったら美弥子さんは
独りでどうなってしまうんだろう。
なんともいえない終わり方と世界観の小説でした。
✓真昼なのに昏い部屋／江國香織／講談社
↳単行本
↳文庫本
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