「8.30事変」以後の参政党を(勝手に)見立てる
昨日、参政党始まって以来の大事件が起きました。
かいつまんで説明すると、
という内容の発表が有り、今後は神谷事務局長が党代表となり、神谷氏の盟友で現在ボードメンバーの川裕一郎石川県議が副代表に就任するそうです。
そんなワケで、
かつて党の中心にいたボードメンバーは、遂に神谷氏を除いて誰もいなくなってしまいました。
このような状況になり、今後参政党はどうなってしまうのか。 私なりに見立ててみます。
1. 「ゴレンジャー」の崩壊は、党の “アイデンティティー” を失ったも同然
2022年の参院選時に参政党最大のウリだったのが「ゴレンジャー」と呼ばれるボードメンバー5人の顔ぶれでした。
当初の知名度は武田氏はテレビでよく見て、あと政治に詳しい人が松田氏に見覚えが有る、ぐらいのものでしたが、参院選が進むにつれ神谷氏、赤尾氏、そして自称外科医の吉野歯科医のキャラも立ってきて、「スター」が複数いるという画期的な構成が出来上がったのでした。
新興政党というのは、とかく中心人物ひとりのみが目立った「単独スター制」にならざるを得ず、外野から見るとその様が「独裁」に見えてしまうという欠点を抱えています。 れいわ新選組然り、N党しかり。
それに対し参政党は「複数スター制」を敷くコトで(外見上は)独裁感を消し去るコトに成功。 5人それぞれの “推し” を見つけた支持者が多数集まり、参院選で比例1議席を獲得したのでした。 私はこの「複数スター制」と当時の参政党の売り文句で合った「DIY政党」が機能したら、とんでもなく拡大するかもしれないと警戒していたのです。
それはゴレンジャーの5人が異なる意見・政策を掲げた際「党員の意見を政策に反映させます!」と宣伝していた参政党に対し支持者がゴレンジャーの中から “推し” を見つけ、ゴレンジャーの下につく。 そして党中央は協議してゴレンジャーそれぞれの意見の中から党の方針・政策を決めるという、かつての自民党派閥政治のようなものが参政党が自前で作り上げるコトができたら、コレは将来、恐ろしく伸びるかもしれないと思ったからです。
しかしながら参院選後に武田氏、赤尾氏、吉野歯科医がボードメンバーからアドバイザーに “降格” し、そして昨日、松田氏もボードメンバーから去り、神谷氏だけ残って単なる「神谷党」となり、最近「党員の意見を反映させる」なんて結局は絵空事だったと明らかになった状況も相まって、他の新興政党と同じく神谷氏の「独裁」となったコトにより、党のアイデンティティーは完全に崩壊したと言えるでしょう。
こうなってしまえば例え支持者が今回の事変を経ても支持を続けたとしても党勢拡大には限界が生じてしまい、そこまで伸びるコトは考えづらく、この状況を少しでも打破するためには来たるべき衆院選、そして3年後の参院選で国会議員を増やしていくコトがマストとなりますが、それは相当厳しいと言わざるを得ません。
何故かというと、冗談だと思っていた “あの党” が、本当に結党しそうだからです。
2. クビ切られた人は「百田新党」に移ってしまえ!
LGBT法案が可決した時、その内容に(あの内容でも)不満だとし「新党結成」をブチ上げていた百田尚樹氏。 てっきりいつものホラ話だと思っていたら、どうやら有本香氏と組んで本気で新党を作ろうとしているようです。
コレは私の選挙取材歴より遥かに長い「プロレスヲタ」としての見立て、というか「こうなったら面白いな話」になるのですが、もう松田氏も赤尾氏も百田新党に参加すればイイのではないでしょうか。
参政党と百田新党で主張が確実に被るのはLGBT法案、ジェンダー関連といったところで、百田新党の保守(右派)思想や軍備増強については参政党は、そこまで強く主張しておらず、逆に参政党政策の柱である「オーガニック」について百田新党は殆ど触れていないでしょう。
そして独自の金融政策を持つ松田氏の主張は百田新党には無いもので、赤尾氏が持っている右派思想は百田新党でも通用するでしょう。 ならばいっそのコト、百田新党は両名を引き抜いてしまえばイイのですよ。 だって百田新党に百田氏と有本氏は、あくまで「運営側」として関わり立候補はしないようなので、それだったら松田氏と赤尾氏は百田新党で「候補者」となった方が、まだ可能性は有るのではないでしょうか。
プロレス的に言えば(※読んでも意味わからない人はスルーして下さい)。
そして理想は、SWSから分裂しNOWを立ち上げたものの、そこから更に離脱してPWCを立ち上げた高野拳磁のようになって、最終的には共倒れしてくれたらイイな、と(笑)
3.地方選挙は、まだ伸びる
今年に入って地方議会への進出が著しい参政党ですが、私はこのような大事変が起こっても、その勢いが止まるコトは無いと考えています。
それは神谷氏の地方進出に対する方針が今後も変わらないというコトが前提ですが、地方議会に進出する候補を見る限り「オーガニック推し」「教育推し」といった、神谷代表や吉野歯科医寄りの主張を展開する候補がかなりの割合を占め、それは百田新党が掲げようとしているものとは異なるため、地方の支持者が党員を辞めるコトは少ないであろうと見えるからでありまして、少なくとも現在各地で立候補しようとしている参政党支持者は(党中央からのSTOPが無い限り)そのまま立候補すると思われます。 そうなった場合、
こちらに詳しく書いていますが、現在参政党は地方では当選者の多い中心部だけではなく、地方の中でも当選者も落選者も少なく、且つ他党の公認候補が公明や共産しかいないような地区に候補者を立てて議席をかっさらうという、私が言うトコロの(上記記事の③)「エクセルヒューマン式選挙戦略」を取っており、それが好成績を叩き出しているため、引き続き、地味な選挙ばかりしている町や村に突然「オレンジ」のカラーが溢れ、明らかに地元の者では無いスタッフが瞳を輝かせて選挙運動をしている光景が地元の人間には真新しく映り、「なにか変えていった方がイイのかなぁ」とボンヤリ想っている有権者が参政党候補に票を投じ、当選する可能性は依然として高いと私は見ています。
ので今後は、段々と「幸福実現党」の選挙に雰囲気が似てくるのではないかと。 勿論、党名を高々と掲げる参政党と、党名を徹底的に隠す幸福実現党では決定的な違いが有りますが、このまま新しい手立てを打たなくて国会議員を増やせられないとなったら、国政選挙ではサッパリだけど何故か地方進出は続くという、幸福実現党のような状況になってしまうのではないかと私は見立てています。
そうならないためにも、参政党は新たなるスターを創出し「神谷独裁党」の雰囲気を払拭しなければならないでしょう。 それをしなければ埋没するダケです(それならそれでイイですが)。
「新たなるスター」・・・ 例えば、この前「共同街宣」した、佐賀のH口さんなどが思い浮かびますが、H口さんとは医療系では話が合うもののジェンダー関連では決定的な違いが有るので、そこを乗り越えられるか。
でも、起死回生の一手を早急に打つならば、それが最大のインパクトだと思うのですが、どうでしょうか。
以上になります。
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