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【レポート #66】沖縄県知事選挙レポート(2022 9.11)

 沖縄知事選、残念ながら(当然ながら?)私は取材に行っていません。 行くとなると移動も含めて最低でも二泊三日は必要ですが、本業が別にある手前そのようなスケジュールが取れないのです。
 しかし沖縄で生まれ育った人間として書かずにはいられない。 そのため、取材には行っていませんが私なりの感想、及び見立てを書かせていただきます。 無料レポートなので、お気軽に読んでいただけると嬉しいです。(サムネイルは毎日新聞より引用)


◆概要

  • 面積:2,281.00㎢(全国44位) うち、沖縄本島の面積が1,207.00㎢

  • 人口:1,468,492人(全国25位)※2022年8月1日現在

  • 人口密度:643.48人(全国9位)※2021年10月1日現在

  • 平均年齢:43.4歳(全国47位)※2020年現在

  • 平均年収:252.5万円(全国42位)※2020年現在

  • 最低賃金:853円(全国33位タイ)※2022年10月より ※全国最下位

  • 選出国会議員は下記の通り(敬称略)

沖縄1区赤嶺政賢(共産・8期)
 ※國場幸之助(自民・4期)が比例復活
沖縄2区新垣邦夫(社民・1期)
 ※宮崎政久(自民・3期)が比例復活
沖縄3区島尻安伊子(自民・1期)
沖縄4区西銘恒三郎(自民・6期)
参議院沖縄選挙区
 高良鉄美(沖縄の風・1期)
 伊波洋一(沖縄の風・2期)


◆立候補者

宮古毎日新聞 より引用)

下地 幹生  (61) 新 元衆院議員
佐喜真 淳  (58) 新 前宜野湾市長 ※自民・公明推薦
玉城 デニー (62) 現 二期目を目指す
 ※立憲・共産・れいわ・社民・社大・新しい風・にぬふぁぶし推薦

・下地 幹郎(しもじ みきお)候補

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 下地候補は宮古島市出身。 中央学院大学卒業後、父が創業した大米建設に入社。 副社長まで出世したのち1996年の衆院選に自民公認で立候補し比例復活当選。 以降、自民党(離党勧告を受け離党)、政党そうぞう(自身が代表を務める地域政党)、国民新党(第3次野田内閣で防災・郵政民営化担当大臣に就任)、維新の党→おおさか維新の会→日本維新の会(除名処分)と所属政党を変えながら衆院議員を6期務めました。 知事選は2014年に続いて二度目の挑戦で「全てを賭けて、すべてを変える」と掲げ当選を目指します。

・佐喜真 淳(さきま あつし)候補

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 佐喜真候補は宜野湾市出身。 千葉商科大学卒業後、フランスに8年間留学。 帰国後、旅行会社勤務を経て2001年に宜野湾市議補選に初当選。 2期目途中の2006年、沖縄県議選に立候補し当選、こちらも2期目途中の2012年、宜野湾市長選に立候補し当選すると、またもや2期目途中の2018年、知事選に立候補するも落選。 今回は「危機突破!」を掲げてリベンジを狙います。

・玉城 デニー(たまき でにー)候補

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 玉城候補は、うるま市出身。 上智社会福祉専門学校卒業後、沖縄に戻り様々な仕事を経て30歳でローカルタレントとなりラジオDJとして人気を博したのち、2002年の沖縄市議選に立候補し当選。 1期途中の2005年に民主党公認で衆院選に出馬し初当選。 小沢一郎氏を師と仰ぎ共に党籍を変え、自由党では幹事長兼国対委員長に就任するなどして衆院議員を4期務めます。 2018年に翁長前知事が急逝し後継候補として知事選に立候補し当選。 今回「新時代沖縄のさらに先へ!」と掲げ再選を目指します。


◆選挙結果

[当]玉城 デニー (62) 現 339,767票
 -------------------------------------
[落]佐喜真 淳  (58)  新 274,844票
[落]下地 幹郎  (61)  新   53,677票

投票率:57.92%(前回比マイナス5.32ポイント)

 と、いうワケでイキナリ選挙結果を書きましたが、台風に見舞われた(後述)前回の選挙より更に投票率が落ちてしまいましたが、玉城デニー候補(以下、デニー)が “ゼロ打ち” で二度目の当選を果たしました。 佐喜真淳(以下、サキマ)候補は4年前のリベンジ成らず。 下地幹郎(以下、ミキオ)候補は2014年の知事選で獲得した約7万票にも届かず、供託金没収の惨敗となりました。

 さて、ここからが私の見立てや感想になります。 取材にも行かず遠く長野からTwitter等で見てるダケで分かるコトなんてたかが知れてるのは重々承知ですが、約四半世紀前とはいえ産まれてから20代前半まで沖縄の地に住んでいて、80年代~90年代の沖縄を知っている人間だから書ける部分が有る、、、 と勝手に決めつけて、書かせていただきます。


◆本来は「自民のターン」のハズだった

 私は7月頃、具体的にいうと “銃撃事件” の詳細が判明する前までは、

「デニー知事の再選は厳しいかも」

 という見立てをしていました。 それはコロナ禍の影響による沖縄経済の低迷、それに伴う「オール沖縄」から経済界の大物が相次いで離脱し自民側につくという展開を見て、1998年の知事選と似ているなと感じたからでした。

1998年沖縄県知事選挙
[当]稲嶺 恵一 (65) 新 374,833票
 
※自民・新進沖縄・スポーツ平和党 推薦
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[落]大田 昌秀 (73) 現 337,369票
 ※民主・社民・共産・社大・自由連合・新社会党 推薦
[落]又吉 光雄 (54) 新  2,649票
 ※世界経済共同体代表 のちの “唯一神” 又吉イエス

投票率:76.54%(前回比プラス14ポイント)

 太田県政二期目の1995年に起きた沖縄米兵少女暴行事件を契機に反基地運動が盛り上がり1996年のSACO合意で普天間飛行場を始めとする基地の返還や「県道104号線越え実弾砲兵射撃訓練」の中止及び本土分散、地位協定の運用改善などが決まり一定の成果が出たものの、それをピークに基地問題への関心は薄れ始め、

大田昌秀氏(1995年) ※朝日新聞デジタル より引用

 そうなると経済が不況になる中で反基地を掲げて人気を得ていたハズの大田知事が、民間の土地を米軍が強制使用する手続き「代理署名」拒否などで国と対立し続ける姿勢が疑問視され始める中、自民が沖縄の石油取扱会社「りゅうせき」会長の稲嶺氏を擁立。 不況の原因は太田県政にあるとする「県政不況」というパワーワードで攻めた結果、稲嶺氏が当選。 8年ぶりに保守が県政を奪還したのですが、私から見ると今の沖縄は1998年頃に似た雰囲気にあると見ていました。

稲嶺恵一氏(1998年) ※朝日新聞デジタル より引用

  私には「自民のターン」に見える今回の知事選。 自民側がしっかりした候補を立てて “経済” を前面に推し出した選挙戦を展開すれば、県政を取り返せるのでは? と、見ていたのです、が・・・


◆四年前は最強の対抗馬、しかし今は・・・

 しかし自民側が擁立したのは、前回に続いてサキマ候補でした。
 4年前の佐喜真氏は「普天間基地を抱える宜野湾市の現職市長」という立場で(辺野古移設には明言しなかったものの)普天間基地の返還を前面に訴え、翁長知事急逝に伴う “弔い選挙” ながら政権与党側とオール沖縄側がバチバチに争った熾烈な選挙の候補者でしたが、

2018年沖縄知事選挙
[当]玉城 デニー (58) 新 396,632票 ※オール沖縄
 -------------------------------------
[落]佐喜真 淳  (54) 新 316,458票
 ※自民・公明・維新・希望推薦
[落]兼島 俊   (40) 新  3,638票
[落]渡口 初美  (83) 新  3,482票

投票率:63.24%(前回比マイナス0.89ポイント)

 投票日前日に台風が直撃した影響もあり投票率が上がらない中、デニーに過去最多得票を獲られ敗北。 自身も30万超の票を獲得したとはいえ自民党の幹部クラスを続々投入した中での敗戦はインパクトは強く、さすが4年後は無いだろうと当時は思っていましたが、

 今年7月の参院選候補として名前が挙がるもサキマ氏本人が知事選にこだわり、結果参院選は当時無名の元官僚、古謝玄太氏を擁立。 古謝氏は敗れたもののあと一歩と言う大健闘をみせたため、今回の知事選では、

SAKISIRU より引用)

 「チームサキマ」の名の下に古謝氏も同程度に露出。 コレを見て私は、

「この選挙の目的は、サキマ氏の当選より古謝氏の売り出しではないか?」

 と感じたのです。 しかも、

 “銃撃事件” を機に旧統一教会と政治の関わりが問題視される中、サキマ氏自身が合同結婚式に出席するなどズブズブの中のズブズブであるコトが7月下旬に明らかになる中、それでもサキマ氏を擁立した様を見て、

 “文春砲” を喰らっても松山三四六氏を擁立してしまった、あの光景と重なって見え、この時点で私はこの知事選が自民にとっては “捨て選挙” 同然で、万が一、勝てたらラッキー♬ という程度にしか考えていないんだろうなぁと見えていたのです。

 そして選挙戦に入ってもその構図は変わらず、告示前こそ河野太郎デジタル相や茂木幹事長が入ったものの、告示後に自民党から応援に入った国会議員(県選出、県出身議員は除く)は、

・小渕優子衆院議員 ・青山繁晴参院議員
・和田政宗参院議員 ・佐藤正久参院議員
・片山さつき参院議員 ・安江伸夫参院議員

(金城ガンヂ調べ)

 といった “いつメン” ともいえる議員が入るだけで閣僚級、総理経験者などの大物は全く沖縄入りしませんでした。 もし勝てる見込みが出てきたならここぞとばかりに大物が応援に入ったコトでしょうが、最後まで誰も行かなかった点を見ると、負けが明らかだったので “知らぬ存ぜぬ” を決め込むつもりなのでしょう。 この原稿を書いている時点では未だ分かりませんが、恐らく12日の松野官房長官の定例会見でが記者の質問に対して、

「地方の選挙結果に関してのコメントは差し控える」 

 などと述べるまでがセットなのでしょう。
 しかも、そんな “負け戦” の中で「売り出す!」という数少ない目的だったハズの古謝氏が、

本日、沖縄の未来を決める沖縄県知事選挙が告示されました。 そんな大事な日に… コロナ陽性出ちゃいました〜💦 昨日から喉痛が出て、熱はないのでクーラーで乾燥したかと思っていたのですが、選対の皆様に何かあっては大変と抗原検査したところ、バッチ...

Posted by 古謝玄太 on Wednesday, August 24, 2022

 告示日初日新型コロナに感染し選挙戦の序盤~中盤を療養のために選挙運動に参加できないという、まさかの展開となりメインミッションすら遂行できないという非常事態に。 もちろん新型コロナは誰でもかかる可能性があるので古謝氏を責めるコトは出来ませんが、その “持ってなさ” は今後の政治活動に影響が出るのでは、と思っています。

 と、まぁそんなこんなで、自民にとって今回の負けは然るべき結果で、既に目線は「その先」を見据えていると思われます。 なのでデニー陣営及び支持者も、勝利に浮かれている場合ではないと思いますよ。


◆ミキオは、やっぱりミキオだった

 これまで2回に渡って「ミキオがヤバイ」と題してミキオの見た目のインパクトと変貌ぶりをお伝えしてきましたが、当然ながら全く届かず敗戦。 そもそもミキオ候補の父が創業し兄が社長を務める大米建設は辺野古新基地の建設に携わっており、ミキオ候補を支持していないという話も出ていて、もはやどこに需要があるのか全く分からないミキオ候補。 候補者紹介に書いた通り、自民党から離党勧告を受けて離党し未だ復帰は叶わず、維新からは除名され(鈴木宗男副党首が応援に来たらしいが)行き場の無いように見えるミキオ氏ですが、これまで数多くの政党を渡り歩いて政界を生き抜いてきたミキオ氏のコト、ただの意地とプライドだけで立候補したハズがなく、なにか “今後” を見据えていると思われます。

 私としては、今年の参院選で国政政党になった同じオレンジ(だいだい)色の、あの政党と “悪魔合体” を果たしたら面白い(←指差して笑う、という意味で)なぁと思っていますし、既にその兆候は見えている気がするのですよ。

 例えば今回の知事選で使っているミキオ氏のロゴ、MIKIOの「O」日の丸に見えなくもないし、総決起大会の挨拶では、

「沖縄が本当に自分たちでしっかりと歩ける姿を見せて、『国がなければ大変だ』とマインドコントロールされてしまったという人たちを、一歩一歩私たちの仲間に入れていこうじゃありませんか」

 と、あの界隈が喜びそうなワードを入れ込んだりしているのですよ。 1議席獲得した7月の参院選において全国トップの得票率を叩き出し、今回の沖縄統一地方選挙(沖縄各自治体の選挙が9/11に多く実施されている)でも候補者を擁立している「オレンジDIY政党」は沖縄で “目玉” となる政治家が欲しいでしょうし、ミキオ氏はミキオ氏で今回の選挙中に何度も言っていた「第三極」として、あの政党とくっつく可能性は大いにあると私は見ています。
 「いくらなんでも、まさかそれは・・・」って思っている人いますか? その「まさか」が起こる可能性は充分あると思いますよ。

 だって、ミキオですから


◆この結果は「現状維持」でしかない

 ゼロ打ちで当選し、沖縄の選挙では恒例となっている「勝利の舞 = カチャーシー」を踊るデニーですが、そんな喜んでもいられないと思うのです。

 ちなみにさっきから私がデニー氏を馴れ馴れしく「デニー」と書いているのは、私が沖縄にいた頃、デニーがDJを務めるラジオ番組「ふれ愛パレット」のリスナーで、

Haru Journal 様より引用)

 沖縄時代に仕事の悩みをハガキに書いて送ったら採用されて、後日、家に励ましの言葉が書かれたメッセージカードを貰ったコトが有り(こんな有名人になるなら大切にとっておくべきだった・・・)、私にとっては自分を支えてくれた大切な人の一人です。 だから私にとってのデニーは、いつまでもDJの頃のデニーのままで、その思い入れは、人一倍です。

 (この説明が終わったので以降は敬称をつけますが)それでも私が長野に移住した以降にデニー氏が政治家に転身した時は驚いたし、翁長前知事が急逝した際、謝花副知事や糸数参院議員(いずれも当時)の名が取りざたされる中、「デニー、立て!」と思い続け、前回の知事選は開票速報をかじりつくように見て、当選が決まった瞬間は号泣したものでした。
 しかし、今回の知事選の勝利は基地問題に関する状況が後退(悪化)する恐れは無くなれど前進するかどうかは分からない状況です。

沖縄県議補選(那覇市・南部離島選挙区)
[当]上原 快佐  (42) 無所属 新 44,302票 
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[落]糸数 未希  (49) 無所属  新 37,994票
[落]下地 ななえ (42) 自民   新 37,259票
[落]仲松 寛   (59) 参政   新 11,968票

投票率:52.81%
(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 県議補選ではオール沖縄側が推す上原候補が当選しましたが、この選挙はオール沖縄側の県議だった翁長雄治氏(翁長前知事の次男)が那覇市長選に立候補するために辞職したコトで行われたもので、もしココで落とせばオール沖縄側が少数与党になってしまうという重要な選挙でしたが、知事選で本気を出さなかった自民側は県議補選においても手を抜き、候補者に上原候補と同じ現職那覇市議や西銘順志郎元参院議員などの名が挙がる中、

 ローカルタレントといっていい人物の顔見せを優先したようなので、県議会の与野党逆転もさほど重要視していなかったのでしょう。 結果として、票は競っていたものの自民公認候補が4人中3位という結果になりました。 知事選の那覇市の票を見るとサキマ候補はデニー候補に約1万5000票ものリードを許しており、それはこの期に及んでななえ氏のような “タレント候補” を擁立する自民に対し「選挙なめんな!」という意思を示した結果といえるでしょう。

宜野湾市長選挙
[当]松川 正則 (68) 現 29,664票
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[落]仲西 春雅 (61)  新 18,458票

投票率:63.49%(前回比マイナス0.77ポイント)

 一方で普天間基地を抱える宜野湾市の市長選でも4年前と同じ顔ぶれの一騎打ちとなり、自民系の現職、松川候補が前回以上の差をつけて当選しています。
 今年1月の名護市長選でも自民系の現職が2選を果たしており、基地移設の当事者である二つの自治体の長が自民系であるという現状を変えるコトは出来ませんでした。

 なので、状況としては何も変わっていないといえるのです。 勿論、後退させなかったコトはものすごく大きいですが、決して前進したワケではありません。
 しかも自民側が今回の一連の選挙を “捨て” としているならば既に4年後、何なら8年後を見据えているハズです。 だって、辺野古基地は完成までに何年かかるか分からず、この状態がいつまでも続く可能性があるから。
 そうなると自民側は今年既に古謝氏を売り出し、更に松本哲治浦添市長など実績の有る人物が控えています。
 一方オール沖縄側はというと、翁長前知事の次男という輝かしい血筋の翁長雄治氏を那覇市長選に出すコトを決めましたが、雄治氏こそ4年後、8年後を見据えて実績を重ねなければいけない人物、手元に置いておかなければいけないカードなのに、県議1期途中で市長選にこのカードを出す。 何なら雄治氏は那覇市議1期途中で県議選に立候補している “前歴” があり、とにかく目先の勝利のために大切なカードを出し続けているのです。
 これで勝てればイイですが、相手は副市長。 しかも今季限りで勇退する “オール沖縄の” 城間那覇市長は未だにどちらを支持するか態度を明らかにしていません。 もし敗れた場合、雄治氏は4年後、8年後には使えないカードになってしまう恐れも出てきますが、大丈夫でしょうか?

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 幸い、糸数慶子元参院議員を母に持つ糸数未希候補が県議補選に無所属で立候補し自民候補を上回る票を獲得する大健闘を見せたのは今後の希望といえるでしょう。 しかし、慶子氏がオール沖縄の共同代表を務め、上原候補を推す中で未希候補が無所属で立候補するというのは、親子を同一線上に並べるのは不適切かもしれない、という言い訳をしつつ申し上げるならば、当選した上原候補は「沖縄社会大衆党」(社大党=沖縄の地域政党)の副書記長で、慶子氏が2019年の参院選に不出馬を表明したのは所属していた社大党から引退勧告を受けたコトが原因であり、もしそれが遠因となって社大党の上原候補に対抗する形で未希候補が立候補したとするならば、健闘したとはいえこのような形で黒星をつけてしまうのは勿体ないと言わざるを得ませんし、何よりオール沖縄側(寄り)で有力な人材と言われている雄治氏も未希氏も “政治家二世” であるという事実と、この二人以外に目ぼしい人材がオール沖縄側(の選挙経験者)には、正直見当たらないという現状・・・ このままではオール沖縄陣営が先細りするのは確実です。
 類稀(たぐいまれ)なスター性を持つデニー氏。 現在62歳なので4年後の立候補は可能でしょうが8年後は年齢的に厳しいでしょうし、この4年間で一気に見た目が老けてしまったデニー氏を見ると3期ですら厳しいのではないかと思ってしまいます。 もう一度書きますが、この選挙結果を以て辺野古基地の工事が止まればイイですが止まらなければ、いつ完成するのか先は見えず “戦い” はこの先もまだまだ続きます。 オール沖縄陣営は、もっと先を見据えた戦略を練るべきではないでしょうか。


◆最後に、親愛なるデニーへ

 4年前、私は貴方が沖縄県知事選に出るべきだと想い、当選した時は大泣きするほど喜びました。 しかし、この4年間で一気に老け込んでしまった貴方を見ると、苦しい日々を送ってきたのだろうなと思わずにはいられません。
 選挙運動で見せた気さくな人柄こそ貴方の魅力ですが、それが知事職では発揮できない。 それを出そうとしてTwitterに軽はずみな言葉を書き込んだら最後、総バッシングを喰らってしまうという現状は、自身のパーソナリティをどう発揮すれば良いのか困っているのではないでしょうか。

 この動画で、かつて同じ政党で一緒だった山本太郎参院議員からデニーとのエピソードを披露していますが、この話を聞くにつけ、もしかしたらデニーは表に出てシンボリックな存在でいるよりも裏方として働いた方が御自身のポテンシャルを発揮しやすいのではないか、と思ってしまいます。
 もしそうだとしたら、あと4年間も矢面に立たせてしまう、苦しい日々を貴方に強いてしまう形になってしまいます。 もちろん頑張っていただきたいのですが、とにもかくにもカラダには気をつけて。 本当につらくなったのならば、全てを投げ出してもイイから御自身を、そして御家族を守るコトを優先して下さい。 遠く離れた長野からこんなコト言うのは身勝手かもしれませんが、心から祈っています。


 あっ、最後の最後に話題を変えて申し訳ないですが、恐らくコレでもう二度と聴けなくなるかもしれないので、置いておきますね♬



最後までお読みいただき有難う御座いました。


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