今週の選挙(2024 9.1投票)
「8月過ぎれば大晦日」(@プチ鹿島氏)という諺が有りますが、気がつけば8月も終わり、ここから更に加速度を増しながら年末まで向かっていくのでしょう。 月日が過ぎるのは早いものです。
一方、一向に加速せず勢力を増しながら日本列島に接近してきたのが、台風10号。 本州と四国、九州を横断しそうな中、秋田と和歌山、長崎と宮崎で選挙が行われます。 (長野在住の)沖縄人として多くの台風を経験した私から見ても、この台風の遅さは、相当危ないです。 特にこの強さを維持したまま上陸する九州地方は、本当に注意して下さい。 台風の危険度は「大きさ」より「スピード」です。
そんな中でも選挙は行われます。 公平性や民主主義の観点から余程の事情が無い限り日程通り実施しなければならないのが選挙です。 身の安全を守りつつ、選挙には行っていただきたく。 近づく前に期日前投票で済ませてしまうコトをオススメします。
◎秋田県・大館市長選挙
現職が来たるべき衆院選に自民党公認で秋田2区から立候補するために辞職したコトに伴い行われる選挙で、
市議を辞めて立候補した50代男性と20代男性、社会福祉士の女性候補の、いずれも無所属新人3人で争う選挙です。
50代男性の元市議の総決起集会には現職や自民の国会議員が来ているので、コチラが後継候補のようです。 女性候補はかつて「日経ウーマン」編集長や日経BP社の執行役員を務めた人物で、今回が3度目の市長選挑戦です。
この “お馴染み” の構図に割って入ったのが昨年市議に初当選した20代男性。 「有機廃棄物をカブトムシのエサに加工し、カブトムシを飼育量産化する」会社を作りCEOを務めている人物。 一見すると「アレ」な企業に見えますが将来的には畜産業の飼料として活用できるらしく、ホリエモン等の事業家が絶賛しています。 そういったイノベーションを起こせる人には「市議」という「集団の一人」というフィールドは窮屈だったのでしょう。 市長選に出てきました。 それならば自社の事業に専念した方が遥かに「社会」へ貢献できると思うのですが・・・ さて、どうなるでしょうか。
◎秋田県・大館市議会議員補欠選挙(定数2/3人)
市長選に2人出馬したコトに伴い行われる補選で、30代の男性2人と20代の男性1人で争います。
30代候補のうち1人は昨年の県議選に自民党公認の現職で出馬するも落選(定数3でもう一人の自民と立憲、無所属候補が当選)した人の息子。 もう1人は「秋田犬保存会」の理事で市内で「牛角」を開いている人物。 立憲の衆院議員から為書きが贈られていますが維新と近いという情報もチラホラ。 20代の候補は時計部品等を製造する会社に勤務していて立憲の県議が応援しています。 本人が若いが故、母親と一緒に街頭に立つ姿が「彼女と一緒に活動している」と誤解されているようですが、誤解が解けたら解けたでそれは結構「アレ」だと思うのですが・・・
なかなか個性的な候補が揃っている選挙。 市長選より面白いかもしれません。
◎秋田県・八郎潟町長選挙
5期目を目指す現職に前回に続いて立候補した元町議の新人が挑む一騎打ちです。
現職は70歳。 多選なので交替した方が良さそうに見えますが、相手候補は、80歳。 こうなっちゃうと・・・ イロイロと「厳しい」選挙に見えます。
◎和歌山県・有田市長選挙
4期務めた現職が出馬せず、3期務めた県議を辞して出馬する男性と市議を1期務めた経歴の男性による一騎打ちです。
元県議は自民の推薦を受け、選挙事務所には和歌山のドン、二階俊博氏の(若い頃の写真が載った)為書きが贈られており、土地柄それだけで盤石に見えます。
一方の元市議は、昭和54年に市内の箕島高校が甲子園(高校野球全国大会)で春夏優勝をした時の「主将で3番セカンド」だった人。 2019年に市議選でトップ当選していますが2023年には出馬せず。 そこから1年市長選に向けて準備を重ねての出馬のようです。 有田市が最も盛り上がったであろう甲子園のスターですが、既に半世紀近く前の話。 その輝きは自民王国の牙城も倒して優勝できるのでしょうか。
◎和歌山県・和歌山県議会議員補欠選挙 有田市選挙区(定数1/2人)
有田市選出の県議が辞職して市長選に出馬したコトに伴い行われる選挙で、両者とも4期務めた市議を辞した、自民推薦の男性と維新公認の男性による一騎打ちです。
保守王国の和歌山ですが維新もそれなりに議員がいて、有田市議会にも2議席持っていて、そのうちの一人が県議選に出てきました。 市長選と連動して選挙運動が出来る自民推薦候補相手に勝算が有るようには見えないのでしょうが、実際のところはどうなのか。
維新の地方議員の特徴として、SNSの発信が弱いという点が有ります。 初選挙の維新候補は大体SNSをやっていなかったり議員になってもあまり使いこなせていなかったりで、実際この選挙の維新候補もロクに更新されていないHPだけしかないようです。 支持者が例のグリーンのポロシャツ着て選挙を手伝っているようですが、それだけで和歌山の「定数1」の選挙に勝てるのでしょうか。 ただでさえ維新は先週の箕面市長選の敗退が大きく響いている中だというのに・・・
◎和歌山県・有田市議会議員補欠選挙(定数2/3人)
前述の県議選出馬で2名辞めたコトに伴い行われる選挙で、いずれも選挙初挑戦となる30代男性2人、40代男性1人で2議席を争います。
41歳男性候補は立候補のために東京から故郷にUターンした人で、IT系で働いてきた経験を市政で生かしたいと訴えており、事務所には二階氏の為書きが贈られています。
39歳男性候補は鉄工所勤務時に溶接作業の影響で失明宣告を受けてから盲学校に通い鍼灸師になった苦労人。 サッカースクールを運営したりや練習用アイテムを開発したり、盆栽も始めて販売するとバイタリティー溢れる人のようです。
35歳男性は青年団やボランティアで地域活動してきた人で「ありったけの機動力と実行力!」をスローガンに掲げています。 有田だk(略
先週から感じているコトですが、若い候補者が最近増えてきた気がします。 これも “選挙屋” 石丸伸二氏の影響だとするならば彼の数少ない功績とも言えるのでしょうか。 それはともかくとして、投票前日から当日にかけて台風が最接近すると見られますので、せっかくのトリプル選挙ですから天気の良いうちに期日前投票へ行っていただけたらと、願っています。 そして、どうか、くれぐれも、ご安全に・・・
◎和歌山県・湯浅町長選挙
5期目を目指す公明党推薦の現職に、長年務めた市議を辞して挑む新人との一騎打ちです。
先ほど「若い候補が増えた」なんて書いた直後で恐縮ですが、新人は74歳で、現職はなんと、85歳。 現在最年長首長の青森県田舎館村長(87歳)が10月の村長選には出馬せず勇退するようで、ここで当選したら最年長首長になれる可能性が有り、それを狙っているように見えますが、、、 ホントにそれで良いのでしょうか?
◎長崎県・五島市長選挙
3期務めた現職が出馬せず、自民公明が推薦する元参院議員秘書と立憲推薦の元市議、無所属の元市議会議長の3新人で次の座を争います。
現職の後継候補で自公推薦の元国会議員秘書、が出てくればそれだけで決まり、のようにも見えます。 が、気になるのは秘書として仕えた「国会議員」というのが、、、
“あの” 青山繁晴氏だという点。 ↑だからこの人も、とは言いませんが、さぞかし大変だったろうなぁと思いまして。
それと、どうもスキャンダル系の話が出ているようで、ただでさえ谷川弥一元衆院議員だったり大石知事だったりと自民系の人物が問題を起こしている中で、この話題が市内を駆け巡ったりすると、一筋縄ではいかなくなるかもしれません。
そんな状況を見越してか、立憲が候補を立ててきました。 谷川弥一氏の辞職に伴い行われた4月の衆院補選で立憲候補が当選し議席を奪ったので、選挙区内の五島市でも勢いが有る、ハズです。 35歳という若さを武器に市長も奪いたいところでしょうが、候補者本人が前回に続いての市長選出馬で、一度目の市長選落選後に市議選で当選し、1期途中でまた市長選に出るという若手にありがちな “首長になりたいマン” なのが気になるトコロですが・・・
そんな党派性強めの構図の中に立候補してきた、最年長の無所属候補。 4期目の市議を辞して出馬する勝算は有るのかと思いきや、選挙事務所開きには企業の幹部や市議など約300人が集まったそうです。 その人数もスゴいですが、それだけの人数を集められるキャパの事務所を構えられるという点から見ても、結構強い候補に見えます。 さぁ、情報量が必要以上に多いこの選挙ですが、コチラも台風が接近中。 11もの有人島で構成された自治体なので被害も予想され、選挙どころではない気もしますが、どうかご安全に・・・
◎宮崎県・宮崎県議会議員補欠選挙 東諸県郡選挙区(定数1/2人)
自民公認で当選した県議が11月に行われる国富町長選挙に出馬するために辞職し、工場で使う充填機を製造するメーカーの社長だった67歳と介護施設運営会社の取締役を務める27歳で次の座を争う、年の差40歳の一騎打ちです。
67歳候補が社長を務めた充填機製造会社の本社が千葉県に有り、27歳候補が勤める介護施設運営会社(恐らく父親が社長)は国富町に10のグループ施設が有るようです。 地元に根差しているのは27歳候補ですが選挙公報を見ると具体的な政策を掲げているのは67歳候補。 さて、どちらが勝つでしょうか。
以上です
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます
「今週の選挙」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど
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