見出し画像

今週の選挙(2024 7.7投票)


 今週はなんといっても東京都知事選! それ以外にも東京都議補選や鹿児島県知事選に安芸高田市長選といった注目選挙が有りますが、今週は(無投票含め)41選挙も行われるため、私の方ではそれらの注目選挙、以外からセレクトしてみました。 御了承下さい。 ちなみにセレクトした選挙のキーワードは「維新」です。

 まずは、今週取材予定の選挙から(あっ、コチラは「維新」関係ないです・・・)。




【取材予定】長野県・千曲市議会議員選挙(定数20/23人)

 現職15人、元職1人、新人7人が立候補し、党派別では公明と共産が2人ずつ立てている、女性候補4人の選挙です。

 千曲市議会は会派結成に3人以上必要ですが公明共産共に現状維持の2人ずつ立てておりこの改選で会派結成は狙わないようです。
 共産候補は2人とも現職。 前回は3位と18位で票割りが上手く行っておらず、計画的にしないと1議席失うかもしれないので気を抜くと危ないかもしれません。 梅雨時のため天気次第ですが取材予定です。

 では、残りの選挙を見ていきましょう。


◎埼玉県・鳩山町長選挙

 5期目を目指す現職に会社役員の40代女性、小森卓郎衆院議員(自民 石川1区)の秘書だった20代男性、町議を辞して挑む50代男性の3人が挑む選挙です。

 サスガに「5期目」は長すぎると思ったか、新人が3人も立候補してきました。 唯一の女性候補は緊急時の子ども預かり所を開設したり夫とラーメン店を経営したりとバイタリティ溢れる方のようですが、これまで4度選挙に出て全敗しています。 
 衆院議員秘書をしていた人は28歳の若さをウリにしてネットも上手に使い選挙活動していますが、鳩山町出身とはいえ仕えていた衆院議員は石川県の人なので町で活動をしてきたワケでもなく、秘書として働いていた期間も僅か9か月。 自民党の国会議員は豊富な(「表」「裏」含めた)資金力で秘書を豊富に抱えていますが、末端の秘書というのはろくすっぽ使い物にならないというコトを、これまでの取材で私は知っています。 果たしてこの人はどうでしょうか。
 そして3期9年務めた町議を辞して立候補した人は新人の中で「実績」は随一で、リフォーム会社の代表も務めているようで知名度も高そうですが、ネットの発信が全く無いのが不安要素。 そうなると新人同士で票が割れて、結果として現職が当選する可能性が上がります。 4期務め上げた実績と知名度は他候補を圧倒しているでしょうし、年齢も65歳。 まだまだ働けます。 さて、町民は誰を選択するのか、注目の選挙です。


◎神奈川県・綾瀬市長選挙

 2期務めた現職が退任を表明し、次の座を狙い元市議の3人とコンサルティング会社社長の4人の新人が争う選挙です。

 元市議3人の内訳は任期途中で市議を辞して挑むのが2人(4期の橘川候補と6期の佐竹候補)、昨年の市議選には出馬しなかった人(3期の笠間候補)が1人です。 この3人が揃って出馬した2019年の市議選では、笠間候補が1位、橘高候補が4位、佐竹候補が14位でした。
 そして「党派性」でみると更に厄介な話になり、橘川候補に自民の推薦が出ていますが、2019年の市議選では橘高候補が無所属で笠間候補に自民公認が出ていました。 なのでもしかすると “保守分裂” 選挙となっている可能性が有ります。 そして佐竹候補は2019年市議選で国民民主公認で当選しており、今回も非自民候補だと思われます。 そして初の選挙となるコンサル社長は元市職員のようです。

 しかし昨今の自民凋落の影響か、選挙公報(PDF)を見ると橘高候補の公報を見ると「自民」の文字がどこにも見当たりません。 国政与党が随分姑息な手を使うようになったものですね。


◎奈良県・三宅町長選挙

 3期目を目指す現職に学習塾経営の新人が挑む一騎打ちです。

 「全国で2番目に小さい町」という三宅町。 現職は30歳で町議初当選したあと32歳で町長選に出馬して現職を倒し初当選。 2期8年務めてきました。
 若いだけあって柔軟な思考の持ち主のようで、コロナ禍になるとすぐに議会のリモート化を進めたり、子育てを少しでも手伝うコトを目的に短時間の有給を取得できるするようにした実績があり、評価も高いようです。
 今回の相手は昨年の町議選(定数9/11人)で最下位落選した人なので「皆まで言うな」というコトなのでしょう。 ただ、一点気になるコトが有るのですが、それは選挙結果が出たアトに書くコトにします。


◎京都府・京都市議会議員補欠選挙 中央区選挙区(定数1/4人)

 維新所属の現職が「健康上の理由」で辞職したコトに伴い行われる選挙で、維新、自民、立憲、共産が1候補ずつ立てた、ガチガチの選挙です。

 辞職した維新市議は昨年の本選で2位と強く、その結果だけ見れば維新候補が勝つのでしょうが、昨今のズンドコを見る限り、その時の票をそのまま引き継げるとは思えません。 一方、自民と共産は既に1議員いて議席増を狙い、立憲は中央区で初の議席を目指します。
 現状の政党のチカラ関係が如実に出そうな選挙、注目です。

 

◎大阪府・門真市長選挙

 3期目を目指す大阪維新の現職に共産公認の挑む一騎打ちです。

 この構図は前回に続いて二度目。 前回は共産候補が供託金没収の大敗となりましたが今回はどうなりますか。 維新は健在っぷりを見せるためにも全力でくるでしょうから、共産の獲得票がどうなるかが注目点です。


◎大阪府・羽曳野市長選挙

 2期目を目指す大阪維新の現職に、市長公室部長だった新人が挑む一騎打ちです。

 前回は現職と3人の新人による選挙を維新公認のチカラで当選した現職。 今回は役所の職員だった人というコトで、市政奪還の刺客を送られたものと思われます。
 「市長は政党ではなく市民の代表」と訴える新人と「大阪維新公認」を高々と掲げる現職。 維新のズンドコが止まらない中、有権者はどちらを選択するでしょうか。


◎大阪府・羽曳野市議会議員補欠選挙(定数2/4人)

 体調不良により辞職した大阪維新の議員(その後、ダイニングカフェを開業)と亡くなられた無所属議員の2議席を埋める選挙で、大阪維新から2人、自民共産から1人ずつ、無所属で1人の計4人で2議席を争います。

 大阪維新が2議席出してきました。 2人とも女性で順調に行けば2議席独占となるのでしょう(自民の現状が酷すぎるので)が、もしココで2議席獲れないようなら本格的に維新のズンドコが大阪府内に浸食していると見てよいのではないでしょうか。 コレは維新にとって正念場です。


◎大阪府・河内長野市議会議員補欠選挙(定数1/2人)

 府議選に出馬するために辞職(⇒落選)した大阪維新の議席を埋める選挙で、大阪維新と無所属の、いずれも選挙初挑戦となる新人の一騎打ちです。

 同日に告示された市長選では前大阪府議(自民)が無投票当選。 維新は候補者を擁立できませんでした。
 無投票当選した元府議が昨年出馬した県議選、維新は前述の市議選にトップ当選した女性市議を辞職させて挑みましたが、完敗。 女性市議でも勝てなければ誰も勝てそうにないというコトで維新は “不戦敗” を選びました。大阪維新の市議がまだ3人いますが、そこから出せないトコロに維新の厳しさが垣間見える気がします。
 翻って今回の市議補選ですが、大阪維新の候補が28歳。 無所属候補は倍の58歳。 親子ほど年が離れた一騎打ちです。 無所属候補には連合がついているようですが維新候補は元JR西日本だというコトなので、有利に進めそうです。 もしここで負けるようなコトがあれば・・・


◎沖縄県・粟国村長選挙

 現職が「1期に限定することで村全体の公平性を保つ」として出馬せず、元粟国小中学校校長と元副村長と元教育長の三人が次の村長を目指して争う選挙です。

 村の三役のうち二人が出馬し、更に島では有名人であろう、村で唯一の学校の校長だった人が出てきており「肩書き」は三者互角です。 現職は後継指名せず静観しているようなので、誰が勝ってもおかしくない選挙。 前回投票率が91.58%で9割を維持できるかが注目です。

 で、選挙戦とは直接関係ないのですが、沖縄は地名や人名の読み方が分からないってのはお馴染みですが、「粟国」と書いて「あぐに」と読みます。
 更に、候補者の一人である「浜川栄優」氏は「はまがわしげまさ」と読むようで、どうやったら「栄優」を「しげまさ」と読めるのか、沖縄人である私も全く分かりません。

 また、沖縄の候補者はポスターに書く名前の表記にカタカナにしたりカタカナと漢字を混ぜたりします。 コレはかつて、高齢者がひらがなを書くコトに不慣れで「記号」的に書きやすい表記にしたという流れが現在も続いている形なのですが、この選挙の場合、

選挙ドットコムによると、「伊佐文宏」候補が「イサ文宏」、「上原一宏」候補が「上ハラ一宏」、そして前述の「浜川栄優」候補が「浜川シゲマサ 浜川マーボーマーボー」となっています。 ここまで豪快に誤記をするワケは無いでしょうから本当にそれなのでしょう。 調べてみると確実な裏どりは出来なかったのですが今年の4月11日付に粟国村に事務所を持つ「浜川マーボー会」という名の政治団体が届け出ており、実際にポスターにどう書かれているか確認できていませんが間違いではなさそうです。
 選挙結果も気になりますが「浜川マーボーマーボー」のポスター画像が何処かで見られないか、頑張って探してみようと思っています。


以上です
候補者の皆様の御健闘をお祈り申し上げます



※ “ハラスメント3町長” が同時期に辞任→次の町長を決める選挙が行われた模様を取材したレポート、好評発売中!



もし宜しければサポートをいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは今後の取材費として使わせていただきます。