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【Whiskey Lovers】はなしの前段には、相応の繋がりが存在する🥃

 何事にも始まりには前段が存在する。きっかけや物語の誕生には、それぞれの関係が熟成する時間が存在するからだ。

僕が珍しく女性以外で、連絡先を聞いたその青年と出会ったのは、いつだったか振り返ることにした。

それは、去年の夏の終わりがまだまだ見えない、夜だけが早く訪れる9月に、たまたま居酒屋で席を共にしたことから始まる。それぞれ別の知人と来店していたが、知人同士が酔っ払ったために、僕がその青年の隣に座ることになったのは必然の道理だ。少し疲弊した様子の青年は、

「イベント用に、無料で提供するパンを徹夜で焼いていました」と言った。

歳にすると10歳近く下になる青年は、それを何にも偉ぶることもなく、ましてや「すごいね」と言われることを認めさせないような自然な姿で、自分の信念に基づいて行動していることがすぐ分かる、伊勢原でcafeを営む青年だった。

自分が信じて行動することで、周りが幸せになってくれるのならその店を営む意味があると、真っ直ぐに話す青年だった。

僕は珍しく、人に興味を持った。その真剣さや考え方は時に、危うい部分を見せるが、とても惹かれる。何より、自分達に通じるものがあったからだ。結局は、同じ価値観や同じ目線の人間にしか興味が湧かないのかもしれない。

僕は、初対面ではほぼ何も語らない。知って欲しくもないし、そこまで人を信用していないからだ。が、珍しく酔っ払った友人を見ながら、なぜかその日はお酒を呑んでもいないのに、流暢にその青年に喋った。書くのが好きなこと。文学が好きなこと。目標としていることなど。

青年は、僕が書いている文章を知っていた。

「あれを書いてる人ですか?僕結構好きで読んでいます」

僕は、人生で初めて文章のみで僕を知っている人に直接出会った。どれだけ嬉しかったことか。

結局、こうして振り返ってみると僕が嬉しくなり浮かれて勝手に連絡先を交換した勘違いおじさんだと分かった。

以来、青年のお店に顔を出すようになり色々と話すようになる。青年は僕達みたいな生き方をする人間をなかなか見ないので、楽しいですという。

僕達は、図に乗りお店に通うという図式が誕生した。

先日、青年が新たにウイスキーを探求したいと勉強を始めたことを教えてくれた。ウイスキーコニサー資格認定試験の最難関マスター・オブ・ウイスキーの資格を目標にするらしい。

コニサーとは「鑑定家」の意味で、ウイスキー文化研究所が主宰する、ウイスキーに関するあらゆる知識、鑑定能力を問う資格認定制度です。資格には3段階あり、第一段階の「ウイスキーエキスパート」に始まり、「ウイスキープロフェッショナル」、そして最終段階の「マスター・オブ・ウイスキー」と段階を踏んで取得していきます。

ウイスキーコニサーより抜粋

情熱を持って話す姿に、こちらは共振させられる。ちなみに現在、マスター・オブ・ウイスキーの資格保有者は、全国2,865名いるうちの13名らしい。

青年が何年かけて、この資格にチャレンジするかわからないが、僕はそれを応援し見届けたいと思う。青年はさらに広くウイスキーを知って欲しいし、楽しんで欲しいとYouTubeやTikTokなどの配信もしていくらしい。

くびれ素敵

「だったらそれを書かせて欲しい」

僕は、自然と僕の口からでた言葉にビックリしたが、本心から出た言葉だった。

新たな飲み手を増やすなら、書く僕がウイスキー初心者でも構わないはずだ。一緒に詳しくなれば良いだけのことだ。

「一緒に楽しみましょう」言ってくれた。

願ったり叶ったりだ。表現に深みが出せるし、何より楽しく学べる。

「ところで、動画は誰が撮影するんだい?」

 その答えは、僕にかつて「結末は最高になると決まっている」と言ってくれた人だった。

世の中は、繋がりから繋がりを生む。その連鎖の中にいれることを幸せと考える。

なんのはなしですか

文学とウイスキーを騙りから語りへ変化させ、女性を口説くという目標を秘かに立てた新年度が楽しみである。

伊勢原でウイスキーを美味しく呑めるお店はこちら。この街が楽しくなるのにやらない理由はない。

この雰囲気

神奈川県伊勢原市沼目3-1-45
C'est la vie.(セラヴィ)

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一緒に語れるようになっていきましょう🥃
というドキュメンタリーを始めたいと思います🥃

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