森本佑紀

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森本佑紀

tanQ株式会社代表。 「世界っておもしろい。」を伝える、アナログゲーム制作会社。 HP:https://www.tanqfamily.com/ クラウドファウンディング挑戦中! https://www.makuake.com/project/tanq06/

最近の記事

ロシアに閉じ込められて、「なんでアニメを産業として見ないのか?」と初対面のイタリア人に説教された話

あれは、ロシアの空港の上を飛行機で2時間くらい飛び回っていた後の話。 着陸すると乗り継ぎ予定の飛行機はもう飛び立っており、 この後どうするかも聞かされず12時間くらい空港で待たされた後の話。 ヒョードルみたいなスーツ男に、「この線から出たら◯すぞ!」みたいなことを言われて、ホテルに連れて行かれた後の話。 たまたま列に並んでたイタリア人と、 「おまえらペアな。今日はこの部屋で一日過ごしてもらうから、よろしく!」と有無を言わせず封じ込められた後のお話。 僕「えーっと、、、

    • 《 親ガチャハズレだと思ってたら特賞だった話 》

      あれは、会社が分裂騒動で揉めている夜だった。 ちょうど30歳の誕生日だった。 珍しく大阪にいるはずの父親から連絡が入る。 「いま東京にきているけど、飲まないか」 僕は父親が好きではなかった。 ほぼ無職で、頑張っているのをみたことがないし、家事もしないくせに母親に偉そうだった。 中学校の時、僕は名門私立に入らせてもらったものの、すぐに辞めたくなった。 階級があまりにも違った。場違いだった。 言い過ぎでなく、半分親は医者だった。 他にも社長、大企業役員、科学者、

      • "正解のない時代"に人工知能は大して関係がない理由。

        私たちが正解のない時代という時、AIの発達を想起するが、マルクス的にはそんなこと関係がない。 その本丸は、資本主義である。 なぜか。 それは、資本が生み出すメカニクスにある。 職人が暗黙的に行っていた肉体的活動を機械に落とし込む。そして、資本家がそれを拡大再生産する。すると資本が拡大していく。 参入者の増加でそれが一旦収まると、別の領域でまた同じことを繰り返す。そして資本がまた拡大していく。資本が拡大すればするほどそのサイクルが早くなる。 これが知的領域にまで広がっ

        • 親友

          酔った勢いで書きます。 本当は恥ずかしくて、ずっと躊躇ってたんですけど、酔った勢いを借りて書きます。 僕には親友がいます。 今の僕があるのは、彼のおかげと言っても過言ではないと思います。 本当に照れくさくて、一生書くことはないと思ったのですが、 なぜかそんな気分になったので書きます。 彼との出会いは最悪でした。 僕は私立の中学校に行ったんですけど、 そこでは入学前に、親睦を深める意味で、合宿をします。 そこでソフトボール大会があったんです。 知り合いが一人もいない

        ロシアに閉じ込められて、「なんでアニメを産業として見ないのか?」と初対面のイタリア人に説教された話

          夏目漱石はなぜ ”I love you” を「月がきれいですね」と訳したのか

          ある親父の話。 少年時代、その親父は自殺したかったらしい。 幼いとき母親と死別して、父親からはネグレクト。 たまたま本棚にあった太宰治を手にとって、 そんな簡単に死ねるのかと睡眠薬を買いに行った。 そんな中ふと気づいた。 「死にたいと思ってるのは、自分だけじゃなかったんだ」 そう思って生きることを決意した。 あの素晴らしい愛をもう一度という歌に、こんな歌詞がある。 「あのとき、同じ花を見て、美しいと言った二人の、心と心がもう通わない」 I love you は僕

          夏目漱石はなぜ ”I love you” を「月がきれいですね」と訳したのか

          《13歳の君が教えてくれたこと》

          先日、実家に帰り、中学校1年生の入学直後書いたプロフィール帳を見ていた。うわ~、ピュアなこと書いているやついるわ。と思ったら僕だった。 ちなみに本物はこんなに直毛じゃないし目も細い。 そして顔が長い。 確かに僕は純粋だった。 名門校に入学するという新しい生活に胸を躍らせていた。 しかし、それは間もなく失望に変わった。 まず一つめの驚きは、何故か、みんな知り合い同士だったことだ。 「みんなはじめましてじゃないの?」 とても戸惑ったことをよく覚えている。 何故知り合い同

          《13歳の君が教えてくれたこと》

          墨田区の下町コミュニティこそ最高の教育だった

          (写真は何の関係もないイメージです) つい先日、墨田区のとある方に、イベントを開催いただいた。 60名くらいが集まってくれて、いつも通り楽しくイベントができた。 さて、驚異的なのはここからである。 二次会、三次会とほとんどの方が帰らなかった! 「ほぼ毎週どこかでは集まってますよ」 「このコミュニティには、パパLINEとママLINEがあって、声かけたら一瞬で集まるんですよ」 なんという結束力であろう。 そして、よく観察していると、お父さんとお母さんが、まるで1つの生

          墨田区の下町コミュニティこそ最高の教育だった

          2年前に衝撃を受けた”社会のためではない"と言いきる社会起業。

          僕は4年前、教育という分野で起業した。 教育というと、 「志ある仕事ですね」とか、 「社会のために偉い」とか言われることが多い。 実際始める際には、そう考えて起業した。 後世に残せるものを、この世界に残したい。 しかし始めて2年がたった頃、少しずつ心が苦しくなっていた。 ひとつひとつの仕事は死ぬほど地味だし、 飲み会をすべて断り、仕事、仕事、仕事。 そのくせ貯金もどんどん減っていった。 「なぜこんなに頑張っているのに報われないのか」 「社会のためにこんな

          2年前に衝撃を受けた”社会のためではない"と言いきる社会起業。