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"正解のない時代"に人工知能は大して関係がない理由。

私たちが正解のない時代という時、AIの発達を想起するが、マルクス的にはそんなこと関係がない。


その本丸は、資本主義である。
なぜか。


それは、資本が生み出すメカニクスにある。


職人が暗黙的に行っていた肉体的活動を機械に落とし込む。そして、資本家がそれを拡大再生産する。すると資本が拡大していく。


参入者の増加でそれが一旦収まると、別の領域でまた同じことを繰り返す。そして資本がまた拡大していく。資本が拡大すればするほどそのサイクルが早くなる。


これが知的領域にまで広がっただけである。


ヒットメーカーがヒットを生み出す方法を
或いは人間では思いつかない、売上を伸ばす方法を
それらの職人仕事を標準化し、拡大再生産する。


正解のない時代を生み出したのは、資本の拡大であるり、その結果として産業領域の多様性を生み出すスピードが早まっているにすぎない。


この世界を行ききった時に見えてくる地平もあるだろう。

しかし、それまで人間が、自然が持ち堪えられるものかどうか。

農業という面から見ると、
自然という職人仕事を標準化し、それを拡大再生産してきた。そのことによって人間は発展してきた。


その人間はまた、人間という職人仕事を標準化し、拡大再生産してきた。
まさにその人間自身によって尊厳を奪われようとしている。


行くも地獄、戻るも地獄。


かもしれない。


それでも僕は、違う世界を見てみたい。
それを自分たちの目で、見届けてみたい。


その実現こそが、自分という人生の中での、
最高のエンターテイメントである。

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