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親友


酔った勢いで書きます。
本当は恥ずかしくて、ずっと躊躇ってたんですけど、酔った勢いを借りて書きます。

僕には親友がいます。
今の僕があるのは、彼のおかげと言っても過言ではないと思います。

本当に照れくさくて、一生書くことはないと思ったのですが、
なぜかそんな気分になったので書きます。

彼との出会いは最悪でした。

僕は私立の中学校に行ったんですけど、
そこでは入学前に、親睦を深める意味で、合宿をします。

そこでソフトボール大会があったんです。

知り合いが一人もいない僕は、
ピッチャーやショートなどの花形を避けて、
あまりみんなやりたがらないファーストをかってでたんです。

そしたら、彼がズケズケ近づいてきて、
「おい!ファーストは俺のや!」
と言って突き飛ばしてきたんです。

いやいや、ファースト取り合うことあるー!???

ってこいつ頭おかしいなと思ったんです。

で中3の時に同じクラスになるんですけど、
なんか仲良くなったんです。

でその時は、自分が面白いという自信があったので、
それで仲良くしてくれてるのかなぁって思ってたんです。

はじめはそうだったのかもしれない。

で、月日は流れて、ある事件が起きます。

14歳から、10年付き合った彼女に振られた時のことです。
僕はこれだけ一緒にいて、居心地もいいし、当然結婚すると思ってたんです。

僕は、その結婚する資格を得るためには、
《ちゃんと稼がねば!》
という思いがあって、寝る間も惜しんで働いていました。

そして、本当に身を削って頑張って、出世して、彼女の月収をちゃんと上回って、
僕と結婚してください。って言ったんですね。

そしたら、
《他に好きな人がいる。》

って言われたんです。

頭真っ白どころか、
言ってる意味がよくわかんなくって、
現実を受け入れられなくって、
ほんとにパニックになっちゃったんです。

で、どうしたらいいか全くわからなくって、
彼に電話したんです。

そしたら、《すぐ東京行くわ》
って、新幹線にのって大阪から来てくれたんです。

で、慰めたりするのかと思いきや、
特に何も言わないんです。

僕が本当にだめなんですけど、
彼女のSNSとか見ちゃって、
桜の木を見に行っただとか、
ミュージカル見に行っただとか、
僕の知らない思い出を、
知らない彼と刻んでいて、

ただただ、悲しくて。

本当情けない話なんですけど、
三日三晩、泣いて、泣いて、泣いて。

シャワーに頭打ちつけて、
なんでこんな目にあわなきゃいけないんだ。
なんて最悪の人生なんだ。
と自分の人生を呪って。

そんな僕を、彼は、ただただそばで見てくれてたんです。

ほんとに悲しくて、その時は自分のことしか考えられなかったんです。
でも、少しずつ時間がたつにつれ思ったんです。

自分が絶望の淵にたった時、
僕がただただ悲しんでいる時間を、
彼にとってなんの楽しみもない時間を、
共に過ごしてくれている友達がいるって、
どんなに幸せなことだろうかって。

こんな友達を持てる人がどれくらいいるだろうかって。

人生最悪の瞬間は、
自分の最高の人生に気づかせてくれる瞬間でもあったのかもしれない。

そう思いました。

僕は恵まれた人生で、
本当にたくさんの人が僕を支えてくれています。

でも、彼は特別。

この体験を持って、自分の人生はどうなってもいいなと。
僕がどんな辛い目にあおうが、
どんなにひどい状況にいようが、
きっと彼は黙ってそばで見ててくれるって。

そう思えると、どんな無謀なチャレンジでも、
挑まない理由がないなと。

さらに僕の場合は、両親もそういうスタンスでした。

星の王子様じゃないですけど、
本当に大切なものは目には見えないし、
僕がそんな両親の元に生まれ、
そんな友達と出会えたということは、
きっと、誰も挑戦しないような無謀なチャレンジに挑めっていうことなのかなと、使命をすら感じました。

召命っていうんですかね。

そう思えると、別にその彼女のことも憎まずにいられて、
なんだったら今その彼との元に生まれた子育ての相談にすらのっています。笑

本当に僕は僕の人生で良かった。
この人生の苦しみも、苦労も、挫折も、絶対誰にも渡すもんか。
何回生まれ変わっても僕は僕に生まれたい。

そう思えるのは、
彼のおかげです。

心からありがとう。

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