【人生、転職やり直しゲーム 第二章 転職と地獄の研修の巻】

【好きか嫌いか】

大きな仏像がある広間では、
座布団が丸く二重円状に敷かれていた。
二重円状…というのは、
真ん中に2つ、
その真ん中を囲むように、
6つの座布団が敷かれていた。
変な形…
普通は、
8つをひとつの円にして置くんじゃないのかな?
俺は外側の円のひとつの座布団に座った。
研修生は皆、風呂に入ったのだろう。
おそろいの作務衣に着替えていた。

寺の住職と、洗脳さんが部屋に入ってきて、
俺たちが座った座布団の内側の座布団に座った。
2人は、
内側に向かい合いながら座った。
?
おれは、
2人はお互い背を向けて
こちらを見るように座るかと思ったが、
どうして俺たちに背を向ける妙な座り方をするんだろう?


女の人が2人、
入ってきて、襖の前の座布団のない所に2人とも座った。
住職から始まり、
全員が自己紹介を始めた。
車の中でもしたが、
寺の人にはしていなかったからな。

新人研修のメンバーは、
俺、
ちょっと上から目線の帝国大学4年生、菅四輝(すがしてる)
40代くらいかな?中途採用っぽい大袈裟(おおげさ)さん
こんな年齢のセールスマンも採用するんだ…60代くらいの老耄(おいぼれ)さん、
猫みたいな顔の20代のちっちゃい女、猫田猫娘(ねこたねこむすめ)さん、
細くて、のっぺりとした不幸面の20代の女、平田幸恵(ひらたさちえ)さん

イカついオーラの洗脳さんに
怖い顔の住職。

襖の前の女の人が2人は、
年配の方は住職の奥さん、
隣のおとなしそうな可愛い女の子は、10代後半かな?お手伝いの忍さん。
この女の人2人は、紹介が終わると、
すぐ部屋から出ていった。

禅?
マインドフルネス?
新人研修って何だ?

部屋の天井まで届いている
仏像の顔を眺めながら
俺は研修が始まる前から重苦しい空気にうんざりした。

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