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冬薔薇をあなたに

以前住んでいた家の近くには小高い丘があり、そこには百年以上前に作られたという廃墟の残骸のような崩れかけた石壁せきへきがあった。
その壁に守られるように、冬になっても花壇には、雪化粧を纏いながら薔薇が咲いていた。

冬の時期に咲く薔薇は
冬薔薇と書いて "ふゆそうび" と読む

とても厳しいこの国の冬に、人知れずひっそりと咲いている薔薇たちは、まるで秘密の花園のようだった。



「世界はほしいモノであふれてる」でサヘル・ローズさんが、春馬くんのイメージで選んだストロベリーアイスという品種。
春馬くんを偲び、育てているファンも多い。
以前SNSで、11月になってもまだ花を咲かせている、という写真を見たことがあった。

大切そうに一輪の薔薇を手にして
その香りをかいでいた
優しい、あなたの微笑を覚えている

降りしきる雪の中に咲く
淡く可憐なストロベリーアイスが心に浮かんだ


粉雪を

まといて咲くや

冬薔薇ふゆそうび

光を放ち

輝かしく


悲しいだけで涙が出るのではない

あなたの存在が、その輝きが

失ってなお、いっそう尊く

かけがえのないものだと気づかされ

泣けてくるのだ





冬薔薇ふゆそうびの花言葉

いつ見ても優美

輝かしく








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