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#仕事
フィルモア通信 2022 余白の春
四十年経っても同じようなゴミあくたが散乱しているソーホーからチャイナタウンへと路を急ぐ。
冷えた身体を温めるために早足で見慣れぬ街を歩くのは散髪屋を探し当てるためだ。
アベニューやストリートのスペルには記憶があるのに広がる風景に覚えはない。先月か半年前に歩いたような気がしているが目にする景色は一変している。
ぼくの新しい生活は始まった。
フィルモア通信 New York Seiji&Huberts going going gone.
セイジ、ニューヨークタイムス、ぼくらの手
セイジさんは日本の大企業から在米駐在としてニューヨークにやってきた。そして何年か後アメリカ永住権を取得して会社を辞め、四十歳を前にして料理の道に入った。当時アメリカでは最高峰の料理学校、ニューヨークアップステートにあるCULINALY INSTITUTE OF AMERICA 通称CIAは授業料も高く基本的に全寮制なので除隊補助でもないと自力でやるしか