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エッセイ

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2024年3月の記事一覧

死んでいたはずの感情がドンっと動き出した瞬間

死んでいたはずの感情がドンっと動き出した瞬間

久しぶりに夜の波に飲み込まれそうになっている。溺れる…と言うよりは、飲み込まれそう。
部屋を真っ暗にして、これを書いている。雨音が、麓健一さんの歌う小さな歌声と混じる。

たくさんの理由があって、そのうちの一つ、いちばん大きいのは、好きなひとが結婚するかも知れないと、久しぶりに会ったら言っていたからかも知れない。
恋人がいる、その彼も僕は好きだし、はなから自分の気持ちを放つつもりはなかった。それで

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卒業のお祝い、中村一義の新しい歌

卒業のお祝い、中村一義の新しい歌

たまたまYouTubeをいつものバーで、いつものように手繰っていると、
中村一義さんの新曲、「春になれば」のPVが公開されていた。

曲も凄く好きだし、絵が変わっていく美しいPVも凄く好きで、最近ではずっとこの曲を聴いていたり、見ていたりする。

友達が中村一義さんの近況をいろいろと検索して、教えてくれる。
病気だった事やアウト・デラックスに出ていた事。
普段、仕事の事以外で検索しない僕は、まった

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愛ってなんだろう?それから未来は明るく僕を待つ。

愛ってなんだろう?それから未来は明るく僕を待つ。

気心知れた仲間三人で、たまにワインを飲む。
いまは少し離れた友達から教わった美味しいワイン…ケンゾー・エステートの明日香、紫鈴を、別の日に開けて、三人で飲んだ。
明日香は仲間曰く「妖艶」、紫鈴は「芳醇」(「豊潤」かも知れない)。
僕はワインっていままであまり飲む機会がなかったけれど、明日香は口開け、途中、飲み切るまでの味が変わっていく様が凄くて、びっくりする。
紫鈴は口開けから飲み終わるまでゆっく

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見つめ合って、しばらく話さなかった。

見つめ合って、しばらく話さなかった。

母親から体調が良くないという連絡があって、
少しばたばたしている。
久しぶりに今年こそ、実家(があれば)というより、母親と会ってこようと思っている。

ある晩、いつもの場所で呑んでいると、
久しぶりの友達が来る。

いつもの場所でYouTubeで音楽をかけはじめたのがいつかは忘れたけれど、
だいたいはそこに行けば僕に自由に音楽をかけさせてくれる。

そこで彼女と出会ったのがいつかも正確には覚えてい

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