月夜と猫

絵を描く猫。制作日記、猫コミック、アートの話題、アートカレッジに通ってたイギリス在住時…

月夜と猫

絵を描く猫。制作日記、猫コミック、アートの話題、アートカレッジに通ってたイギリス在住時のお話、おすすめレシピなども載せてます。お仕事(デザイン制作会社の中の人)のツブヤキも時々。どうぞゆっくりしていってくださいね。

マガジン

  • 月夜と猫のART歩き

    「どうしてこんなに面白いんだろう?」から「一体どこが面白いの?」まで。アートファンの「月夜と猫」がいろいろな国で見た展覧会、ビエンナーレ、アートイベントなどから、特に印象的だったものをまとめていくnoteです。★現在はcovid-19の影響で多くの美術館が閉鎖しているため、2020年2月までに見たものを振り返って紹介していきます。※写真と文章は全て月夜と猫が撮影・執筆したものです。無断転載はお断りします🎵

  • storytelling_ひとりぼっちのくろ

    ある夜、目が覚めたら一人ぼっちになっていた、子猫の「くろ」。小さな島々が浮かぶ海を舞台に、懸命に生きるくろの冒険物語。水彩や鉛筆画などのオリジナルイラストレーションとともに、連載でお届けします。(10話で完結予定)

  • 「月夜と猫」のスケッチブック

    「月夜と猫」が、絵や版画、写真、コラージュ、スケッチなどを、作るごとに載せていくマガジンです。ちょっといいのできたぞ!な時も、イマイチだなこりゃ、な時も載せていきます。作品のアイデアや技法のお話などもします。猫含有率高めですが、猫でない作品もたくさんあります。

  • 猫マンガの部屋〜"Kuro the Ghost Cat"〜

    ねこマンガのショートストーリーが描けたらアップしています。幽霊ねこ・クロにまつわるお話を中心に。(マンガのストーリーは全てフィクションです)

  • 糖質off居酒屋へようこそ

    できるだけ糖質offした食生活を送るための実践日記。お酒も飲むし、職場に持っていくお弁当も作ります。

最近の記事

国際芸術祭あいち2022_愛知芸術文化センター

概要、チケットなど 7月30日に開幕した「STILL ALIVE 国際芸術祭あいち2022」に出かけてきました。この芸術祭は愛知県の4つのエリアで開催されていますが、まずはメイン会場である愛知芸術文化センターに出かけました。 チケットは会期中何回でも有効なフリーパス(一般3,000円 学生1,700円 )、1日限り有効な1DAYパス(一般1,800円 学生1,200円)があります。ナイスなのは、最初1DAYパスを買っておいても会期中に追加料金を払えばフリーパスにアップグレ

    • ひとりぼっちのくろ_8

      くろは真夜中にふと目がさめ、「このお母さんは、くろのお母さんとにおいが違う」と気づいた。 においが違うことに気づくと、本当のお母さんの顔、声、手触り、温度、全てをはっきり思い出した。 くろは、お母さんに会いたい一心で、別のお母さんのことを自分のお母さんだと思い込んでいたのだった。 みんなが朝の狩りに出かけてしまった後、お父さん猫とお母さん猫が話しているのが聞こえた。 「お前、気づいているかい?あの子はどうも、うちの末っ子のくろすけじゃ無いようだよ」 「わかってる。で

      • 楽屋のダンサー

        絵の道具を広げるのをついついサボって、タブレットで描いてしまうことが多くなりました。アナログで描く方が本当は好き…なんだけど、こま切れの時間でささっと描くには、デジタルの方がどうしても便利。 今回は、「楽屋でちょっと気だるそうにしているダンサーさん」のイメージを描いてみました。 最初は線だけで。 その上にレイヤーを乗せて、モノトーンの塗りをいろいろ試してみました。 デジタルのいいところは、失敗したらなかったことにできるところ。どんどん画材や筆を変えて試せるところ。

        • 猫マンガvol.2”さわる”

          「ゆうれい猫のクロ」シリーズ第二話です。クロの飼い主さんのミホ視点で...。 おしまいです🎶 見てくださってありがとうございます。お時間ありましたら、他のマンガもどうぞ。

        国際芸術祭あいち2022_愛知芸術文化センター

        マガジン

        • 月夜と猫のART歩き
          6本
        • storytelling_ひとりぼっちのくろ
          8本
        • 「月夜と猫」のスケッチブック
          9本
        • 猫マンガの部屋〜"Kuro the Ghost Cat"〜
          3本
        • 糖質off居酒屋へようこそ
          0本
        • 家飲みを楽しくする、毎日のレシピ
          8本

        記事

          猫マンガvol.1"風の日”(後編)

          13コマで完結する猫マンガ。後半です。 おしまいです🎶

          猫マンガvol.1"風の日”(後編)

          猫マンガvol.1"風の日”(前編)

          13コマで完結する猫マンガの、前半分です。 後編に続きます🎶

          猫マンガvol.1"風の日”(前編)

          ひとりぼっちのくろ_7

          キジトラが言った場所には、たしかに黒猫の家族がいた。子どもが5匹と、そのそばにはお母さん猫がいる。 くろは、黒猫の一家を、しげみのかげからじっと見つめた。 (お母さんに似ている…でも、わからない…) くろは、しばらくお母さんと離れていたので、お母さんかどうかを見分ける自信がなかったのだった。 すると、黒猫のきょうだいのひとりが、くろを見つけて駆け寄ってきた。 「末っ子!帰ってきたんだな!」 くろは思わず、うん、と答えた。 その猫についていってみると、猫のお母さんがいて、

          ひとりぼっちのくろ_7

          ひとりぼっちのくろ_6

          「猫島」は、人間が住んでいない小さな島だ。 ホーホはくろを島に降ろし、「じゃあな、グッドラック」と言って飛び去った。 くろが浜から歩いていくと、すぐにたくさんの猫たちが見えた。 キジトラ、サバトラ、茶トラ、三毛、しろ... みんな、広い野原や木の上で、それぞれのんびり過ごしている。 くろがキョロキョロしていると、目の前を一匹のキジトラ猫が横切った。 「なんだ、おまえ、新入りか」 キジトラはくろを見て言い、鼻をひくひく動かした。 「人間の匂いがするな。おまえ、人間と暮らし

          ひとりぼっちのくろ_6

          ひとりぼっちのくろ_5

          甲板の上で毛づくろいしていると、空から声をかけられた。 「くろ!なんだって、こんなところにいるんだい」 「あっ、ホーホ。アイちゃんの家、出てきたんだ」 「えーっ、せっかくいい人間の家を見つけたってのに」ホーホは残念がった。 「ごめんね。アイちゃんは優しくしてくれたけど、くろはずっと家にいるわけにはいかないの。だって、灯台島に行かなきゃ」 「うむむ」ホーホは甲板に降りて来た。 「ねえホーホ、人間と暮らせば幸せになれるって言ったよね。でも、くろは、くろが幸せかどうか、よくわから

          ひとりぼっちのくろ_5

          アナログで描くか、デジタルで描くか?

          梅雨が明けた途端に、この暑さ。書中お見舞い申し上げます。 休みの日、海にでも行きたかったけれど、暑さでくじけて中止。代わりに、庭に咲いているヒマワリを描くことにしました。最近ちょっと絵を描いてないなー、と思ったからです。 ヒマワリは、丸く黄色い太陽のような花に目が行きますが、茎や葉、ガクの部分も面白いと思っています。 さて、画材を何にするか。最近は、鉛筆や水彩などのアナログ画材で描くか、デジタルで描くか、最初に迷うことも多いです。今回は、屋外のモチーフを直接見て描くので

          アナログで描くか、デジタルで描くか?

          大天使ミカエル

          私はキリスト教信者ではないけれど、あるとき、天使の絵を描いてみたいと思ったのでした。 その頃、私はスペインに暮らしていて、町中どのブロックにも教会があり、美術館に行けば見きれないほどのキリスト教絵画を目にする日々。その中で、キリスト教絵画を描くとは一体どういうことだろう?という思いが深まり、自分でも描いてみたいと思ったのです。 聖像画を描く以上、自分でなんとなく描くのではなく、きちんと学んで描くべきじゃないだろうか...という、私にしては殊勝な考えから、当時暮らしていた界

          大天使ミカエル

          ひとりぼっちのくろ_4

          くろは日が暮れると、窓にぴったりと鼻をくっつけて、外を見た。海を隔てて、小さな灯台のある島が見えた。 (あの大嵐が来るまでは、くろは、お母さんや兄ちゃんたちと一緒に、あの島で暮らしていたんだ...) 灯台のライトがぐるりと回って、くろを呼んでいるように見える。 くろは、この家を出ることに決めた。 そこで、くろはアイに手紙を書いた。 「アイちゃん今までありがとう よぞらもアイちゃんがだいすきです。 でも、よぞらは本当は、よぞらじゃなくて、“くろ”なのです。さようなら、

          ひとりぼっちのくろ_4

          ひとりぼっちのくろ_3

          「ここでお別れだ。頑張れよ、くろ」 ホーホは、窓辺にくろを降ろした。すると、その子の憂鬱な表情はみるみる笑顔になり、瞳がキラキラ輝いた。 「わぁ…どうしてここに子猫がきたの?ううん、なんだっていい。前から猫を飼いたかったんだもん!」 その子がくろをそっと抱きしめ、部屋に入れるのを見届けて、ホーホは飛び去った。 その子はアイという名前で、くろにミルクをくれたり、夜は一緒に眠った。 アイは、くろに「よぞら」という名前をつけた。 「よぞら、すき。だいすき」アイは一日に何

          ひとりぼっちのくろ_3

          ひとりぼっちのくろ_2

          夜が明けると、空はよく晴れていた。 「あたしの背中につかまりな!」 ホーホはくろを乗せて飛び上がり、となりの島を目指した。 風に飛ばされないよう、ホーホの肩にしがみつきながら、くろは聞いた。 「ねえホーホ、お母さんには、人間に近づいちゃいけない、って言われてたよ。ほんとに人間と一緒に暮らすことなんてできるの?」 「できるとも!たくさんの猫が、人間と暮らしてるよ」ホーホは自信たっぷりに答えた。 「でも、よく見分けないとね。人間にも、猫と暮らしたいのと、そうでないのが

          ひとりぼっちのくろ_2

          ひとりぼっちのくろ_1

          子猫が目を開けたとき、周りは真っ暗だった。 真っ暗で、ひんやりとしていて、何も見えなかった。 それでもじっと闇を見ていると、広い空に星がまたたいているのが見えてきた。 見える星の数はだんだんと増えていき、やがて、天の川がはっきりとわかるくらいになった。 天の川を横切って、大きな鳥の影が見えた。鳥は、ばさばさと羽音を立てて、子猫の前に降り立った。 「目を覚ましたね、くろ」 鳥は子猫に話しかけた。 「あたしは、あほうどりのホーホ。おまえは、この間の嵐で、お母さんやき

          ひとりぼっちのくろ_1

          vol.4 インスタレーションを写真で見せる?

          卒展のための作品制作過程を記録するnote、その4(最終回)です。 平面作品(版画やアクリル画など)と、いくつかのオブジェを組み合わせて、インスタレーション作品を作ろう、と張り切って始めてみたのですが、当時、ロックダウン環境で学校のアトリエは使えず、外出も規制されていたので、使える空間は自分のフラットだけ。当然、生活空間だからいろいろなモノが溢れているし、狭いし、画廊のようなホワイトキューブ空間とは全く条件が違います。 さらに、インスタレーションを作ったところで、最終的に

          vol.4 インスタレーションを写真で見せる?