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ひとりぼっちのくろ_7

キジトラが言った場所には、たしかに黒猫の家族がいた。子どもが5匹と、そのそばにはお母さん猫がいる。
くろは、黒猫の一家を、しげみのかげからじっと見つめた。
(お母さんに似ている…でも、わからない…)
くろは、しばらくお母さんと離れていたので、お母さんかどうかを見分ける自信がなかったのだった。

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すると、黒猫のきょうだいのひとりが、くろを見つけて駆け寄ってきた。
「末っ子!帰ってきたんだな!」
くろは思わず、うん、と答えた。

その猫についていってみると、猫のお母さんがいて、
「どこにいってたんだい!心配したよ」と言って、くろの背中をやさしく舐めた。
くろは、ほっと安心して、
「ただいま」とだけ言った。

きょうだいたちは、みんなで大きな魚を分けあって食べていた。
くろもその端っこに入れてもらって、一緒に魚を食べた。
夜は、みんなでお母さんのお腹の横で眠った。

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くろは、真夜中にふと目がさめた。

そして、「このお母さんは、くろのお母さんとにおいが違う」と気づいた。

(つづく)

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