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私の好きな詩

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作家さんのステキな言葉に 心奪われた『詩』を集めています。
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朝

まだ暗い朝、押し寄せるのは
覚えていない記憶のバラバラ
もしくは創造の卵を拾いたくて

少し明るい朝、もう無い夢を辿る
光の入らないカーテンの隙間から
覗く一端の青を捕まえるように

ぬくぬくと布団の中に居座り
わたしを夜に連れ戻そうとする今よ

いそいそとトイレの便座に向かわせ
わたしを昼に連れていこうとする今よ

どっちつかずのわたし
昼に近い朝、どうしようもない
そんな気持ちに苛まされている

こわい【詩】

こわい【詩】

選ぶのがこわい

間違いそうで

あの時も 今も そのさきも

進むのがこわい

傷つけそうで

あなたを わたしを 知らない誰かを

生きるのがこわい

傷つきそうで

こころも 身体も どこもかしこも

静かな場所で祈る

勇気をください

こわい こわい こわい

このまま朝まで|詩

このまま朝まで|詩

「このまま朝まで」

君に訊きたいことがある
その空に浮かんでいるであろう
おおきな丸は月ですか

いま僕のうえに其があります
君がみつめているであろうもの
それと同じものでしょうか

鳴らないドアベル指で弾いて
明日への言い訳を探してみます