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孤独の覚悟

38歳の女性が独り身でいると言われること。

結婚しないの?
子供生まないの?

初対面の方に言われることもあって、しばしば面食らってしまう。

正直、私にはそこまでの結婚願望も、子供を欲しいという願望もない。
けれどそういった疑問を投げかけてくる方たちの大半は、本当はすごく結婚したいんだよね?子供も欲しいんだよね?しないと不幸になってしまうよ。まだできなくて可哀想に。
そういった物言いをしてくるのだ。

もう少ししたら、生みたくても生めなくなっちゃうよ。後悔するよ、などなど。
そのあまりに的はずれな意見の陳腐さに笑ってしまう。

いえいえ、違いますよ。私、本当に望んでいないんです。そうやって毎回同じことを説明することに、だんだん疲弊してきている。

私は、好き好んで独りでいる。
そりゃ、時には猛烈に寂しいし、誰かに寄りかかりたくもなるし、寂しさで涙が出ることもある。
寂しいことを否定はしない。

それでもやっぱり、好き好んで独りでいる。
寂しさも、孤独も、すべて込みで覚悟して独りでいる。

本気で子供を欲しいと思ったこともない。

幼い子は可愛いし、愛おしい。
自分の子がいたらさぞかし可愛いんだろうと、想像したことはある。
けれど実際に自分のお腹を痛めてまで子育てしたいかと言われれば、答えは否だ。

もし私が子供を生まなかったことを後悔することがあったとして、それはそれでいいじゃないか。
だってその後悔は私だけのものだし、私が痛いくらいきっちり感じきる。

今は、この独り身を思う存分堪能させてほしい。
これまで長いこと、人に依存しすぎたり、人の顔色を伺ってビクビクしながら生きてきた。

今ようやくそういったことをのすべてを断ち切って、生まれて初めて自分の足で自分の人生を歩んでいると思えるようになった。
何にも縛られたくはない。
自由でいたい。
寂しいときもあるけれど、笑っているときだって、幸せで充足しているときだって多々あるのだ。

あなた方に、家族をもつ自由があって、それがいま幸せだと感じているなら、
私にも、家族をもたない自由があって、それがいま幸せだと感じているのです。

なにに幸せを見出だすかは、その人の自由。
いまの私は、家族を作ることに幸せを見出だせない。
ただそれだけのこと。

あなたの幸せの価値観が、誰にでも当てはまるわけじゃない。そんな単純なことが理解できていない人が、あまりに多すぎる。

結婚することは、人生の正解でも、正義でもないのに。

だからどうかお願いです。
私をそこらへんに放っておいてください。
放っておいてくれたのなら、好き勝手に生きていきます。
孤独を抱えながら。でも幸せに。

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