#足元
169「詩」忘れないで
ぽつりと
冬の夜道に
立っていた
辺りは闇に包まれ
手の届くあたりに
何があるのかさえ
分からなかった
長い時間の渦に
ぐるぐると巻き込まれ
歩く方向も見失った
なにもかも人間が壊してしまった世界は
果てしなく広がって
色を失った瓦礫が
見渡す限り続く
ふと
足元を見る
小さな蕾に気づく
灯りのような
小さな蕾は
おそらく
朝の光を合図に
薄く透き通った花びらを
開き始めるだろう
忘れな
ぽつりと
冬の夜道に
立っていた
辺りは闇に包まれ
手の届くあたりに
何があるのかさえ
分からなかった
長い時間の渦に
ぐるぐると巻き込まれ
歩く方向も見失った
なにもかも人間が壊してしまった世界は
果てしなく広がって
色を失った瓦礫が
見渡す限り続く
ふと
足元を見る
小さな蕾に気づく
灯りのような
小さな蕾は
おそらく
朝の光を合図に
薄く透き通った花びらを
開き始めるだろう
忘れな