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「全国最中図鑑」41 とんち彦一もなか(熊本県八代市)
熊本県八代地方には、昔から伝わる「彦一とんち話」という民話がある。
彦一は、一休、吉四六と並んで有名なとんち話の主人公だ。誰がモデルなのか、実在の人物なのか、などは不詳だが、設定は肥後国熊本藩八代城の城下町の長屋暮らしの下級武士で、定職は持たず、農作業や傘職人などの賃仕事をしながら生計を立てていたと言われている。暮らしは当然貧しかったが、苦しい生活の中でも明るさを失わず、近所の人々相手に、常にとんちを働かせた笑いを振りまいて貧乏な仲間たちを元気づけた。そのとんち話は後世まで語り継がれ、今も庶民に愛され続けている。
「とんち彦一もなか」は、その彦一の姿形をかたどった皮の中に、北海道産の粒あんと大手亡のきんとん餡をたっぷり詰め込んだ贅沢なもなか。
八代市で創業120年の歴史を持つ彦一本舗が売り出して65年、今も変わらず人気の高い、熊本県を代表するもなかである。
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彦一本舗
八代市中央通1-1
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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。