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9皿目 胃腸に優しいカツカレー?!―かもめ亭|元気の出るカツカレー

取材で日本全国を飛び回っている編集チームの一員・T郎が、旅先で食べたカツカレーをゆるーく紹介していきます。ご当地ものや地元の名物というわけではありませんが、いつも頼んでしまうのがカツカレー。旅先で食べるカツカレーは、旅の開放感が背中を押す「ちょっとした贅沢」であり、旅の続きを楽しむための活力の源なのです。


八皿目“会津若松の奥座敷でカツの競演―卯之家・よしのや”はこちらから〉


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胃腸に優しいカツカレー?!

新潟県の佐渡島に、人生で初めて行ってきました。
とても大きい島なので、実際に上陸してみるとあまり「島」という感じがありません。それよりも、佐渡金山、たらい舟、トキなど他であまり見られない、佐渡ならではの文化がとても豊富で魅了されました。


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宿根木の町並み

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北沢浮遊選鉱場跡


今回のお店に出会ったのは、その佐渡に渡る前夜。どうやら天気があまり良くなく、明日は海が荒れるかも…と地元の人が話すのを聞いて、船酔いが心配な私は内心ビビっていました。
でも、ホテルの人にそのことを話すと「お酒を控えて、消化の良いものを食べて、しっかり眠れば大丈夫ですよ」と頼もしいお言葉。
そうかそうか、それなら安心。消化の良いものを出してくれるお店はないかな〜と思いながら新潟駅の近くをぶらぶらしていると、「かもめ亭」というなんともアットホームな雰囲気のお店を見つけました。


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いや、たしかに良さそうなお店ですが、書いてあるじゃないですか。看板に、「とんかつ・お食事処」の文字が!
ということは、私は必ずカツカレーを注文することになるわけで、今夜は消化の良いものを食べたいわけで……。さらには「飲んで食事のできる店」とも書いてある。うーん。しばし逡巡がありましたが、まあ、なんとかなるだろう! 頼んだぞ、オレの胃腸!

店内は、小ぶりなテーブルが4つに小上がりとカウンター。とても効率が良さそうな配置です。


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メニューは、ハンバーグやしょうが焼きの定食、丼物、うどん類、セットメニューと鉄壁の布陣。これは地元の人にも観光客にも愛されそうです。
お店の名前を冠した「かもめ亭定食」はヒレカツ、魚のフライ、カニクリームコロッケが楽しめるみたいですが、もちろん注文はカツカレー。950円でした。

待つこと数分。やってきました、カツカレー。見た目は、この連載の1回目で紹介した山梨の「いづみや」に似ている気がしました。定食屋のカレーの王道、という感じです。


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揚げ物は看板メニューということもあって、揚げたてサクサクで文句なし! お肉は十分なボリュームがあるのに、ひと手間加えてあるのか、とても柔らかく食べやすい食感でした。
カレーはさらさらで、フルーティーな味わい。


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アップにすると見えるでしょうか。玉ねぎなどの野菜が溶け込んでいて、これが優しい味のベースになっているんですね。付け合わせのサラダと一緒にあっという間に完食しました。ごちそうさまでした! 満腹で、あとはホテルに帰るだけ。いい夢が見られそうです。

ちなみに、翌日の日本海は予想通り大時化。船は揺れに揺れ、あぶら汗をかきながら船酔いと戦い、永遠とも思える時間を過ごしました。昨晩のカツカレーのせいでは決してない、と思いたいです……。


かもめ亭
新潟県新潟市中央区春日町2-4

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