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「全国最中図鑑」83 こもちめんよう (北海道士別市)


北海道士別市はサフォークラムの飼育で名高い。サフォークラムとは顔と足が黒い食肉用の羊。味に定評のあるサウスダウン種と寒さに強いノーフォーク種を掛け合わせた羊で、フランスでは最高級ラム肉として知られている。
士別市では昭和42年にオーストラリアから100頭輸入し、市営のめん羊牧場での飼育を開始。その後昭和44年にも100頭輸入し、繁殖体制を整えた。現在では約1200頭のサフォーク種めん羊が飼養されている。
士別の菓子工房・美吉屋では、このサフォークラムを形どったもなかが人気だ。もこもことした感触のなんとも愛くるしい形の皮の中に、北海道産のあずきがたっぷり入っていて、あんこの中に柔らかい「子餅」が入っている。つまり「子持ち」というわけだ。顔の部分にチョコレートがコーティングされていてサフォークを表現。もなかにチョコはどうかな?と思ったが、なかなか相性が良くて美味しい。絶妙なコラボだ。
国道沿いの小さな和菓子屋さんだが、一日2万個も製造しているという大人気商品である。

菓子工房 美吉屋
士別市大通西1丁目



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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途中で出会った最中のなかで、ユニークで忘れることのできないご当地最中を紹介していきます。


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