見出し画像

就職前に知っていたかった労働関連の知識とか

思いがけずいくつかの記事を読んでもらえているので、休職するよりも前に、なんなら「社会人」をする前に知っておけたらよかったなぁと、今回の経験で思ったことを書きます。
私の経験は一例でしかないし、専門家ではないので、本やウェブ記事紹介に頼りまくりですし、大学のセミナーで聞いたことある!っていうのもあるかもしれません。ご了承ください。

知識って冒険者のアイテムみたいなところありますよね。ちょうど友だちと「あのときにこれを知れてよかった」みたいな話題もでたところ。
今新卒の就活の人にも、転職活動中の人にも届いたら良いな。


新卒就活時の状況

以前軽く書きましたが、ゆるーく私の前提状況を。
学生生活は充実し、留学もしたりして、いろんなタイミングが混ざった結果、大学であった就職活動関連のセミナーをほとんど受講することがないまま就活を迎えていました。目指していた職がそういうセミナーで扱う対象に入りづらく、参加しても情報が得られないから自力にならざるを得ない。大学のキャリアセンターとか、大手の求人サイトへの登録→面談とかもしましたが、管轄外すぎて相手にしてもらえない状況。
専門性の強い大学であれば状況は違ったかも知れませんが、総合大学だったのでザ・マイノリティな就活です。
留学から戻ってきたタイミング=同級生との就活時期とも、一般的な企業就職の時期ともずれてしまっていたので、友人との会話で一般的な情報を知る機会は限られていたこと、身近な範囲に会社勤めの大人が少なかった環境も影響したと思います。

そんな私が知っておけたらよかったと思うことは、主に自分の労働環境にまつわるもの!

その1:労働条件通知書

存在を知りませんでした・・・(驚愕)。
友人に聞いたら渡されてから初めて知った!という子もいるので、流れのなかで知ったという人も一定数いるのかもしれません。
法律で決められているので、労働条件通知書は出さないと違法です。
私は、ふわっとスルーした状態で働いてしまっていました。求人掲載されていた条件と同じであることや、他の業務に関係する説明は聞き、入社時にペラっともらった用紙には会社の設立年と、代表者名と、事業内容の箇条書き。口頭でOKだとしても通知されるべき「休職」「退職・解雇事由」の説明はありませんでした。

調べてみたら、内定後の流れを言及している新卒向けの記事がサクッとは見つからなかったので、伊予銀行さんのページを引用します。

ちゃんと条件を確認しようね、って書いてくれてます。大手の求人サイトみたいなところもどこかに書いてるかもしれませんが、検索してヒットしやすいのは心構えとか、入社に向けての「勉強・研修」要素の強い準備で、手続きそのもので意識することは意外と言及が少ないので、この記事良いなと思いました。

記載事項については厚労省のQ&Aから。

会社勤めの就職活動だけが全てではないし、会社勤めでも会社側のアップデートが完了していない場合は社歴にかかわらずぐだぐだはしている。
条件がそもそも制度上悪くなりがちな業界や、政府が尽力しないと解決に時間のかかりそうな職種は世の中たくさんあるけど、その業界や職種で働きたいという想いを持つ人だっている。

それに少しでも応えるように、変化していることがある芸術関係の例を紹介しておきます。芸術関係以外でも、きっと相談窓口や小さな活動は増えていると信じて。

リンクで「契約を」とか「文書で」って出ていること自体、ひょっとしたら驚きという会社勤めの人もいるかもしれないですね。

その2:職種のざっくりしたイメージ

これはエージェントに「いやあ、今までが全然違う形で、人数も少なくていろんなことやってたら、自分がやっていた職種とかやりたい職種がわからなくて」と伝えたところ「実際新卒の人でも職種で希望をがっちり決められている人は多くないし、やりながら向き不向きに気づくのもあるあるですよ」なんて言ってました。転職エージェントなのでそんな事例がたくさん集まるのはよくわかる気がする笑
ということで、職種のイメージを掴むのに役立った本を紹介。

・・・Amazonを引用したら値段がすごいことになってるな。
価値観と求められる動き・素質の解説がされている本です。職種の解説はもちろんのこと、前書き部分では新卒就活生が意識すべき「採用・不採用の判定」の段階を指摘していて私は目から鱗でした。
なんとなく合いそう・できそうだから採用、は避けるべきというのは読むとかなり納得したし、今回の転職で意識しました。

また、これを読んだことで前職でやっていた業務の一部をどう表現すると伝わりやすいかがつかめたので、読んだ後の職務経歴書の表現とか面接での口頭説明時につかう言葉が変化しました。

その3:労働時間ってどれのこと

「残業代が変わるんだよね!」と友人から聞いて改めて気になった「労働時間」。残業の有無や、その計算方法も、転職活動のなかでほんとバラエティに富んでるんだなと思い気になったので図書館で探した本がこれです。

どういうものが「労働時間」とみなされるのかが書いてあるのと、裁判なんかになったときに、どういう点が考慮されたのかも触れてあったりします。

私の場合残業はあまりしていなかったのですが、業務時間外にプライベートのチャットツール(グループ)にいろんな連絡がごたまぜで来てしまっていました。
テレワークも増えた今、ごちゃまぜになってしまった職場もあったり、逆にちゃんと対応して社用のスマホや専用のアプリにセキュリティ上切り替えたりいろいろなのかなと思います。

東洋経済の記事では、そもそも規程としてはどうなっていたかで判断が分かれることも書いてありました。

これを踏まえると、私の場合は一部は自分の意思で対応してしまっていたものもある一方で、対応を要請されたものについては本来労働時間としてカウントされるべきだったものがよくわかりました。
というか、今思い出しましたがとある年のゴールデンウィークはまだSNSの予約投稿とかも覚えられていなくてリアルタイムSNS対応してたな・・・あの精算はいずこへ・・・。

その4:メンタル関連や人間関係の捉え方の本(4冊)

さて、本の紹介をいくつかします!笑 こけしセレクションで、私がまだ読めていないけど読みたいもの情報と、学生のときから知っていたものも含めます!

飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る

休職を始めたころに本屋さんで衝動買いしたやつですね。めちゃくちゃ有益な情報がたくさんでした。自分を守るため、回復するための術がたくさんのっていています。組織で動く時、ストレスのかかる現場に行く時に意識されていたり指導されていたことは、どんな職場でも応用できそうです。
筆者のぱやぱやくんさんのTwitterや、同じく元自衛隊のわびさんのTwitter・Instagramも日々助けられています。

科学的な適職

こちらのnoteでも書いたやつですね。

もう一度とりあげたのは、自分で決めて入った職場でも違和感がでてくることや、いろんな変化のなかでずれていくこともあるから、そういうときに読み返すのも良いな、と思っていれました。客観的な指標って、覚えておくの難しいので。

ビジネスパーソンのためのアサーション入門

これは休職の少し前に読んだやつですね。当時、本当にしょうもないことで意見がぶつかるというか、こちらの説明を聞いてもらえず、聞いてもらえていないから話が噛み合わず、噛み合わないから説明をしようとしてもそれを拒否されるという、まあ、こう書いても意味不明な状態でした。それでも伝えないわけにはいかないし、SOSも求めたいし、というところで読んだ本です。

基本的には、攻撃的に発言するのもよくないけれど、だからって何も言わない消極的なのもコミュニケーションとしてはよくないよね、というところから、どういう表現や要素を加えることで意見を「受け止めてもらえるようにするか」を中心に書かれています。他にもアサーション・アサーティブネスの本は読んでいて、「理解されること」「肯定されること」はさておき、状況をきちんと報告できたり、意見を述べることができたりすることは大事だし、そうする努力も必要だなと改めて感じました。
相手がどうしようもなく意見が合わなくてこちらを否定するときは逃げるが勝ちだけど。

「言いにくいことが言えるようになる伝え方 自分も相手も大切にするアサーション」という新しい本が最近出ているようなので、そちらもぜひ読みたいなーと思っています。

自分の小さな「箱」から脱出する方法

これは大学生の頃から読んでいるもの。ラグビーの五郎丸さんが何かの記事でおすすめとしてあげていたものです。

いろんな色眼鏡をかけちゃうことはあるけど、その色眼鏡って本当に良品??なんか違うフィルターかかってない??と、常に自分自身が無意識にしている「判断」もとい「偏見」を取り除いてコミュニケーションとれば、案外円滑にいくもんだよ、っていうことが書いてあります。

が。

小説の形をとっていもめちゃくちゃ難しい。何回読んでも主人公と一緒に「え、でもこういうときどうするの」とか「この状況は私悪くないでしょ??」と思っちゃう。
一方で、毎回違うポイントで「あーー、今回はこれをやってしまっていたかな」と反省することにもなる。
人への接し方をある程度フラットに保つためのリマインダーみたいな存在の本です。合わない相手に対して、最低限守るラインを持っておく感じですかね。こちらから距離を取れない時に、必要以上のイライラを増やさないために有効です。

また、他にもシリーズがでているので読みやすいバージョンがあるかもしれません。紹介しているのは舞台がアメリカで、男性主人公ですが、日本の企業のものもあるし、今回の本にでてくる人物の経験をベースにしたもので、課題に取り組む人たちが多様なもの(女性もいれば、民族的に対立している人たちもいる)もあります。

まとめ:「知らなかった!」という状況は誰にでも発生する

職業訓練のキャリアコンサルトの先生が言っていて印象的だったことがあります。それは、

「職業訓練には高卒で就職をした人もいれば、ながーいキャリアの後に改めて就職活動をする人もいる。それぞれのもっている就活の知識や前提知識が変化している可能性があるからこそ、履歴書の書き方や就職活動のやり方については丁寧に、初歩的なところから伝える」

ということ。

仕事のことなんて、業界どころか会社が違うだけでやり方が違ったり環境が違ったりしますもんね。

「(職場のひとたち)みんなやってることだから」
「(この業界では)これが普通だから」

と感じるときは、その(  )の条件が違う人に話をしてみるのがおすすめです。目から何枚でも鱗が落ちるかも知れません。なかには(  )が同じだと思っていたら違っていた!みたいな隣の人がいるかもしれません。

納得した上で、次のステップを目指してがんばれるところであれば良いけれど、体調がすでに悪かったり、就職活動時には気づいていなかった苦手と重なる仕事だったのであれば、方向転換すれば良い。
ホワイト企業なんだけど何かが合わないことはあるし、たった一人のクラッシャーのせいでしんどいこともあるから、ブラック企業を避けられていても限界が来ることはどうしてもある。なんだかんだ良い感じかな、と思っていたけど、年数を重ねるといろんな要素・環境が変わっちゃった、という私みたいなパターンもある。

「知っていたかった」とタイトルに書いたものの、情報も社会も変化がめまぐるしい世の中で全部を知っておくことなんて結局難しくて、違う見方をすれば、そのタイミングで情報を得たことそのものにも意味はあるかもしれなくて。
メンタルケアの話なんかは、本人が受け取りやすい状態・時期かどうかも関わってくる話なので、どれだけ事前に知っていても行動に結びつかないことだってある。

だから、働きながらも情報収集は愚痴や弱音を吐く傍でやってみて、自分が頼りやすい人や部署、機関に相談するのもありなんだよな、と休職を経て思います。
誰に届くかわからないし、まだハードル高いよ、って思う人もいるかもだけど、メンタルヘルスがもう少しみんなにとって身近になってほしいので、最後に相談窓口のリンクを貼っておきます。


この記事が参加している募集

#就活体験記

11,806件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?