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黄昏に咲く虚ろな青春(小説)

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過去10年間にわたって精神を病んでいた。しかし、心理学や音楽や人との繋がりによって人生が変わっていく物語。あなたもきっと変われます。
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とある出会いが人生を変えた物語。

とある出会いが人生を変えた物語。

俺は元来、人見知りで、人前に立つことは得意ではない。
それは何年経っても変わるものではないとはわかっていたが、
いざ自分が彼らの前に出て、注目を浴びると
手は震え、汗が吹き出て、目の前が歪んで見えてくる。
それでも、歌わなければ人生を変えられない。
声を振り絞って、全てをさらけ出した。
歌っていた瞬間は覚えていない。
自分がどの曲を選んだのか、ギターは弾けていたのか、
自分が本当にこの場所にいたか

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心理学で人生変わった物語。「黄昏に咲く虚ろな青春」第3部。

心理学で人生変わった物語。「黄昏に咲く虚ろな青春」第3部。

和やかな笑いが風に乗って窓の外で踊っている。
何気ない日常。何気ない優しさ。久しぶりに心が軽くなっていた。
初めてのデートは2ヶ月溜まっていた膨大な会話で終わった。
両親に見送られながら迎えに行った道を辿る。
普通の高校生ならどうするのだろうか。
「手を繋いでみても良い?」
「うん。良いよ。」
こんな確認をしてしまほど、新鮮な関係に浸っていった。
「またメールするね。」
「気をつけて帰ってね。」

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心理学で人生が救われた本当の物語。「黄昏に咲く虚ろな青春。」

心理学で人生が救われた本当の物語。「黄昏に咲く虚ろな青春。」

俺の日常は基本的には変わらない。
むしろ悪化したのではないだろうか。
友達?まだほとんど会話したことのない人たちばかりだ。
合宿中は勿論、帰ってきてから何日経っても、友達ができる気配はなかった。
周知の通り、新しい環境での人間関係は最初が大切だ。
それを逃せば永遠に訪れることのない高校デビュー。
これは俺の言い訳だが、俺は人見知りだ。
自他共に認めるほど、自分から人に話しかけることはない。
受け身

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