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シンガポールのその後

 前回書かせて頂きましたように、2023年3月に開催した5年半ぶりの展示販売会が好評を博したため、その流れで2023年10月3日から開催されたシンガポール高島屋30周年記念の催事にも参加が確定していた。商品の価格帯の問題もあり、基本的に、催事にはあまり参加しない方針ではあったが、元をただせば、そもそもシンガポール高島屋との接点も2016年の催事であったため、とりあえず、物は試しと言うことで試験的な意味合いもあった。催事と言うこともあり、与えられたスペースは、広さはあるものの、前回に比べて使い勝手の悪い形状であったため、試験的な試みだしと言う思いもあり、家具と言うよりは箪笥推しのレイアウトでチャレンジすることにした。

一枚板はもはやパーティション

 イベント自体はジャパンクラフトフェア的な感じのイベントではあったが、顔揃えが中々微妙で、何故このメンバー?、そして、逆によくこのメンバーでこのタイトルでやろうと思ったなと、失礼ながら内心思ってしまった。結果、手前味噌ではあるが、知り合いで出展している1社を除けば弊社のクオリティがダントツ過ぎて、価格面も含めて明らかにバランスが取れていなかった。つまりは、初日にイベント自体が微妙と言うことに気づいてしまったのであった。しかしながら、そうは言っても、流石はシンガポール高島屋、イベント自体は微妙でも集客はそれなりにあった。そして、ジャパンクラフトフェア的なタイトルで、告知もそこそこしているだけあって、それなりに、そういった物に興味のある人が集まってくるのであった。その結果、開始3日目にして小箪笥が5棹売れ、ひょっとしたら、このまま売れ続けるのではと一瞬、淡い夢を見たが、どうやらただの夢であった。その後の1週間は何も売れず、もはや、これまでかくらいに思っていたタイミングで、またしても小箪笥が3棹売れた。半ば、諦めていたタイミングだったので、手応えのなかったテストが返されたら予想以上の点数だったくらい嬉しかった。更にその日が、金曜だったのでタイミング的にもこの週末はいけるのではないかとまたしても淡い夢を見始めたが、これまた見事に裏切られ、土日は何も売れずに静かに過ぎていったのであった。

手前の事業者さんは良い品ぞろえでした(^^)/

 そして、残すところ、月火の2日となり、もはや完全に諦めモードがオンになり始めていたその時であった。この間の金曜に小箪笥を買ってくれたお客様が再来したのであった。だが、普通に考えて、小箪笥とは言え、箪笥を2個も3個も買う人はないだろうと日本的な感覚で考えていたところ、これとこれとこれとこれ的な感じで次々と指さし、結果、金曜に買った分も合わせると、小箪笥シリーズをコンプリートしていたのであった。更には、ローカルの販売員がワッショイワッショイやるもんだから、お客様もその気になったのか、追加で、中型の箪笥まで買ってくれたのであった。この時点で、僕の気持ちも完全にコンプリートしており、「箪笥の神様ありがとう」と心の中でつぶやいていた。最終的には、1か月展開した前回ほどではないにしろ、微妙な催事の割にはかなり良い成果に恵まれたのであった。そして、2回続けてそれなりの結果だったからか、次回の展示販売会は2024年4月でスムーズに確定した。

小箪笥シリーズもそれなりにあります

そして、4月を迎える前に、実は門間屋として初の大きなチャレンジを翌11月からスタートするのであった。
詳しくは次回以降で書かせていただきます。

この空のように健やかな気持ちで会期が終了しました

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